「夜、シャンプーやドライヤー後に抜ける髪の量が増えた」「パサついて元気がない」……こんな感じで、産後の毛の悩みに直面しています。
これは早急になんとかせねば……そこで、美容家電を得意とするライター・田中真紀子さんに相談して、「産後のデリケートな頭皮と髪のケアがかなう」「高機能ながら1万円台で手に入る」ドライヤーを教えてもらいました。
目次
頭皮と次に生えてくる髪の敵=熱風と乾燥はNG!
今回のレビューのきっかけは、行きつけの美容師さんの一声でした。
産後の抜け毛について、「育毛剤やシャンプーにこだわるべきか?」と悩みを打ち明けたところ、「ドライヤーを変えてみたら? 頭皮の健康状態が良くなるよ」とアドバイスが!
そこで、15年連れ添ったドライヤーに別れを告げ、ついに買い替えることを決意しました。
美容師さんによると、熱すぎる風は頭皮の乾燥を招き、乾燥はかゆみや炎症、そして抜け毛の加速につながるらしいのです。
次に生えてくる髪のことを考えるのであれば、ドライヤー選びは慎重に。毎日の習慣であるドライヤーの時間を、未来の髪を守る“頭皮ケアの時間”に変えていこうではありませんか。

1万円台でも頭皮と髪に優しいドライヤーが欲しい!!
では、どのドライヤーを選べばいいのか……? 困ったときは、美容家電のスペシャリスト・田中真紀子さんに相談です!
……ということで、オンラインでお悩み相談に乗っていただきました。

頭皮をケアするドライヤーと言っても、いろいろな種類があるようで……。せっかく、スペシャリストに訊ける機会なので、自分なりのこだわりを追加してリクエストを出してみました。
「こんな頭皮ケアのドライヤーが欲しい!」4条件
- 頭皮に優しい(言わずもがな)
- 熱くないけど早く乾かせる
- できれば髪もツヤツヤになってほしい
- 価格は1万円台!
欲張りに4つも条件を出してしまった手前、「そんなドライヤーはない!」なんてことになったらどうしよう……と心配していたら、どうやら、SALONIA(サロニア)「スムースシャインドライヤー」なる商品が条件を満たしてくれるようです。

サロニア
スムースシャインドライヤー
直販価格:1万3200円(税込)
主なスペック
風量:約2.4㎥/分(自社測定、風強時)
定格消費電力:1200W(HOT・風強時)
本体サイズ(幅×奥行き×高さ):約156×77×225mm(使用時、ノズルなし)、約197×77×122mm(折り畳み時、ノズルなし)
重量:約493g(ノズルなし)

田中さんコメント
頭皮など肌を乾かす際に使用する“SKIN”モード搭載。低温風で熱ダメージを軽減しながら乾かせます。ツヤ感のある髪にするなら“GLOSS”モードを組み合わせて使用するなど、1万円台前半ながら多機能なドライヤーです。

ほかにも、いくつかおすすめされたドライヤーがありましたが、得たい効果がモードというかたちでわかりやすく搭載されている、サロニア 「スムースシャインドライヤー」をレビュー対象として選択しました。
低温乾燥で熱ダメージのストレスなし!
スムースシャインドライヤーは、熱に頼りすぎず、パワーのある風量で水気を吹き飛ばす「低温速乾」が特徴とありますが、気になる低温速乾の威力は、肩甲骨くらいまである私の髪は、約9分(内訳:“HOT”モードで約8分、“GLOSS”モードで約1分)で乾く結果となりました。
驚くほど速乾ではないものの、熱くないのに乾いていくのは不思議。熱ダメージのストレスは一切感じませんでした。
それもそのはずで、一般的なドライヤーの熱風は100℃を超えることもある中、このドライヤーは約75℃(“HOT”モード/風強/室温30度/ノズルなし)で乾かしてくれるのです。
熱くないのは最高なのですが、欲を言えばもう少し早く乾いてくれたら、もっとうれしかったなぁなんて思ったり。欲張りすぎですね。


