「日本の人気商品は海外の人にも通じるのか?」がテーマの本連載。今回は、メキシコ料理がルーツだといわれ、日本ではトルティーヤやブリトーとして親しまれているフードを、メキシコの方に食べ比べてもらい、5点満点で採点しました。
【試してくれた人】
(左)ロドリゴ・ゴイコチャア・モンローさん:イダルゴ出身。母国なら海老のカクテルサラダ、日本なら納豆が好き。
(中)アレハンドラ・セロン・メンドーサさん:メキシコシティ出身。アリの卵「エスカモーレ」入りのタコスが好物。
(右)ホルヘ・レンドン・マルティネスさん:アカプルコ出身。メキシコなら牛肉のタコス、日本なら寿司が大好き。
テストする日本の有名なトルティーヤはコレ!
【エントリーNo.1】
丸大食品
ラッパーズハム&チーズ
実売価格168円
生地ソースにチーズが35%含まれています。ハムにはペッパーが効いていて、スパイシー。
【それぞれの評価とコメントは?】
ロドリゴさん:4.5
アレハンドラさん:4.0
ホルヘさん:4.5
TOTAL:12.5/15.0
「チーズがソースになってるのが惜しい!」(アレハンドラさん)
「ソルティでハムの味やチーズのコクも強く、一番濃厚だね。辛ければもっとイイよ」(ロドリゴさん)
【エントリーNo.2】
セブン―イレブン
ブリトー(R)ハム&チーズ
230円
生地に胚芽が含まれ、サラっとした舌触り。2種類のチーズとハムもジューシーでおいしいです。
【それぞれの評価とコメントは?】
ロドリゴさん:5.0
アレハンドラさん:4.0
ホルヘさん:4.5
TOTAL:13.5/15.0
「そう!チーズはとろとろじゃなくて、びよ~んて伸びるこの感じさ!」(ホルヘさん)
「コーンっぽいけど小麦の生地で、中途半端な食感がやや残念ね」(アレハンドラさん)
【エントリーNo.3】
ローソン
トルティーヤハム&4種のチーズ
230円
チーズは4種。ゴーダ、モッツァレラ、チェダー、パルメザンを絶妙に合わせています。
【それぞれの評価とコメントは?】
ロドリゴさん:4
アレハンドラさん:4
ホルヘさん:4
TOTAL:12.0/15.0
「味はイイけどこのチーズはソースだね。メキシコのチーズは伸びるんだよ」(ロドリゴさん)
「全体的にソフト。味のバランスがもう一歩って感じがするかな」(ホルヘさん)
【エントリーNo.4】
ファミリーマート
トルティーヤハム&チーズ
230円
チーズはゴーダとモッツァレラを使用。食べ応えのあるハムともっちりした生地も芳醇。
【それぞれの評価とコメントは?】
ロドリゴさん:5
アレハンドラさん:4.5
ホルヘさん:4.5
TOTAL:14.0
「メキシコのフラワー(小麦)トルティーヤに一番近い味ね」(アレハンドラさん)
「おぉ、むっちりしたチーズがよく伸びる! オレ、子どものときよく食べたよ、この味」(ロドリゴさん)
【まとめ】チーズの伸びがとても重要
チーズが伸びるセブンとファミマの商品ですが、軍配が上がったのはしっとり食感のファミリーマート。トルティーヤに胚芽を加え、タコスのようにサラっとさせたセブンの生地は、逆にメキシコ人には受けないようです。
「本当は米や野菜など多くの具をぎっしり入れるから、今回のはブリトーより『シンクロニサーダ』というおやつに近いよ。味の決め手はチーズかな」(ホルヘさん)
聞けば、伸びることが大切とか。
「丸大とローソンは、とろとろで伸びなかったでしょ。溶けすぎるチーズなのさ」(ロドリゴさん)
一方、好評価を得たのはセブンとファミマでした!
「チーズがなじみの食感だったわ。でも、よりおいしかったのはファミマ。生地の表面がサラっとしたセブンは、ちょっと違和感があったの」(アレハンドラさん)
伸びるチーズとしっとり生地。これが、メキシコ人がトルティーヤに求める大切な要素のようです。
※この企画は、外国人留学生へのリサーチから得た知見をもとに、海外向けに日本企業のブランディングや商品PRのサポートを行う「LIFE PEPPER」とのコラボによるものです。