文房具
2015/11/8 10:00

【考察】バンダイ「ゲキドライヴ」のライバルはミニ四駆ではなく「ベイブレード」である。

バンダイから新しいレーシングホビー「ゲキドライヴ」が発表されました(2016年1月23日発売)。

gekidrive
バンダイ「ゲキドライヴ」HPより

 

 

3つのユニットに分かれるマシンを、モーター、タイヤ、ギヤなどを交換してカスタムしてレースに参戦する。マシンのデザインは大人でも“コロコロ魂”を刺激される近未来フォルムですし、これはどこからどう見てもミニ四駆の対抗として送り出された刺客だ! 再燃するブームの波に乗っかったな! ……とだれもが思ってしまいます。

 

発売前ですし、公式サイトの情報だけで言うものなんですが、ゲキドライヴは、根源的なところでミニ四駆の対抗馬ではないですね。相手にならないという意味ではなく、どうも遊びのジャンルが異なるようです。

 

ゲキドライヴで強調されているのは、フリーレーンによるぶつかり合いやクラッシュ。「難関コースVS自分のマシン」という求道的な側面よりも、ライバルと競り合ってぶつかりあって勝つ! というバトルホビーのような印象です。とはいえ、プロモーション映像ではブリッジからマシンがカッ飛んでいたりしますし、店舗によっては大型コースも設置されるらしいので、状況に応じたマシンカスタムというミニ四駆的な要素も含まれていくと思います。

 

推測を重ねていえば、ゲキドライヴはミニ四駆ではなく、ベイブレードと同じカテゴリに属するホビーだと思われます。ちなみに、ベイブレードとはタカラトミーが販売している現代版のベーゴマ。多くのトイと同様、マンガ化やアニメ化のメディアミックスされているアイテムで、20代半ばがドンピシャの世代となります。

 

さて、ゲキドライヴの公式サイトを見れば見るほど、90度のバンクつきオーバルコースがベイブレードのスタジアムに見えてこないでしょうか? 価格もベイロガーのないモデルと同じ1298円(税込)だ……という細かいところを指摘しつつ話を進めます。

 

売り場がゲキドライヴとミニ四駆では大きく異なる

 

最大のポイントは売り場と遊び場ですね。ミニ四駆はタミヤ製品なので、模型店、ホビーショップが主戦場で、コースを設置している場所も専門店が多いです。一方、ベイブレードは玩具流通がメイン。大型玩具店やショッピングモールの玩具売り場でイベントが開催されています。

 

くっきりではありませんが、大まかに住み分けがあるといっていいいでしょう。ホビー市場とトイ市場の違いです。

 

ゲキドライヴが走り込む(レーシングホビーだけに上手いこと言ってみた)のが、イオンやトイザらスなどのおもちゃ売り場でしょう。ナムコのアミューズメント施設でも大会を開催することも発表されましたが、それらの店舗はまさしく大型ショッピングモールに入っていることが多いです。つまり、そこで展開されている類種のバトルホビー=ベイブレードがライバルとなるわけです。

 

というわけで、根本的に「面白いのか?」「大人の思惑どおりにコロコロキッズが盛り上がるのか?」という、最大の不確定要素を抜きにして、来年の男児ホビーに思いを馳せてみました。それでは来年の盛り上がりに期待しましょう。