ウェットシェービング国内トップシェアを誇るシック・ジャパンが、初の男性向けスキンケアシリーズ「シック ハイドロ」の発売により、スキンケア事業に参入することを発表しました。
発売するのは化粧水2種類「シック ハイドロ ローション」の「しっとりタイプ」と「さっぱりタイプ」(各150ml・実売価格は880円前後)と、乳液「シック ハイドロ ミルキーローション」(150ml・実売価格は880円前後)、そして洗顔とシェービングクリームの効果を持つ「シック ハイドロ フェイスウォッシュ」(250ml、実売価格は500円前後)の4種類となっています。
実は「ひげそり後」がスキンケアのベストタイミング
ひげそりにはウェットシェービングとドライシェービングの2種類があります。ウェットシェービングは、ひげを濡らすことで柔らかくし、直接根元からそり落とす方式。ドライシェービングは、ひげをぬらすことなく、メッシュ状の金属板(外刃)で刈り落とす方式です。いわゆるT字カミソリがウェットシェービングで、シェーバーがドライシェービングですね。
シックはウェットシェービングでのシェアが大きく、そしてウェットシェービングは男性の髭を剃る割合の48%を締めています。つまり男性の半分はウェットシェービングでひげを剃っているわけです。なお、ウェットシェービングは、ひげを剃ると同時に余分な角質を取り除く効果があります。この「余分な角質が取り除かれた状態」は、水分が吸収されやすいため、実はスキンケアのベストタイミング。このタイミングでスキンケアをすれば、より効果的に肌にうるおいを与えられるわけですね。
「カミソリ使用者」と「スキンケアをしない人」とのギャップを狙った
しかしながら、男性用化粧品の使用率は低く、化粧水・ローションの使用率は約19%にとどまっています。単純に計算してひげそり後に何もスキンケアをしていない人が、約29%もいることになります。同社はこの「29%」のユーザー層を大きなビジネスチャンスと捉えました。
「カミソリ負け」という言葉がある通り、シェービングは肌に悪いイメージがあるがゆえ、大抵の人は同社製品を含むプレシェーブローションを使っています。しかし、データが示す通り、シェービング後のケアをしている人は、まだ少ないのが現状。そこで、シェービングの現場にいる同社自らが「シェービング後はスキンケアのベストタイミング」と訴え、親和性の高いスキンケア製品を発売することで、新たな市場を効果的に創出できると考えたわけです。
ひげそり後のスキンケアを習慣化するのもひとつの手
発表会で登壇した横浜市の野村皮膚科医院・野村有子院長によると、皮膚科には肌の悩みで来院する男性が増えており、「スキンケアをしている人」と「していない人」では、肌に大きな差が出ているとのこと。スキンケアをすると肌の保湿性が上がり、毛穴の目立たない潤いのある肌が手に入るといいます。特に、ひげそり後がスキンケアの好機だというのなら、これを利用しない手はありませんね。
そんな「シェービング後の肌ケア」を狙って同社が発売したスキンケア4製品には、高い保湿力を持つスーパーヒアルロン酸を配合しています。スーパーヒアルロン酸は粘性が低いため、さらっとした仕上がりになるとのこと。「スキンケアはベタベタしそう…」と避けていた男性も、抵抗なく使えるはず。ひげそりは毎朝やらなければならないので、同じタイミングでスキンケアを習慣化してしまえば、肌の健康も手軽にキープできますね。スキンケア自体はそれほど時間がかかるものではないので、みなさんもぜひ試してみてはいかがでしょう。