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2017/10/10 17:35

【超保存版】ソニー「RX100シリーズ」5機種を徹底比較! 高級コンデジ界の名機はどれを選ぶべき?【前編】

新製品が出ると多くの旧製品は市場から姿を消すが、2012年の初代登場以来、最新型まですべて現役というコンデジが存在する。それが、ソニー RX100シリーズだ。センサーが変わったり、ファインダーが追加されたりしながら世代を重ねているが、各世代ごとにファンを持ち、同じカメラを買い換えるユーザーさえいる。このRX100初代からRX100M5までの5台について、吉森信哉さんと永山昌克さんの意見を交えつつ比較。前編となる今回は、操作性や画質を中心に比較する。

↑右からRX100初代、M2、M5、M4、M3。M3以降はEVFが搭載され、レンズも変更されている
↑写真右からRX100初代、M2、M5、M4、M3。M3以降はEVFが搭載され、レンズも変更されている

 

 

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【基本スペックを比較】センサーは変わっているが画素数はほぼ同じ

RX100は、世代を追うごとに裏面照射型やメモリー内蔵型積層センサーといったように、センサーは新しくなっているが、シリーズ全機で2000万画素クラスの1型センサーを採用する点は共通。

 

「初代が現在でも見劣りしないのは、画素数的にほぼ同じという点は大きいと思います。もちろん、新型のほうが高感度や連写の面では優れていますが、そのぶん価格が安くなっていて旧型ほどお買い得になります」(吉森)。

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↑初代とR X1 0 0M2は内蔵EVFが無い。RX100M2では裏面照射型センサーが採用され、RX100M4以降はメモリー内蔵型積層センサーとなった。RX100M5では像面位相差AFに対応。レンズは、RX100M2とM3で変わり、28~100ミリから24~70ミリに。望遠側の開放絞りが明るくなった

 

【吉森信哉さんの基本スペックの評価】レンズの進化が気になる

初代ユーザーとしては、新旧問わずセンサーが2000万画素クラスで変わらないのは、旧型を安心して使える1つの要因となっている。M3以降はレンズが24ミリからとなり、望遠端の開放絞りが明るくなっているので、魅力的に感じる。

 

【永山昌克さんの基本スペックの評価】AFの高速なRX100M5が魅力的

使い勝手を考えると、RX100M3以降にEVFが内蔵された点は大きい。M5では像面位相差AFが採用され、従来機でも比較的速かったAFがさらに高速になった。M4以降は連写も高速化されているので、高価だがM5に魅力を感じる。

 

【操作性を比較】外付けフラッシュも使えるM2がユニーク

基本的なボタンレイアウトは初代から同様だが、RX100M3からは背面モニターがチルト式に。また、RX100M3以降はポップアップ式のEVFが内蔵され、EVFを見ながらの撮影も楽しめるようになった。ただし、ファインダー使用時は接眼部を引き出す必要がある。

 

「初代からの特徴として、レンズ外周部のコントロールリングの存在があります。絞り優先時やマニュアル露出時に使いやすいですね。M2のみに採用のマルチインターフェイスシューは、外付けフラッシュなども使用できます」(永山)

 

「EVFが内蔵され、フラッシュの位置が天面中央部に変更されています。そのため、マルチインターフェイスシューはM3以降では廃止されていますね。このボディで外付けフラッシュを使用するケースは少ないと思いますが、LCDモニターが取り付けできるなど、動画撮影を行うには実はM2が使いやすい」(吉森)

 

このように、同じに見えても、機種によって使い勝手に多少の差がある。

↑レンズの開放値はどの機種を選んでもワイド側でF1.8と明るく、特に24 ~ 70ミリ相当となったM3以降は、望遠端でもF2.8でボケ描写も期待できるようになった。そのぶん、絞りなどを変えられるレンズ外周部のコントロールリングの重要度も増し、リングが幅の広いものになっており、操作しやすくなっている。RX100M3以降はEVFが搭載され、最新型でも継続採用
↑RX100とRX100M5の外観。レンズの開放値はどの機種を選んでもワイド側でF1.8と明るく、特に24 ~ 70ミリ相当となったM3以降は、望遠端でもF2.8でボケ描写も期待できるようになった。そのぶん、絞りなどを変えられるレンズ外周部のコントロールリングの重要度も増し、リングが幅の広いものになっており、操作しやすくなっている。RX100M3以降はEVFが搭載され、最新型でも継続採用

 

RX100M3以降はEVFを搭載

EVFはRX100M3になって初採用された。そのため天面のレイアウトが少し変更され、M2までは左手側にあったポップアップ式フラッシュがM3以降は中央部に移動。フラッシュは光軸に近いほうが影が出にくく、改良ともいえる。

↑RX100M5のEVF。ポップアップ式で、デザインに影響を与えていない点は見事。ただし、EVF使用時は、ポップアップ後に接眼部を引き出すという一手間がかかる
↑RX100M5のEVF。ポップアップ式で、デザインに影響を与えていない点は見事。ただし、EVF使用時は、ポップアップ後に接眼部を引き出すという一手間がかかる

 

M2のマルチインターフェイスシューはLCDモニターの装着も可能

RX100M2に採用のマルチインターフェイスシューは、外付けEVFのほか、フラッシュなども装着可能。ユニークなのは、外付けLCDモニターを装着できる点。三脚使用時など、より大きなモニターで映像を確認できると撮影が快適だ。M3以降は非搭載となった。

