各都道府県別に女性のストレス指数を計測し、ストレスが少ない順に並べたランキングが発表されました。もっとも女性がストレスなく過ごせたのは、どの地域だったのでしょうか? そして、もっともストレスの高かったのは?
もっともストレスが少ないのは人間関係が良好な鳥取女子
“女性のストレスオフ” に着目した研究・情報発信を行うメディプラス研究所は、東邦大学名誉教授・脳生理学者 有田秀穂氏の監修のもと、都道府県別のストレス指数を調査。「ストレスオフ(ストレス指数の低い)都道府県ランキング」を発表しました。
※ランキングの調査期間は、今年の2月26日~29日。全国20~69歳の女性約7万人が対象
インターネットでの集計の結果、2016年で女性のストレス指数が最も低かったのは鳥取県。鳥取女子は、メディプラス研究所が掲げた主なストレス要因の全54項目中、41項目に「当てはまらない」と回答し、全体的にストレスを感じにくい傾向がありました。また、社会問題として取り上げられる機会の多い「ママ友関係」「友人関係」「SNS」など、他県と比較しても対人関係においても友好的な傾向にあります。
鳥取県は、育児環境が整備され、面積に対しての人口密度が低く競争が少ない、豊かな自然環境があることなどがストレスの少ない原因と推測されます。また、睡眠時間への満足度、肌の健康状態の良さや、お金や時間などのストレスへの該当率も比較的少なく、自分への投資がある程度自由になっていることも「鳥取女子」のストレスオフの要因の一つと推測されます。
今回の結果について、鳥取県 元気づくり総本部 広報課 係長 森岡潤一さん(とっとり発信担当)は次のように語りました。「県民性については、勤勉・努力家・消極的・地味・忍耐強い、といったあたりがよく言われます。“のどか” ということが、のんびりとした県民性にも影響を与えているのではないでしょうか。保育所などの児童福祉施設数(※)は全国でもっとも多く、労働人口に対する女性の割合も高い。また、身心のリフレッシュに活用できる運動施設なども充実させるよう、県をあげて心がけています」(森岡さん)
(※)10万人当たり/平成24年時点。
【参考:鳥取県が都道府県ランキングで上位にあるもの 】
保育所の4月当初の待機児童者数はゼロ!
女性の就業率4位、共働き率は6位!
育児をする女性の有業率も4位!
監修の有田氏によれば、「『ストレスの起こりにくい環境』と、受け流す『グルーミング環境』が整っていること」がポイントと語ります。ここでいうグルーミングとは、親しい関係の方(家族、仲の良い友人など)とのスキンシップ(手をつなぐ、寄り添う、触れ合う、マッサージ、楽しいおしゃべりなど)を指します。また、「社会関係の中でも人間関係をはじめとする職場のストレスが少なく、ストレスを受け流すための家族・友人などとのグルーミング行動が十分にある地域性があるのだと思います」と分析しています。
豊かな自然にのんびりした県民性、人と人とが密に触れあえる環境など、さまざまな要因が絡んだうえでの今回の結果だったようです。ちなみに、ランキングの47位は福島県でした。
【URL】
メディプラス研究所「オフラボ」 http://www.mediplus-lab.jp/off-lab/pc/
有田秀穂氏が代表を努める「セロトニンDojo」 http://www.serotonin-dojo.jp/