2023年にヒットが予測されるモノ・コト・ヒトをその道のプロが解説。“知らんけど”とならないガチのエンタメネクストヒットをご覧あれ!
※こちらは「GetNavi」2023年2・3月合併特大号に掲載された記事を再編集したものです。
トレンド予報1
企画力のある芸人たちが独自路線の動画で人気を博す
いまや芸人がYouTubeチャンネルを運営するのは珍しくなくなりました。かまいたち、霜降り明星、チョコレートプラネットなどテレビの最前線で活躍する芸人たちもYouTubeに力を入れています。そんななかで、芸人ならではの企画力でバズる動画を量産する隠れた人気者が次の3組です。
【Key Personはコチラ!】新感覚YouTuber芸人
【その1】ジェラードン「ジェラードンチャンネル」
登録者数100万人を達成、サムネイルだけで笑えるコント
高校の同級生でコンビを組んでいたアタック西本と海野裕二、同期のかみちぃで2008年に結成。KOC 2021ファイナリスト。かみちぃ扮する「如月マロン」の地下アイドル握手会ネタをきっかけに再生回数が急増し、現在登録者数が100万人を達成した。
コント動画の人気の秘密は、サムネイル画像のキャッチーさ。「父親かと思って話してたら引きこもりの生徒自身だった」「お互い消化試合のお見合い」など、内容がひと目でわかるキャッチコピーと画像の組み合わせで見る者を惹きつけます。
【その2】きしたかの「高野さんを怒らせたい。【きしたかの】」
業界人からの注目度が高い、つい“怒らせたくなる”ドッキリ
中学校の同級生コンビ。コント中心だが2019年末から漫才にも取り組み、M-1グランプリ2022では準々決勝に進出。ANN「佐久間宣行のオールナイトニッポン0」でも話題に上がるなど、テレビディレクターたちも注目する。
ボケ役の岸 大将があの手この手でツッコミ役の高野正成を怒らせるドッキリ動画で話題に。業界内注目度の高いコンビであり、きっかけがあれば一気にブレークしそうです。
【その3】ニッキューナナ「ニッキューナナch」
常にギリギリを攻めながらカラッとした下ネタがユニーク
創価大学落語研究会にて2016年に結成。「今の時代に真っ向から逆らうセクハラコント」と称され、AbemaTVの人気番組「シモネタGP2021」で準優勝に輝く。TikTokでは“学校あるある”に少しエロのエッセンスを加えた動画が若者からも支持されている。
突き抜けた下ネタコント動画で人気を博している異色の男女コンビ。アダルトな題材をカラッと明るく笑えるネタに仕上げているところに、非凡なセンスを感じます。
【このトレンドも見逃せない!】脚本家芸人
演者としてだけでなく裏方でも才能を開花
コントユニット「ダウ90000」の蓮見翔、お笑いコンビ「かもめんたる」の岩崎う大など、ドラマや舞台の脚本を手がける芸人が注目を集めている。その路線で活躍するバカリズム、劇団ひとりなどに続く存在となりそう。
蓮見 翔
かもめんたる
【このトレンドも見逃せない!】ギャル芸人
見た目も中身も生粋のギャルがノリの良さで愛される
お笑いコンビ「エルフ」の荒川、お笑いトリオ「ぱーてぃーちゃん」の信子と金子きょんちぃが、見た目も中身も生粋のギャルである「ギャル芸人」としてじわじわと人気を伸ばしている。芸人離れした明るさとノリの良さが魅力。
エルフ
ぱーてぃーちゃん
トレンド予報2
「2003年生まれ」の女優が活躍し、85年、88年に次ぐ黄金世代として浮上する
アスリートに層が厚い「黄金世代」と呼ばれる世代が存在するのと同じように、女優シーンでも同じ年に生まれ、人気主演女優を多数輩出している黄金世代があります。同世代に才能ある女優が多数いることによって、新人時代に良きライバルとして切磋琢磨できる効果があることが、理由の1つとして考えられます。
僕が2023年に新“主演級”世代として注目したいのが、「2003年生まれ」の女優たちです。この世代は、演技の完成度が高く、ナチュラルなビジュアルとのバランスが良い正統派女優タイプが多いという印象。特に注目するのは「すずめの戸締まり」で主人公の声優を務めた原菜乃華、TBSスター育成プロジェクトでグランプリになった飯沼 愛、「仮面ライダーリバイス」でヒロインを演じた井本彩花の3人です。
ほかにも、片岡 凜、中村守里、Kōki など注目の存在が多数。彼女たちが20歳を迎える23年は、学生役に限らず幅広い役柄にハマる時期でもあるので、ドラマや映画でのニーズが高まり、大きな活躍が期待されるでしょう。
【Key Personはコチラ!】2003年生まれ組
【その1】原菜乃華
新海 誠作品でヒロインに抜擢! 高い演技力に注目が集まる
2009年から子役として活躍。近年では「ナイト・ドクター」や「真犯人フラグ」「ナンバMG5」などのドラマに出演している。今年公開されて大ヒットした新海 誠監督の新作映画「すずめの戸締まり」では主人公の声優を務めた。トライストーン・エンタテイメント所属。
【その2】飯沼 愛
女優発掘・育成プロジェクトで約9000人から1位に選ばれた実力派
