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2019/11/20 19:00

「しつけ」のための嘘が逆効果? 親が嘘をつくと子供も嘘つきになりやすいことが判明

「言うことを聞かないと、警察を呼ぶよ」。おもちゃを散らかし放題だったり、友だちをいじめたり、親が子どもを叱るときにそんな言葉を言うことはよくあるもの。しかし、そんな発言が子どもに悪い影響を与えているのかもしれません。先日発表された心理学の論文で、親が多く嘘をついていると、子どもが大人になったときに嘘をつきやすい傾向にあるとわかったのです。

子どもが親との約束を破ったり、親の言ったとおりに行動しなかったり、子どもが駄々をこねたりすると、親はわざと嘘をついて子どもを諭そうとすることがあります。実際には、子どもに言った通りのことが起こらないことがほとんどでしょう。しかし、そんな小さな嘘が子どもに与える影響について、これまであまり知られていませんでした。

 

そこで、シンガポールの南洋理工大学の心理学研究者たちは379人の若いシンガポール人に、子どものころ親が自分に嘘をついていたか、現在自分が親にどれだけ嘘をついているか調査を行いました。その結果、子どものころ親が多く嘘を言っていた人ほど、大人になった現在、親に対して嘘をつく傾向が高いということが明らかとなったのです。しかも多く嘘を言う親のもとで育ったタイプの人は、心理的や社会的な適合性の面でより苦労していることも判明しました。

 

子どもが我がままを言ったり、勝手な行動をしたりしたとき、親がつい口走ってしまう嘘は、親が怒っていることを子どもにわからせるための、いわばパフォーマンスのひとつかもしれません(堪忍袋の緒が切れてしまうことも多々あるでしょう)。短期的に見ればそれは子どものしつけに効果的であっても、親が口にしたことを実行していないとわかると、子どもは言ったことを実行しない「嘘」と捉えてしまうのかもしれません。しかも、親が「正直にいることは大切」と子どもに言っているのにもかかわらず、親がそれを行動で示していないとなると、知らないうちに親は子どもからの信頼を失い、子どもの不正直を助長させてしまう可能性があるようなのです。

 

なお、今回の調査で被験者たちが尋ねられた「子どものころ」というのが具体的に何歳をさすのか、研究者たちに質問を送ってみましたが、回答は得られませんでした。しかし、レポートの内容から推測すると恐らく幼児と思われます。

 

子どもは親の小さな発言から、普段の行動まで、細かいことも見て育っていくもの。「子どもが最近嘘をつくようになった」などと子どもの嘘に悩んでいる親御さんは、まずは自分たちの言動に矛盾が起きていないか見直してみるといいかもしれません。

 

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