“いま”の生活様式にマッチする身近なアイテムのトレンドを予想。今回はインテリアスタイリスト・窪川勝哉さんが3Dプリンターをプロダクトデザインに活用したインテリアブランドを紹介する。
※こちらは「GetNavi」 2024年2・3月合併号に掲載された記事を再編集したものです
インテリアスタイリスト・窪川勝哉
雑誌やテレビで数多くのスタイリングを手掛ける。インテリアのみならずクルマや家電、文房具などプロダクト全般に造詣が深い。
3Dプリンターで幾重にも精巧に編み込まれる斬新なモダンデザイン
F.r.A.g.M.e.n.T Products
Weave Vase 05
6800円
3Dプリンターで制作されたフラワーベース。天然素材から抽出したデンプンなどから作られる、カーボンニュートラルなバイオプラスチックを採用した。バリエーションは全2サイズ(直径15×H18cmと直径21×H25cm)、10色をラインナップ。
【ヒットアナリティクス】手仕事とは異なる新しい美を創出
「世の中に流通しているフワラーベースのなかには、作家モノなど、手仕事ならではの良さがあるプロダクトは数多。でもコレはそれらとはまったく異なる、3Dプリンターだからこそ成し得る“新しい美”を纏っています」(窪川さん)
先進技術:5 顧客ニーズ:4 市場の将来性:5 独自性:4 コスパ:4
3Dプリンター技術を用いて洗練されたデザインを実現するブランドが増加
ここ数年で普及してきた3Dプリンター。それを活用したブランドの数はまだまだそこまで多くないですが、このプロダクトレーベルのように、建築設計のパラメトリックデザイン(※)をプロダクトに生かしてみるなど、データで出力する3Dプリンターだからこそ相性の良いデザイン、プロダクトが今後も続々と出てくることに期待しています。
マテリアルには環境にやさしいバイオプラスチックなどを採用しやすいのもメリット。3Dプリンターを用いたプロダクト市場はまだまだ発展途上で、これから伸長していく分野です。普及にともない、価格もさらにリーズナブルになり、素敵なデザインのプロダクトがたくさん誕生しそうです。
※寸法などの数値を変動させながらデザインバリエーションを検討する設計手法のこと
【このトレンドも見逃せない】
モダンデザインを代表するイタリアの家具ブランドが上陸
MOROSO
2023年12月より、イタリアの家具ブランド「MOROSO」の正規販売代理店として、国内初となるモノブランドストアが東京・南青山にオープン。モダンデザイン界を代表する国際的なブランドの日本上陸とあって、注目を集めそうだ。