頭皮ケアに特化した“SKIN”モード
公式サイトによると、“SKIN”モードは「頭皮に最適な温度帯をキープしながら風を送り出し、頭皮を健やかに保ちます」との説明。これは、抜け毛や細毛に悩む私への希望じゃないですか!
実際にこのモードで乾かしたところ、“HOT”モードよりも明らかに低温な感じ。タオルドライしたての髪に当てると寒いくらいです。“頭皮に最適な温度帯”は、約60℃前後と言われていますが、それくらいの肌感でした。
地肌に残る水分を乾かすのにかかった時間としては、6分ほど。速乾ブーストノズルを付け、強風モードにして乾かしてみたものの、「結構かかるな」という印象です。とはいえ、低温なうえに乾燥を感じさせないやさしい風当たりなので、妥当な結果なのかもしれません。
高熱で頭皮にダメージを与え、必要な油分まで奪ってしまった結果、フケや抜け毛の原因となるのであれば、多少の時間をかけてでも低温風で地肌を乾かすのが、頭皮ケアには良いはずですもんね。

乾かすだけで違いを実感! “GLOSS”モード
公式サイトの説明では、“GLOSS”モードは「温風と冷風が自動で交互に切り替わることで、髪表面の温度上昇を防ぎダメージ軽減。さらに、温風でクセを伸ばし、直後に冷風でスタイリングをキープ。髪の毛の表面を整えることで、ツヤ髪へと導きます」とあります。
わかりやすい機能って魅力的じゃないですか? GLOSS(グロス)という名前だけみても、ツヤツヤな髪になりそうなイメージが湧いてきます。

実際に使ってみたところ、しっとりツヤツヤに。指通りも滑らかで、これに関しては乾かしている最中から実感できました。ツヤに関しては、翌日街を歩いていて、ふとした時に自分の姿を見た際、髪が想像以上にツヤツヤになっていてびっくり。「自分にもキューティクルってあったのね!」とうれしくなりました。

なお、温風と冷風が自動で交互に切り替わるため、“GLOSS”モードのみでタオルドライの状態から乾かそうとすると、なかなか乾きません。メーカーがおすすめするやり方は、「“HOT”モードで9割乾かした後、“GLOSS”モードで仕上げる」方法。そのとおりにやってみたところ、“GLOSS”モードは1分弱しか当てなかったにもかかわらず、ツヤの効果を発揮してくれました。
折り畳むのが難しいところが残念
あえてイマイチな部分を挙げるとすれば、折り畳むのがコツをつかむまで難しいところでしょうか。
ハンドルの根元から二つ折りにするよくあるタイプではなく、ハンドルの上部分を回転させて折り畳みます。大変スタイリッシュなのですが、力の加え方を覚えるまでは、折りそうになります(すみません、不器用なもので)。

結論:頭皮環境を意識&髪ケアもできてコスパ良好
“SKIN”モードを使うと、乾かすのにどうしても9~10分くらいかかります。速乾というまではいかないかな……というのが所感。
とはいえ、1万円台前半の価格で、デリケートな頭皮環境へのアプローチとヘアケアを両立させたモデルがあったとは!
単なる“速乾”ドライヤーではなく、熱によるダメージを意識的に排除し、優しくしっかりと乾燥させる“頭皮ファースト”なドライヤーと言えるのではないでしょうか。
おすすめな人
- ドライヤーの熱風がいつも熱いと感じる方
- 髪のパサつきが気になり始めた方
- 頭皮と髪ケアを両立させたい方
頭皮と髪ケアを両立させるおすすめな使い方
- “SKIN”モードで地肌を乾かす
- “HOT”モードで髪全体の9割を乾かす
- “GLOSS”モードでツヤ髪に仕上げる