慣れればわずか1分以内で包むことができる!
ーーただし、ふろしきというと、包み方が難しいようにも思います。特に手先が器用ではない男性にはハードルが高いようにも思います。
古結 ふろしきを使う場合、まず包み方を覚えないといけませんが、一度覚えてしまえば簡単です。包み方にもよりますが、シンプルな包み方でしたら数10秒から1分以内で包めますよ。
ーーぜひ、その包み方を教えてください!
古結 わかりました。2パターンの包み方をご紹介いたします。
【ふろしきの包み方①】お使い包み
古結 お弁当箱を包むようなシンプルな包み方で、中身もしっかり安定させることができます。リバーシブルのふろしきでしたら、結び目に裏面を出してアクセントにすることもできます。
①ふろしきを広げ、包みたい箱を中央に置く
②手前の角を持ち中身にふろしきをかぶせる
③さらに奥の対角を持ち、手前にかぶせる
④中身を押さえながら、ふろしきの左右の端をバランス良く持つ
⑤左右の端を中央に持ち上げる
⑥左右の端を中央で真結び(端と端を中央で交差させる結び方)する
⑦完成
【ふろしきの包み方②】2本のボトル包み
古結 ワインなどを贈答する際に使われる包み方です。綺麗に包む際は2本のボトルの形状や高さが、できるだけ似たものであるのが理想です。
①ふろしきを広げ、ボトル2本を中央に置く
②ふろしきの対角線上にボトルの底を合わせるように倒す。この際、ボトルの間を、指3本分ほど間を空ける
③手前からボトルをくるむように包む
④巻き終えたら、巻き終わりの角を二本のボトルの底でしっかり挟み込むようにして立ち上げる
⑤中央で真結びする
⑥完成
サイズ感だけ注意すれば、ふろしきの用途は無限に!
ーーご紹介いただいた包み方をさらにアレンジすれば、様々なものに転じられそうですね。
古結 はい。「お使い包み」は、お土産などを贈答する際だけでなく、カバンの中に大事なものを入れておく際にも応用できると思います。また「2本のボトル包み」をアレンジして、スポーツシューズを包んで持ち歩く男性の方もいらっしゃるようです。このほかにも様々な包み方がありますので、さらにご興味がある方は店頭でご質問いただければ幸いです。
ーー丸いもの、四角いものなど、どのようなモノでも包めますか?
古結 はい。ただ、ご注意いただきたいのは、包むものによってふろしきのサイズも変わってきます。目安となるのは、ふろしきを広げた際、包みたいものが対角線の3分の1くらいのボリュームが望ましいということです。包みたいものに対してふろしきのほうが大きすぎては布がダブついてしまいますし、小さすぎては布が足りなくなります。この点はご注意いただきながらお選びいただくと良いでしょう。むす美では、ふろしきをもっと現代の生活の中に溶け込んでほしいと考えています。どんな場面でも活用できるふろしき。ぜひ多くの男性の方にもご活用していただければと思っています。
実用性の幅広さと使いやすさだけでなく、カバンと違って使わないときは畳んでしまっておけるのもふろしきの利点だと思いました。余談ですが、取材帰りについ2枚ほど自分用ふろしきを購入した筆者でしたが、価格は1枚1000円(税別)と、取り立てて高いものではありませんでした。1枚持っていれば何通りもの使い道を発揮してくれるふろしき。これを機に1枚お持ちになってみてはいかがでしょうか。
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撮影/我妻慶一
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