雑貨・日用品
インテリア
2016/12/29 13:00

インテリアスタイリストが伝授! “上質でスタンダードな家具”で心地いい暮らしをはじめてみませんか?

いよいよ年末。早々に来年のことを話題にすると鬼が笑うなんていいますが、もはや待ったなし。2017年をどう過ごしたいか、考えを巡らせてみませんか?  新しい年や年度を、気持ちも新たに迎えたい人、卒業や就職、転職などでステップアップする人、はたまた代わり映えのしない毎日から脱したい人など……それには“巣”である自分の部屋の環境に、変化を加えることが効果的。慣れ親しんできた部屋には愛着がありますが、すっかり使い古された家具やインテリア雑貨に囲まれていると、気分までマンネリに陥るのは避けられません。そんな家具やインテリア雑貨を見直せば、引越しやDIYなどを頑張らなくても見違えるように感じられ、新鮮な気持ちで毎日を送れるはず。

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そこで、前回「秋色リビング」をレクチャーしてくれたインテリアスタイリスト・窪川勝哉さんに、気分も新たに心地よく過ごせる空間を作るには、どういったものを選べばいいかを教えていただき、さらに、いま旬の頼れるショップをオススメしてもらいました。

 

心地よい暮らしをもたらすのは上質でスタンダードな家具

「部屋は、毎日の暮らしの“ベース”となるところ。整った部屋で気に入ったインテリアに囲まれていれば気持ちも安定するし、逆に部屋が雑然として整っていなければそんな気分になってしまいますよね。だから自分に合ったインテリアに囲まれているかどうかって、とても大事なんです。

 

ところが家具は、“いいソファ”となれば20万〜30万円なんて当たり前。デザインが凝っていたりカラーが鮮やかだったり、どうしても華やかで一見高そうなものに注目してしまうかもしれません。でも、自分にしっくりと合って長年愛用できるのは、スタンダードなもの。ソファやテーブル、ベッドなどの大物家具は、毎日自分に寄り添ってくれて心地よい暮らしをもたらしてくれる、上質でスタンダードなものを選びましょう。そこにもう少し華やかさや変化が欲しいなら、カバーをかけたり、カラフルなクッションをプラスしたりすればOK。でもそのベースとなるソファがだめなら、どんな小細工をしても無駄になってしまうんですよ。

 

大物家具のセレクトにオススメしたいショップは、リグナテラス東京。『マスターウォール』や『ヒラシマ』など、良質な木材を使った国産家具が広い店内にずらりと集まっていて、まとめてチェックできるんです。この国産家具、どれもクオリティが高く長く使い続けられるものばかりですが、国内生産のために輸送コストが抑えられているので、質の割に低価格で手に入るのもうれしいですね」(窪川さん)

 

【Shop Data】

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RIGNA TERRACE TOKYO(リグナテラス東京)

住所:東京都中央区新川1-9-3

電話番号:03-6222-0760

営業時間:11:00〜20:00(カフェは23:00まで)

定休日:木曜(祝日の場合は営業)

http://www.rigna.com/showroom/rtt

ウォールナット材を使ったアイテムを中心に、家具・インテリアを扱うウェブショップ「リグナ」から飛び出した、リアルショップ。3フロア、総面積約1000平方メートルもの広さに常時700点以上のアイテムをそろえる、東京23区内最大級のインテリアショップです。

 

【Items】

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レンバシー「ロバン ソファ」
¥286,200〜540,000

時代に左右されない骨太なデザインのアイテムを、国内工場で職人が一つ一つ丹精込めて製作する、リグナオリジナルの家具ブランドのソファ。座面の張地に牛本革、脚部やアームにウォールナット無垢材オイル仕上げを採用し、広くて低い座面にはゆったりと身体を委ねられます。W167〜217×D89×H75cm/座面高36cm。1年保証付き。

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↑幅23cmと広くとられたアームは、テーブル、また本棚として活用が可能です

 

 

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マスターウォール「ワイルドウッド ダイニングテーブル」
¥137,160〜253,800

「100年後のアンティーク家具へ」をコンセプトに、ウォールナット材の美点を活かした長く愛用できる家具を製造する岡山発のブランド、マスターウォール。今年10周年を迎えた同ブランドの記念すべきファーストプロダクトが、このテーブルです。ウォールナット無垢材の天板にスチール脚の組み合わせが、あたたかみと洗練さをもたらしています。W100〜220×D65〜90×H72cm。3年保証付き。

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↑脚部はオプションで木脚にも変更可能です。写真の「4LEGS」と「2LEGS」(ともに+\17,280)の2タイプ

 

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ヒラシマ「リベリア LDアームチェア」
¥132,840〜184,680

