昨今、飲食関係者の悩みの上位といえば、人手不足と原材料費の高騰です。後者に関しては和牛、マグロ、鮭、サンマなどが筆頭ですが、これらの値上げは結果的にメニューに直結。われわれ消費者にも影響してきます。そして上記の魚と並んで危機と言われている代表がウナギ。これまでGetNavi webでは代替魚の開発ストーリーなどを追ってきましたが、「その手があったか!」とウナる手法がありました。それが串!
160円から江戸前スタイルの本格ウナギを味わえる!
ウナギの串のよさを確信させてくれたのが、その名も「うなくし」。1月6日、1号店が大井町にオープンしたばかりですが客足は絶好調。その理由はやはりコスパの高さにあります。ということで、代表的なメニューを中心に魅力を紹介していきましょう。
名物は「先ずは一通り」。オススメのメニューを1本ずつ味わえる4串の盛り合わせです。焼鳥や焼きとんに比べれば高いですが、ウナギの様々な部位を楽しめるのであればおトクでしょう。聞き慣れない名称もあると思いますが、「短尺」(単品450円)はいわゆる蒲焼き。「くりから」(単品450円)は背中の部分です。
そのほか、「きも」(単品280円)の中にはニラがアクセントに入っていて、「ヒレ」(単品200円)は独特の苦みが絶妙なおいしさを醸し出しています。そしてさらにウナギを味わい尽くしたい人は「うなぎの全て」をオーダーしましょう。
「骨せんべい」(単品350円)はカリカリとした食感で炭酸系のお酒に最適。「肝煮」(単品380円)や「カブト」(単品280円/頭の部分)は濃厚なうまみがあって、ボディの豊かなお酒に合いそうです。ちなみに最も安いウナギの串は「皮(尾の身)」(160円)。
また、締めにご飯ものを食べたくなったら、やはり破格な「夜のうな丼」を。1700円というリーズナブルな値段で蒲焼きと白飯のハーモニーを楽しめます。なお同店は昼営業もしていて、そこなら「お昼のうな丼」が小1600円~特上4000円と多彩にラインナップ。
調理法は、蒸してふんわりさせてから香ばしく焼く江戸前スタイル。本格的なウナギが激安というのは、かなりうれしいですよね。これが「うなくし」最大の魅力なのです!
激安のウナギ串をアテに飲むのがトレンドの兆し!
いまの外食シーンでは、大衆酒場が人気ジャンルのひとつになっています。そのスタイルを一部に取り入れているのが、「うなくし」の安さの秘密。内装や厨房の広さなど、様々なコストを抑えることで低価格を実現しています。
なかには比較的高価格なメニューもありますが、それでも老舗のウナギ専門店よりはお手頃といえるでしょう。たとえば、ひつまぶしは2800円!
一方、しっかり食べると高価になりがちなウナギを、串で提供していることもおトクにできるポイント。さらに、串なのでお酒とのペアリングを楽しみやすいというメリットも生まれています。お酒も一例を紹介していきましょう。
日本酒や焼酎はほかにも多彩にそろっていますが、樽酒はぜひ試していただきたい一本。燗にするとより香りが華やぎ、樽の心地よさが広がります。また、山椒ハイボールもウナギとの相性は抜群。タレ系の料理に合うバーボンウイスキーがベースになっている点も見逃せません。
2階は座敷になっていて、ゆったりとウナギ×お酒の時間を楽しめます。大井町は満席必至の立ち飲み店が多く、それ以外でも予約の取りづらい人気店が乱立するグルメ激戦区。同店もこの街の活況を後押ししそうですね。ウナギ串の店がウナギのぼりに注目を集めるのか、その動向とともに注目していきたいです!
【SHOP DATA】
うなくし 大井町店
住所:東京都品川区東大井5-3-9
アクセス:JRほか「大井町駅」東口徒歩1分
営業時間:11:30〜14:30/17:00〜22:00
定休日:日