銀行や宝石店の金庫にうかつに入って閉じ込められたら、すぐに救出されると思いますか? 最近、ニューヨークの宝石店の宝石保管庫に男性が1人で閉じ込められたのですが、消防が救出を断念したという出来事が起こりました。
多くのブランドのショップが連なる、ニューヨークの五番街。複数の宝飾品店が入っていることから、「ワールド・ダイヤモンド・タワー」と呼ばれる建物に10月24日、消防と警察が出動しました。その理由は、あるジュエリーショップの宝石保管庫に男性が閉じ込められたから。
男性がどのように中に入ったのかは明らかにされませんでしたが、内部を映す防犯カメラで中に男がいることを確認。消防と警察は男性と会話しながら、救出をすることにしたのです。
消防が持ってきたのは、厚さが76㎝はあるという保管庫の壁を切断できる特別な道具。およそ10時間をかけて、その壁を突き破り保管庫の金属の鉄板に到達しました。
しかし、男性を救出するためには、そこからさらに道具を中に突き進めなければならず、それでは男性に危害を及ぼす可能性が出てしまったのです。そのため、10時間もかけた救出劇はここであえなく中断。男性はそのまま保管庫で夜を明かさなければならなくなったのです。
ただし、保管庫はタイマーがセットされており、翌日の25日の朝7時には扉が自動でオープン。男性は無傷で救出されたそうです。
現地の報道では、この男性が何者なのかは明らかになっていません。しかし、「頑丈な金庫や保管庫には簡単に入ってはいけない」という教訓になったかもしれません。
【主な参考記事】
AP News. Man trapped in jewelry vault overnight is freed when timer opens the chamber as scheduled. October 25 2023