すっかりコンテンツ視聴の新しい形態として根付いた感のあるSVOD(定額制動画配信サービス)ですが、その利用経験者は2017年の調査で約16.2%(※)となっており、サービス未体験の人もまだまだ多いようです。そこで今回は、そういったSVOD未体験の人や、これからSVOD契約を考えている初心者に向けて、SVODに関する7つの疑問を解決するQ&Aをお届けします。
※:インプレス総合研究所『動画配信ビジネス調査報告書2017[ DAZN 日本参入など新たな局面を迎えるVOD市場の現状と将来展望 ]』による
SVODのよくある7つの疑問
Q1.最新テレビじゃないと対応していない?
A.セットトップボックスを使えば対応テレビに変身します!!
現在店頭に並んでいる最新テレビは、はじめから視聴アプリを内蔵するなどSVODサービスに対応している製品も多く、インターネットに接続するだけで簡単に視聴できるようになっています。しかし、そういった機能のない古いテレビでも、セットトップボックス(STB)を使えば視聴が可能。STBとは、HDMI端子に接続することで動画サービスやゲームなどのコンテンツが利用できるようになる機器のこと。
【代表的機器】
Amazon.co.jp
Amazon Fire TV Stick
実売価格4980円
テレビのHDMI端子に接続することで、各種動画サービスを視聴できるスティック型端末。アプリストアからゲームをダウンロードして遊ぶことも可能。さらに、上位モデルの「Fire TV」なら4K動画にも対応します。Netflix、DAZN、Amazonプライム ビデオ、Hulu、dTV、U-NEXT、Spotifyなど。このほかにAbemaTVやニコニコ動画、GYAO!といった無料系のサービスも幅広く利用可能。
【こんな人にオススメ!】
音声認識に対応したリモコンが付属し、作品の検索を音声ですばやく行えます。ストレスなく簡単に使いたい人にオススメ。
また、STB以外にもゲーム機やBDレコーダーなど、SVODに対応している機器をテレビにつないで視聴する方法もあります。「自宅のテレビが最新モデルじゃないからSVODは視聴できない……」とお嘆きのアナタも、SVOD対応機器を使ってチャレンジしてみましょう!
【代表的機器】
SIE
PlayStation4
実売価格3万2378円
NetflixやDAZN、Amazon Prime Videoをはじめ、様々な動画サービスに対応。なお、PS3も同様の使い方が可能。また、上位モデルのPS4 Proは4K画質の視聴にも対応します。Netflix、DAZN、Amazonプライム ビデオ、Hulu、U-NEXT、Spotifyなど。このほかに、映画などのレンタル・購入サービス「PlayStation Video」も利用可能。
【こんな人にオススメ!】
自宅に家族が遊んでいるPS4があるけれど自分はあまりゲームをしないという人も、動画視聴機器としてPS4を有効活用できます。
Q2.視聴にはWi-Fi環境が必須?
A.ネット接続は必須。Wi-Fiはなくても機器によっては問題ありませんが、あればより快適に!
SVODはネット回線を通じてデータをやりとりするため、視聴に際してネット環境は必須。機器によっては有線LAN接続に対応しているものもあるので、Wi-Fi環境がない場合でも視聴できる場合があります。また、スマホでの視聴に対応しているサービスもあるので、自宅にネット回線を引いていない場合でもスマホでなら見ることも可能。ただし動画データは通信量が大きいので、大容量プランを契約することをオススメします。
Q3.家族で見るには人数分の契約が必要?
A.家族向けのアカウントを作成できるサービスもある
サービスによっては、1つの契約に対して複数のユーザーを登録できる「家族アカウント」が作成できる場合もあります。家族それぞれのプロフィールを設定しておくと、マイリストや視聴履歴に基づくオススメ作品の表示といった機能は個別に利用可能。例えばNetflixは、いずれのプランも契約者を含め5人のアカウントを作成できます。ただし、プランによって同時視聴できる機器の数が変わったり、同時視聴には対応していなかったりすることもありますので、契約前にプラン内容をしっかり確認しておきましょう。
Q4.クレジットカードがないと契約できない?
A.アプリストアでの支払いやキャリア決済を使えばカードなしでも契約可能
多くのサービスでカード以外の支払い方法も用意されています。iTunesやGoogle Playの決済に対応していれば、スマホアプリから登録することで各ストアでの決済が可能。また、携帯電話のキャリア決済に対応したサービスもあります。
そのほかの方法として、Netflixはプリペイドカードの「Netflixギフトカード」を用意しています。
Q5.スマホで見ると通信制限が心配
A.Wi-Fi接続なら大丈夫。オフライン視聴も活用しましょう
動画コンテンツの視聴で消費するデータ通信量の目安は、標準画質の場合で1時間あたり0.5〜1GB程度となっています。モバイル通信モードのスマホで視聴すれば、気づいたら通信制限……という事態にもなりかねません。自宅にWi-Fi環境がある場合は、必ずWi-Fi通信になっているか確認してから視聴しましょう。
また、サービスによっては、あらかじめ作品をダウンロードしておくことで、スマホのデータ通信を行わなくても視聴できる“オフライン視聴”に対応していることがあります。自宅のWi-Fiでコンテンツをダウンロードしておき、外出先ではオフライン視聴すればデータ通信はほとんど発生しません。
Q6.複数のサービスに入ってもあまり意味はない?
A.オリジナル作品や独占配信に違いがあるので複数利用もアリ
SVODはどれも同じというわけではなく、特定のサービスだけで独占配信されている作品や、独自制作のオリジナル作品などによって差別化を図っています。複数のサービスに入れば、それぞれの独占配信やオリジナル作品を楽しめるので、視聴できる作品の幅が大きく広がりますね。ほとんどのサービスで無料期間が設けられているので、無料体験を試してみてから決めるのも手です。
また、SVODは1か月単位で契約でき、休止や退会も簡単なので、「今月はA社、来月はB社」というように毎月異なるサービスを契約してみるのもよいでしょう。
Q7.見たい番組がなければあきらめるしかない?
A.配信コンテンツのリクエストを受け付けている場合もあります
Netflixの場合、ヘルプセンターの「映画やドラマをリクエスト」から、配信してほしい作品をリクエスト可能。多くのユーザーからリクエストが集まればその作品が配信される可能性もあるので、あきらめる前にチャレンジしてみましょう。
すぐに見たいなら、配信されている別のサービスを一時的に利用してもOK。前述の通り、SVODは休止や退会が容易なので、見たい作品があるときだけ契約するといった利用もできます。
これでSVODに関する疑問は解決しましたね! 次回は、各社のサービス内容を徹底比較して紹介しますので、お楽しみに!