夏真っ盛り、家族や大切な人と飛行機で国内外を旅行する人も少なくないでしょう。もはや気候変動のことはすっかり忘れて、旅モードになっているかもしれませんが、それでもカーボンフットプリントが後をついて来る世の中です。盛り上がる旅行気分に水を差すようですが、現在、飛行機はどれくらい二酸化炭素を排出しているのでしょうか?
世界中で旅行の需要が徐々に回復すると同時に、飛行機の国内および国際線から毎月排出される二酸化炭素の排出量も増加しています。Our World in Dataのデータ(下記のグラフを参照)によれば、この数値は新型コロナウイルスのパンデミック(2020年1月頃)後に激減していましたが、同年4月以降、緩やかな右肩上がりに。国際線より国内線のほうがCO2排出量が多い傾向が続いていました。
しかし、2022年4月以降、このトレンドは逆転。最新のデータ(2023年3月15日)では、国際線の排出量が3327万トンであったのに対し、国内線は3259万トンでした。2つの数値を合わせると6587万トンとなり、2019年3月15日のレベル(6391万トン)を超えています。
空の旅を楽しんでいる人が明らかに世界中で増えているようですが、サステナビリティを理由に飛行機に乗ることに対してちょっぴり罪悪感を持つ人には、「Adva」や「Earth Hero」といった個人のカーボンフットプリントを計測するアプリがあります。
このようなアプリは、サステナブルな旅行やライフスタイルを意識している人には役に立つかもしれませんね。一方で、世界中を安心安全に旅したければ、ワクチンパスポートが使えると言われていますが、これについては空港や機内で考えてみては? よいご旅行を。
【出典】
Bastian Herre, Veronika Samborska and Max Roser (2023) – “Tourism”. Published online at OurWorldInData.org. Retrieved from: ‘https://ourworldindata.org/tourism‘ [Online Resource]