さまざまな業界で導入が進むAI。不足する労働力を補い、オペレーションの効率化にもつながると期待されています。でも、米マクドナルドはそんなAIの導入を断念しました。
米マクドナルドはIBMと協同で、ドライブスルーの注文を受けるAIの開発を進め、100以上の店舗で試験運用を行ってきました。ドライバーが機械越しにする注文を、AIが聞き取り対応するというもので、実現すれば人件費の削減や受注時間の短縮にもつながります。
しかし、米マクドナルドはこの試験導入を断念。その理由は明らかにされていませんが、AIが受ける注文の精度が、95%は必要と言われるなか、今回のAIは80%台前半にとどまり、運用コストもまだ高いことが考えられるのだとか。精度とコストの両方の面で、期待値に達していないことが、今回の断念の理由のようです。
ただし、米マクドナルドではIBMとの提携を終了したものの、「将来的なAIドライブスルーの計画を否定するわけではない」と述べています。マクドナルド以外のファストフードでもAIに多額の投資を行うところが多いなか、AIの導入は将来のビジネス成功の鍵になるのでしょう。今後も世界のファストフード店が進める技術導入に、注目が集まりそうです。
【主な参考記事】
CNBC. McDonald’s to end AI drive-thru test with IBM. June 17 2024