ロボット掃除機といえば、ルンバを代表格に様々な種類が一般家庭に普及していますが、今回はシンガポールの最新ロボット掃除機をご紹介しましょう。シンガポールは科学技術立国を目指した取り組みを推進し、“次のシリコンバレー”になるとも言われる場所。農業や公共施設などあらゆるジャンルでハイテク化が進んでいる同国で、このロボット掃除機は今後300台の導入が予定されているんです。
すでに4台が稼動し、2020年3月までにシンガポールで300台の導入が見込まれていると報じられているのが、地元企業ライオンズボットが開発した「レオボットファミリー」。高さ1mほどはありそうな大型ロボットで、フロアをブラッシングする「レオスクラブ」、ゴミの吸引を行う「レオバック」、モップ担当の「レオモップ」、小型だけれど450kgのものを牽引できる「レオプル」などがラインナップしています。ゴミの吸引、ブラシ、モップなどの役割分担をロボットが自動的に行い、人間による指示は最小限にしながら、効率的に掃除してくれるのだそう。
ロボットの操作はスマホのアプリを使って行い、ロボットの清掃状況をトラッキングしたりレポートを受け取ったりすることもできる一方、決められた時間に掃除のスケジュールを設定することもできます。また、ほかのロボット掃除機に比べて使用する水は最大70%も少なくエコにも配慮されています。
笑顔が憎い
さらに、このロボット掃除機の魅力とも言えるのが、人間味あふれる反応をするという点。人間が話しかけると目や顔を動かして挨拶したり、簡単な会話をしたりするほか、いまのロボットの気持ちをたずねることもできるんです。掃除中に人が目の前にいたら「掃除のために道を譲ってもらえませんか?」とロボットが声をかけます。言語は、アプリの設定から英語やマレー語、中国語、タミル語などからセレクト可能。シンガポールなまりの英語も話せるそう。“機械的”なロボットではなく、人が思わず声をかけたくなるような愛嬌もあるところは、掃除機能以上に重要視されているようです。
このロボットはシンガポールのホテルや商業施設に順次導入される予定。ロボットや機械化がますます進む現在、人間味のあるロボットが増えていったり、ロボットが人間味を増したりすることも、ロボットと人間の共存には大切な視点なのかもしれませんね。