TBSスター育成プロジェクト「私が女優になる日_」Season1でグランプリ。「この初恋はフィクションです」の主演の座を掴み芸能界デビュー。その後「パパとムスメの7日間」で主演、「アトムの童」でゴールデン初出演を果たす。田辺エージェンシー所属。
【その3】井本彩花
「仮面ライダーリバイス」でヒロインを演じた京美人
2017年に開催された「第15回全日本国民的美少女コンテスト」でグランプリを受賞。第91回選抜高等学校野球大会の応援イメージキャラクターや、21年からは「仮面ライダーリバイス」のヒロインで主人公の妹・五十嵐さくら役を務める。オスカープロモーション所属。
【このトレンドも見逃せない!】
アイドルとして3度目のデビュー、紅白歌合戦にも出場
SAKURA(宮脇咲良)
韓国のアイドルグループ「LE SSERAFIM」の最年長メンバー。HKT48、IZ*ONEを経て、今年5月に3度目のデビューを果たした。バラエティ力の高さに定評があり、韓国では自身初の単独番組がスタートし話題となった。
【このトレンドも見逃せない!】
演技力と純度の高さが魅力のガールズグループ
ブルーベリーソーダ
TBSスター育成プロジェクトから結成された7人組ユニット。抜群の表現力と、清楚でひたむきな存在感が魅力的で「ちょっと手が届かないクラスのマドンナ」的なスター性を秘めたユニットとして新風を巻き起こしそうだ。
トレンド予報3
Nintendo Switchのキラータイトルがゲーム実況を中心にトレンド入り必至
Nintendo Switchのキラータイトル「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」の続編が5月に全世界で同時発売されます。前作は2779万本のヒットを記録し、オープンワールドゲームのニュースタンダードとなりました。今作は世界的に高い評価を受けた前作から6年、開発発表から4年を経ての発売。待望のタイトルで世界中が注目しています。
舞台はハイラル王国の上空。また主人公「リンク」の新しい能力と服装が、公開されているトレイラー動画で確認されています。前作はゲーム実況が盛り上がりました。今回も発売と同時に、ゲーム実況を中心にトレンドになることは間違いないでしょう。
【Key Itemはコチラ!】
ゼルダの伝説ティアーズ オブ ザキングダム / Nintendo
発売と同時にゲーム実況が盛り上がるファン待望の最新作
2023年5月12日発売予定
前作で2779万本(※)のヒットを記録したオープンワールドアクションアドベンチャーゲーム。前作から6年が経つファン待望の作品。ストーリーはまだ明らかにされていないが、ガノンの復活を予想させる映像も公開されている。
※全世界累計、2022年9月時点
【コレにも注目!】
ストリートファイター6 / CAPCOM
新規ナンバリングによってプレイヤー増加の可能性大!
2023年6月2日発売予定
日本のeスポーツ牽引するタイトルのひとつで、観る文化としても期待できるタイトル。「ストV」では出遅れ感からプレイしなかった人も、一度リセットされることで参入してくる可能性もある。
トレンド予報4
性能を活かした美麗なビジュアルでFF最新作をきっかけにPS5が再燃する
世界的にもファンが多い「ファイナルファンタジー」の最新作が2023年6月に発売決定。約7年ぶりとなるリリースですが、今作の特徴はシリーズ初の本格アクションRPGであること。「ストーリーとリアルタイムバトルとドラマがジェットコースターのように繋がっていて、いままで体験したことがない興奮が味わえる」とのこと。
発売から半年間はPS5での独占販売が決定。2020年の発売から現在も「PS5は入手困難」と言われているなかでの独占販売なので、より需要が高まりそうです。
PS5の強みは、高繊細で圧倒的なグラフィック。本作発売後にはPS5の映像美が世界中で話題になり、人気が再燃するでしょう。
【Key Itemはコチラ!】
FINAL FANTASY XVI / スクウェア・エニックス
アクションゲームが苦手な人も楽しめるシリーズ初の本格アクションRPG
2023年6月22日発売予定
シリーズのナンバリング最新作で、アクションRPG。クリスタルの加護を受けた大地“ヴァリスゼア”を舞台に、主人公のクライヴ・ロズフィールドの復讐の物語を描く。今作では召喚獣同士の激突も大きな要素となる。
【コレにも注目!】
Nintendo Switch後継機
大ヒットからの世代交代に任天堂の手腕が問われる
2017年発売のNintendo Switchは、来年で6年目。そろそろ世代交代が叫ばれている。これだけヒットしたハードをどう世代交代させるか、同時発売ソフトに何を持ってくるかが注目だ。
構成/ブルーラグーン 文/会田肇、海老原誠二、岡本幸一郎、川端由美、佐伯尚子、中山秀明、並木政孝、ブルーラグーン、保谷恵那 撮影/島本一男(BAARL)、千葉タイチ、土屋勝義、中田悟 ヘアメイク/Hitomi Haga、miko スタイリスト/大橋みずな、FUYU