スーツケースに、お気に入りのステッカーを貼ったり、タグを付けたり。一目で自分のスーツケースだとわかるため、空港の手荷物受取のターンテーブルでもすぐに自分のものをピックアップできます。でもそんな行為が、荷物が届かない一因になっているかもしれません。
アイルランドのダブリン空港で荷物担当として働くジョンさんが米国のメディアに明かした情報によると、そのようなスーツケースの装備品が荷物の到着を遅らせてしまう可能性があるというのです。
毎日、大量のスーツケースを扱う空港。そこでは、どの荷物がどの便に積むものなのかを判別するために、バーコード付きのステッカーが貼られたり、タグが付けられたりします。そして、それらのバーコードをスキャンして処理されるわけですが、そのときにスーツケースにステッカーやタグなどが付いていると、自動でバーコードのスキャンができない場面が出てくるというのです。
ジョンさんによると「自動スキャンできない場合、職員が手動でスキャンするかもしれず、そうすると目的の便に積み込むのに間に合わなくなる可能性がある」とのこと。前回の旅行時に付けられた手荷物処理のためのバーコードシールがそのまま貼ったままであれば、さらに混乱させる可能性があるでしょう。
国際航空情報通信機構(SITA)が発表した報告書によると、2022年に世界で取り扱いミスとなった荷物の数は2600万個。乗客1000人あたり7.6個にもなります。
ジョンさんの話が本当だとしたら、「自分は目的地に到着しても、預けた荷物が届かない」といった場面を防ぐためには、スーツケースには余計なステッカーを貼ったり、タグを付けたりするのは避けたほうがよさそうです。
ちなみにジョンさんによると、ケーキのデコレーションなどに使われる製菓材料であるマジパンは、スーツケースの中に入れないのがおすすめ。マジパンは爆発物と同じ密度なので、荷物を開けられて中身を取り出されることになるそうです。
【主な参考記事】
New York Post. Baggage handler issues warning to passengers who tie ribbons to their suitcases. June 5 2024
SITA. 2023 BAGGAGE IT INSIGHTS