大規模なイベントの開催が近づくと、製品情報のリークや噂が活発になります。実際に話題になった製品が発表されると、ネットやSNS上はさらなる盛り上がりをみせ、仮に発表されなかったとしても、次回のアナウンスに期待する声が多く寄せられるのです。これはゲームの世界に限ったことではありませんが、新型「PlayStation 4」(以下:PS4)の噂が広まりはじめたのも、ゲーム開発者会議「GDC 2016」が開催された今年の3月のことでした。
現時点では、新型PS4の名称は次の3つのどれかではないかといわれています。改良版であり次世代機ではないということから「PlayStation 4.5」、4Kテレビに対応しているということから「PlayStation 4K」、開発コードであるNEOにあてはめた「PlayStation NEO」。名称に関する決定的な情報はなく、ネット上でもこれらの表現が入り乱れている状態です。
正式名称さえ発表されていない新型PS4ですが、噂の発端はとある開発者がソニーから同機の説明を受けたとリークしたことから始まります。そして最近では、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)のアンドリュー・ハウスCEOが海外メディア「The Financial Times」のインタビューに対し、新型PS4の存在が決定的になるような証言を残したのです。なお、同氏はインタビューで次のような発言をしています。
【アンドリュー・ハウスの証言(抜粋)】
・「ハイエンド」な新型PS4を発売する
・高度なグラフィック性能を備え、4Kにも対応している
・新型はハードコアゲーマー、4Kテレビにアップグレードしたユーザーがターゲット
・本体だけでも利益が確保できる価格設定で、通常版のPS4より高くなる
・新型は通常版PS4の上位版という位置付けで、両モデルが並行して販売される
・新型PS4は上位版のため、PS5といった次世代機ではない
・今後発売されるPS4対応ゲームのほとんどは、通常版PS4と新型の両方で稼働する
・新型が導入される理由は、スマホやPCといった進化のスピードに長けたプラットフォームの利点を取り入れるため
これらの証言は商品の実在に加え、新型PS4のスペックを少なからず特定することになったのです。販売時期や価格、通常版との性能差などの具体的な明言がなかったことから、10月に発売される「PlayStation VR」との関係性やソフトウェアの開発状況なども影響しているのではないかといわれています。
とはいえ、詳細なスペックや価格、販売時期に関しては確定的な情報が出回っていないのが事実。それでも、新型PS4はどんなものになるのか気になる人のために、噂レベルの情報をまとめてみました。あくまで噂の域を出ない情報なので、参考程度に捕らえてもらえればと思います。
【スペック関連】
・4K Blu-rayプレイヤーを搭載
・新たなCPUが搭載→クロック周波数は現行PS4の1.6GHzから2.1GHzに底上げされる
・GPUも改良→演算ユニットが通常版PS4の倍である36個に増加
・メインメモリーは8GBから変化なし→帯域幅が176GB/sから218GB/sにアップ
・2016年10月以降発売のゲームは、通常版PS4向けの「Base Mode」と新型向けの「Neo Mode」の双方に対応
・新型PS4専用のタイトルは販売されない
・UIは通常版と新型のPS4では違いなし
【価格・販売時期】
・発売日は早くても「PlayStation VR」が発売される10月
・2016年末や2017年まで発売がずれ込むという説も多い
・価格は399or499ドルで、499ドル以上にはならない
本日6月14日に開催された世界最大のコンピューターイベント「E3」では、新型PS4の発表を行わなかったソニーと、2017年にハイエンド版Xbox One「Project Scorpio」を発売すると発表したマイクロソフト。ゲーム業界で凌ぎを削っている両者ですが、ひとついえることは、マイクロソフトがハイエンド版を投入するということは、同時期にソニーも競合してくるということになります。発売される時期はまだまだ先になるかもしれませんが、今後の続報に期待しましょう。
【URL】
PlayStation http://www.jp.playstation.com/