ゾウは、道具を使ったり仲間が死ぬと悲しんだり、人間と似ているところが多いといわれています。最新の研究では、ゾウはお互いを名前で呼び合っている可能性がわかりました。
米・コロラド州立大学の研究チームは、ケニアのサンブル国立保護区とアンボセリ国立公園にいるゾウ101頭が発する鳴き声を14か月にわたって収録。470種類にもなったそれらの鳴き声について、機械学習を使って解析しました。
その結果、ゾウ同士のコミュニケーションについて独特の調子があることがわかり、それらはどうやらゾウの名前のようなのです。
そこで研究チームは、ゾウの名前を呼んでいると推測される鳴き声をゾウの群れに聞かせてみました。すると、その名前のゾウが鳴き声で返したり、こちらに近づいてきたりして、反応を示したのです。つまり、ゾウにはそれぞれ名前のようなものがあり、名前で呼び合っている可能性があるということです。
もしこれが事実なら、ゾウはこれまで考えられていたよりもはるかに社会的に複雑な哺乳類であるといえるようです。
ゾウが食べ物や水、場所といった身近な物についても名前でコミュニケーションを取っているかどうかは、さらなる研究が必要になるとのことです。
【主な参考記事】
Daily Mail. Scientists observe ANOTHER human-like behavior among elephants. June 10 2024