↑RX100M2のマルチインターフェイスシュー。フラッシュ用接点の奥にアクセサリー用接点がある
↑RX100M2のマルチインターフェイスシュー。フラッシュ用接点の奥にアクセサリー用接点がある

 

【吉森信哉さんの操作性の評価】RX100でも不満は少ない

操作性を見ると、機種ごとに小さな改良が積み重ねられ、新型ほど使いやすさを実感できる。逆にいうと、M5の完成度がより高い。ただ、基本的な操作性は初代から踏襲されており、RX100でも不満はあまり感じない。

 

【永山昌克さんの操作性の評価】EVF搭載機が好印象

全部入りという意味ではRX100M5がベスト。ただ、それなりに金額の張るカメラでもあり、操作性が大きく変わる訳ではないので、M4やM3でも不満は少ない。ただEVFのないM2や初代は、ユーザーによっては不満が出てくる可能性もある。

 

【画質を比較】M2とM3の間で高感度画質に差が出た

低感度での比較では大きな差は見られないが、高感度ではRX100M3以降で解像感がアップしている。

 

「低感度では、RX100M3以降のカメラは上品で忠実な色再現。鮮やかさでは初代RX100がいちばん。解像感の差は少なく、新型のほうがわずかに高い」(吉森)

 

「RX100M2とM3は同等センサーのはずですが、高感度では思いのほか差が出ています。おそらく、画像処理が上手くなっているのだと思います。一方でセンサーが変わっているM3とM4の差は少ない。センサーの構造はどちらも裏面照射型なので、画質面での差は少ないのかもしれません」(永山)

 

「RX100の画質は悪くないと感じていたのですが、今回改めてそれを実感しました。さすがに高感度の画質は新型に及びませんが、1型センサーということもあり、いわゆるコンデジとは違う質の高い描写。この点は新型も同様なので比較すると多少の差は出てきてしまいますが、5機種どれを選んでも、損はしないカメラですね」(吉森)

 

画質を比較①/低感度

↑元画像(RX100M5の作例)
↑低感度で画質比較を行った元の画像(RX100M5の作例)

 

↑低感度での差は少なく、多少色再現に違いはあるものの、その差はわずか。左の写真の部分アップを見る限り、5機種とも十分な画質といえる。センサーとしては2世代前となるRX100も健闘しており、解像感の違いがごくわずかにあるかどうかで色再現は、むしろ鮮やかに感じられる
↑低感度での差は少なく、多少色再現に違いはあるものの、その差はわずか。左の写真の部分アップを見る限り、5機種とも十分な画質といえる。センサーとしては2世代前となるRX100も健闘しており、解像感の違いがごくわずかにあるかどうかで、色再現はむしろ鮮やかに感じられる

 

低感度での差はほとんど気にならないレベル

低感度では解像感と色再現を中心に見ているが、どれも十分に高画質で解像感や色再現に不満はない。強いて挙げれば、RX100とM2は細かい部分を見ていくと最新機種よりも解像感の部分でごくわずかな差を感じるが、気にならないレベルといえる。色再現は最新型のほうが色がおとなしく、RX100が鮮やかに感じられるものの、RX100とM5を比べても、差は大きくないといえる。

 

画質比較②/高感度

↑高感度で画質比較を行った元の画像(RX100M5の作例)
↑高感度で画質比較を行った元の画像(RX100M5の作例)

 

↑高感度ではRX100M2以前とM3以降とで解像感に差が見られる。ノイズはあまり目立たないものの、無理にノイズを消すタイプではなく、5機種とも適度に粒状感の感じられる仕上がり。それだけに、解像感、あるいは粒の小ささが撮影結果に影響しているようだ
↑高感度ではRX100M2以前とM3以降とで解像感に差が見られる。ノイズはあまり目立たないものの、無理にノイズを消すタイプではなく、5機種とも適度に粒状感の感じられる仕上がり。それだけに、解像感、あるいは粒の小ささが撮影結果に影響しているようだ

 

RX100M3以降はノイズの処理も上手くなっている

1型センサーとはいえ、ISO6400での撮影では多少画像が荒れてはくるが、5機種とも適度に画像処理が行われ、粒状感は感じられてもノイズが目立つ写りではない。ただ、画像処理を行う過程で多少像がぼやけるため、解像感を保ちながら、ノイズを処理するのは難しい。その点でRX100M3以降は画像処理が上手く、解像感が増して見える。

↑RX100シリーズには、通常の高感度撮影のほか、連写した画像を自動合成するマルチショットノイズリダクションを装備。高感度でもノイズが目立たない。動く被写体を撮る場合にも使用可能だ
↑RX100シリーズには、通常の高感度撮影のほか、連写した画像を自動合成するマルチショットノイズリダクションを装備。高感度でもノイズが目立たない。動く被写体を撮る場合にも使用可能だ

 

【吉森信哉さんの画質の評価】ISO800程度ならRX100も○

やはりRX100M3以降の3機種の質が高いと感じるが、高感度にしなければ5機種とも満足できる。ISO800程度までなら、RX100でも十分と感じる。どうしてもという場合は、マルチショットノイズリダクションを使うのも手だ。

 

【永山昌克さんの画質の評価】レンズの差でM5かM4が◎

高感度画質を追求するなら、やはり最新のRX100M5かM4がおすすめ。テレ側でもF2.8と明るく、無理に感度を上げる必要がない。いずれもワイド側はF1.8なので、多少暗い程度なら、ワイド側を使って撮影するのもいいだろう。

 

(後編に続く)

 

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