ワールド
2022/12/31 6:30

人の縁は匂いと関係する。2022年に科学でわかったこと

科学の世界では2022年もさまざまな発見がありました。私たちの身近な事柄に焦点を絞りながら、この1年間に取り上げた研究を振り返ります。

↑2022年も新しい知識が生まれた

「男性外科医×女性患者」の組み合わせは危険!?

患者と外科医の性別の組み合わせと手術結果の関係について、カナダのトロント大学の研究チームが調べました。手術後に合併症などの“異変”が起きた確率を調べると、「男性外科医×女性患者」の組み合わせが最も多いことが判明。この組み合わせの場合、手術後30日間に死亡する確率が32%に上がっているのです。もちろん、手術結果には医師と患者のコミュニケーションや前後のケアなど、さまざまな要因が関係するもの。とはいえ、この問題は今後も調査が必要かもしれません。

 

【詳しく読む】

手術後の死亡確率が32%も高い! 実は危険かもしれない「男性外科医×女性患者」の組み合わせ

 

「AIが作った顔」は本物より信頼しやすい

「GAN(敵対的生成ネットワーク、Generative adversarial networks)」と呼ばれる画像生成AIプログラムが、人には判別できないほど巧妙で本物に近い人の画像を作れるようになってきています。カリフォルニア大学バークレー校の研究チームは、400人分の顔写真を見せて、本物かGANが作った偽物の画像か判別できるかテストを行いました。その結果、正解率は48.2%と50%を下回る結果に。しかも顔写真を見て「信頼できる度合い」を7段階で評価したところ、実在する人物のほうが低く評価され、逆に最も信頼できると評価された人はすべてAIが生成した偽物の顔だったのです。AIは平均的な顔を作るため、信頼しやすく感じられるのかもしれません。

 

【詳しく読む】

されど8%。「AIが作った顔」は本物より信頼しやすいことが判明

 

スッキリ起きるために最適な「目覚まし音」

毎朝気持ちよく起きるためには、目覚ましにどんな音を設定すればいいのでしょうか? そんな疑問に答えるために、オーストラリアのロイヤルメルボルン工科大学の研究チームがさまざまなアラーム音で目覚めて、眠気レベルなどを評価する実験を行いました。その結果、楽曲などのメロディータイプで目覚めると眠気を感じにくく、逆に警告音で目覚めると脳の活動が混乱する可能性が判明。朝が苦手な人は、強い音で目覚ましを設定しがちかもしれませんが、それでは逆に眠気を増しているのかもしれません。

 

【詳しく読む】

1日のスタートが変わる! スッキリ起きるために最適な「目覚まし音」とは?

 

魚は計算できる生き物だった

簡単な計算をできるのは、ごく一部の動物に限られていると考えられていますが、魚にもそんな能力がありました。ドイツのボン大学の研究チームの実験で、対象となった魚は、これまでに物の数を見分けることがわかっていたアカエイと熱帯魚のシクリッド。青色と黄色の絵を見せて、青なら「1を足す」、黄色は「1を引く」というルールを覚えさせていくと、アカエイもシクリッドも、1を足したり引いたりすることができたのです。物のかたちや数を認識しながら計算するのは複雑な思考能力が必要。魚は高度な能力がないと過少評価されてきましたが、実は私たちが思っている以上に賢い生き物なのかもしれません。

 

【詳しく読む】

賢い生き物だった! 魚は計算できることが判明

 

「起業家」の顔のパターン

世界中の起業家の顔を解析したキプロス大学の研究チームによると、起業家の顔にはある特徴が見られることがわかりました。それは、頬骨が隆起して左右対称であること。これは、先日ツイッターを買収して話題になったイーロン・マスクにも当てはまります。ただし、この共通点とビジネスの成功には関連性がないことも判明。つまり、起業家に近い顔の持ち主だからといって、必ずしも起業して成功するとは限らないようです。

 

【詳しく読む】

イーロン・マスクにも共通点あり!起業家の「顔」にはパターンがあった

 

71%の確率で「同じ匂い」がしたら友達になる

人と初めて出会ったとき「すぐに打ち解けた」「なんだか仲良くなれる予感がした」なんて経験はありませんか。イスラエルにあるワイツマン科学研究所の大学院生は、「動物が相手の匂いを嗅ぐように、人は無意識のうちに他人の匂いを嗅いでいるのではないか」という仮説を立てました。そして、短期間で友人になった同性のペアを対象に、匂いのサンプルを集めて比較。このサンプルを機械と人で判定したところ、友人同士は同じような匂いを持つことがわかったのです。私たちは似たような匂いを持つ人と積極的に交流しており、その正確性は71%にもなるそう。人は動物のようにあからさまに匂いをくんくんと嗅ぎまわることはしませんが、無意識で匂いを嗅いで判断材料にしているのかもしれません。

 

【詳しく読む】

同じ「匂い」がしたら友達になる。当たる確率は71%!

 

2023年もビックリさせるほど面白い発見が生まれることを期待しましょう。

TAG
SHARE ON