米国でトップクラスに物価の高い都市、ニューヨーク。家賃がますます上がり、毎月の支払いに苦労している人は低所得層だけではないのだそう。年収1000万円越えであっても、借りられる家はたった2.1%しかないといいます。
不動産情報サイト「ストリート・イージー」が発表した最新の情報をご紹介しましょう。家賃は収入の3割に抑えるのが望ましいと言われており、この報告書でも収入に対して家賃を3割に収めることを条件に、どれだけの物件に住めるのかをまとめています。
その内容によると、2023年のニューヨーク市の住民の平均年収は8万8647ドル(約1400万円※)だったので、その3割は月2216ドル(約35万円)となります。しかし、平均賃金に比べてニューヨークの家賃の値上がりが大きく、この金額を下回る物件は約1割しかないのです。
※1ドル=約157円で換算(2024年5月24日現在)
テック企業で働く初心者レベルの従業員(平均給与7万5262ドル〔約1200万円〕)なら、同じように収入の3割以内で住める物件は、ニューヨークにある物件のたった2.1%しかないというのです。これは物件が50件あったら、そのうち1件しか該当しない割合です。
この発表内容からわかるのは、ニューヨークで暮らしている大部分の人が、収入の3割以上を家賃にかけているということ。実際、2023年にニューヨークで暮らしていた世帯の約25%は、収入の半分以上を家賃に支払っていることがわかっているそうです。
これだけニューヨークの家賃が高騰したのは、供給不足が一因。需要に供給数が追い付いていないことから、過去10年でも最悪なほど住宅不足に陥っているのです。十分なほど給料をもらっていると思っても、ニューヨークで生活していくことは並大抵のことではないのかもしれません。
【主な参考記事】
New York Post. Even high-earning tech workers can’t afford most NYC apartments: Report. May 22 2024
StreetEasy. Affording an Apartment in NYC Is a Challenge – Even for Tech Workers. May21 2024