家具のパーツ加工で高い実績をもつ、福岡のメーカーが立ち上げたオリジナルブランド。高度な加工技術を駆使した美しい曲線とシャープな直線が組み合わせられ、ミニマルなデザインながら、やわらかい存在感を放つ1人がけソファです。広い座面、包み込まれるような座り心地で、リビングでもダイニングでも書斎でも活躍しそうですね。W67×D64×H74cm。座面高40cm。

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↑座面は羽毛+ウレタンフォームの2層、背面はチップウレタンフォームを加えた3層、肘掛けはさらに樹脂綿を加えた4層からなり、身体を包み込むように受け止めてくれます。張地は32種の素材・カラーから選択可能

 

大物が無理なら、空間にアクセントを足せる個性的な小物を

「いいものを飽きずに使い続けるには、華やかな家具はいらない、と言いました。でも、部屋のベースとなるソファはスタンダードでも、合わせるライトなどの小物やチェアなら、少し冒険してもいいと思います。そういったアクセントとなるアイテムを探すなら、カルテル東京がオススメですね。イタリアブランドらしい華やかなカラー、デザインのアイテムがそろっています。トレンドを押さえた新作が積極的にリリースされるので、足を運ぶたびに発見があって楽しいですよ」(窪川さん)

 

【Shop Data】

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©Nacása & Partners

Kartell TOKYO(カルテル東京)

住所:東京都港区南青山5-5-4 CURIO554ビル

電話番号:03-6419-1040

営業時間:11:00〜19:00

定休日:水曜(祝日の場合は翌木曜)

http://kartell.co.jp/

複雑な造形美をプラスチックで表現するイタリアのインテリアブランド、カルテルの旗艦店。イタリアのカルテル本社で店舗計画が進められ、10月22日にオープンしたばかり。同ブランドの主要な商品が一堂に会します。

 

【Items】

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カルテル「プラネットT」
各¥74,736

透明のポリプロピレンを使ったスタンドライト。切子状に複雑にカッティングを施されたボールが、内側からLED電球で照らされることで宝石のようにきらきらと輝きます。カラーは左から「イエロー」「クリスタル」「グレー」の3色展開。この「プラネットT」をデザインしたのは、デザイナーの吉岡徳仁氏。プロダクツから建築まで広がるアーティスティックな作品群は、国際的に高く評価されており、世界中の主要美術館で永久所蔵されています。

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↑表面の複雑な凹凸が生み出す光の輝きは、シックな空間にもポップなインテリアにも不思議とよく馴染みます。W30×D30×H50cm、3.5kg

 

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カルテル「マダム ワールドオブエミリオ・プッチエディション」
各¥109,188

2015年4月のミラノサローネで立ち上がった、カルテルとエミリオ・プッチのコラボプロジェクト「マダム ワールドオブエミリオ・プッチエディション」のチェア。エミリオ・プッチとは、言わずと知れたイタリアのファッションブランド。創業者のプッチ氏は“Prince of Prints”と呼ばれ、今に至ってもこのブランドが生み出すプリントの美しさには定評があります。フィリップ・スタルクによるカルテルのアームチェア「マダム」に、このエミリオ・プッチのスカーフコレクション「Cities of the world」の大胆なプリントが加わることで、まるでアート作品のような存在感を示すチェアに生まれ変わりました。

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↑柄は上から、ローマのスペイン広場をイメージした「ROMA」、ニューヨークの象徴的な摩天楼をイメージした「NEW YORK」、上海のエキゾチックな街並みをイメージした「SHANGHAI」、パリのモンテーニュ通りをイメージした「PARIS」の4種類。W55×D52.5×H80×SH46cm、8.2kg

身体に触れるモノだからお店に足を運んで確かめて

「今回、旬なショップを2店舗ご紹介しましたが、そもそも家具やインテリア雑貨はリアルショップで購入することをオススメします。今は、オンラインサイトで何でも手に入る時代。家具だって簡単に買えてしまいます。でもシーズンごとに買い足したりする服と違って、インテリアにはみなさん、圧倒的に経験値が足りません。オンラインサイトに掲載された写真とサイズなどの基本情報だけをチェックして、本当に満足できるモノを手に入れるのは、至難の技ですよ。長く愛用するために、座り心地や使い心地はとても重要。毎日体を預けるものだから、ぜひリアルショップに足を運んで、見て触って確かめてから買いましょう」(窪川さん)

 

取材・文=@Living編集部

 

【プロフィール】

窪川 勝哉

インテリア&プロップスタイリスト。1974年山梨県生まれ。インテリアのみならずクラフトから家電までプロダクト全般に造詣が深いインテリアスタイリスト。雑誌やTVなどメディアでのスタイリングだけでなく、ウインドウディスプレイやマンションのモデルルーム、イベントのデコレーションなども手がける。2008年に株式会社スタイルデパートメント設立。2011年渡英、2013年より再び拠点をロンドンから東京に移し活躍中。

 

【URL】

何気ない日常を、大切な毎日に変えるウェブメディア「@Living(アットリビング)」

http://at-living.press