AV
カメラ
2018/4/2 19:00

迷ったら「買う」より「借りる」が正解? 「レンズレンタル」ってなんぞや!?

高級レンズを使ってみたいが予算があまりないといった場合や、たまにしか使わない交換レンズなので購入するほどではないといった場合は、レンズをレンタルするという方法があります。従来、機材レンタルを行っているのは「プロショップ」と呼ばれる業務向けのショップが多く、少しハードルが高い印象がありました。ところが、インターネットの普及などによりショップの数が増え、広く一般向けにも機材を貸し出すレンタルショップが増加。本稿では、そうした一般向けレンタルショップやレンズの借り方などを基礎から紹介します!

↑一眼の交換レンズは、ボディ以上に高価な製品も多く、特にF2.8の大口径ズームといった高級レンズは、使ってみたくてもなかなか買えない。また、そうしたレンズは買う前に一度試してみたいというケースや年に数回しか使わないため、購入するほどでもないといったケースも多いだろう。そうしたときにレンズのレンタルサービスが活躍する
↑一眼の交換レンズは、ボディ以上に高価な製品も多く、特にF2.8の大口径ズームといった高級レンズは、使ってみたくてもなかなか買えません。また、そうしたレンズは買う前に一度試してみたいというケースや、年に数回しか使わないため購入するほどでもない、といったケースも多いでしょう。そうしたときにレンズのレンタルサービスが活躍します

 

レンズレンタルの種類――ショップの形態や料金体系に注目!

レンズをレンタルできるレンタルショップには、カメラ機材専門のレンタルショップやレジャー用品などを取り扱うレンタルショップなどいくつかあり、それぞれ実店舗を持っているショップと、実店舗がなくネット経由でレンタル事業を行っているレンタルショップ、実店舗とネット経由の両方で取り扱っているショップがあります。最近は実店舗とネット経由の両方で取り扱っているショップが多いようです。

 

ネット経由の場合は手軽に注文できるというメリットがあり、この普及がプロ以外でも利用しやすくなった大きな要因でしょう。一方、実店舗では実物を見ながらレンタルする製品を選んだり、ショップによっては店員さんからのアドバイスをもらったりできるなどの利点があります。

20180208_kohno_a

↑大手の撮影機材レンタルショップ「マップレンタル」のWebページ(上)と実店舗の様子(下)。ネットでの製品探しや注文は便利だが、実店舗での“現物チェック”は安心感がある。最近は、ネット店舗のみのレンタル店も増えているが、実店舗があるショップなら店員からのアドバイスなども期待できる
↑大手の撮影機材レンタルショップ「マップレンタル」のウェブページ(上)と実店舗の様子(下)。ネットでの製品探しや注文は便利ですが、実店舗での“現物チェック”は安心感があります。最近は、ネット店舗のみのレンタル店も増えていますが、実店舗があるショップなら店員さんからのアドバイスなども期待できます(実店舗は2017年撮影)

 

主なレンタルショップとレンタル時の注意点

全国には大小さまざまなレンタルショップがありますが、カメラ専門のレンタルショップとしては「マップレンタル」「ビデオエイペックス」などが挙げられます。そのほか、カメラ専門以外にもさまざまなショップがあり、カメラやレンズのレンタルを行っています。ただし、機材の種類や数に関しては、当然ながらカメラ専門ショップのほうが多いでしょう。

 

【主なレンタルショップとその特徴】

■アットサービス

デジタル一眼やビデオカメラ、交換レンズを中心としたレンタルショップ(一部生活家電などもあり)。東京・浅草橋に実店舗を持ち、店頭での受取りや返却が可能(ただし、日曜日は定休)。店頭返却の場合、返却日が日曜日になったときは「サービスday」扱いとなり、月曜の19時までに返却すればOKなのでお得です。交換レンズはキヤノンマウントとニコンマウントの製品が中心ですが、量販店で23万8660円のキヤノン EF70-200mm F2.8L IS Ⅱ USMが2泊で5800円など、良心的な価格設定なのが魅力。

 

■ビデオエイペックスレンタル館

ビデオ編集、製作などを行っている「ビデオエイペックス」のレンタル部門。映像関連機器専門のレンタルショップで一眼カメラや交換レンズ、ビデオカメラなどのほか、プロジェクターやテレビなども扱っています。注文や予約はウェブのみでの受け付けとなりますが、受取りや返却は配送のほか実店舗でも可能。レンタル料金の合計金額の10%を支払うことで、国内・国外に対応した「安心補償」をつけることができるので、海外旅行先で使用したい場合も安心です。

 

■マップレンタル

映像機器全般を扱うレンタルショップで、カメラやレンズだけでなく、大型ストロボなどのプロ用機材を含む、撮影用アクセサリーも豊富に用意。ウェブでの申し込みはもちろん、実店舗がJR新宿駅南口から歩いて数分という利便性の高い立地も魅力で、カメラ初級者でも店頭でじっくり相談しながら製品をレンタルすることができるので安心です。

 

【ショップによるシステムの違いに注意しよう】

レンズを借りる際に気になるのは、やはり価格ですよね。当然、借りる日数によって価格は変わりますが、同じ「2泊3日」でもショップによって日数の算出方法が異なります。特に、配送を利用して借りる際には、価格表の日数だけでなく、実際の日数計算の方法も正しく把握しておきましょう。

 

配送された日を1日目と数えるケース

最も多いのが、このカウント方法。到着日が「レンタル1日目」になるので、撮影日や出発する日に合わせて、その日の出発前に受け取るとお得です(夜明け前などは難しいですが)。

↑最も多いのが、このカウント方法。到着日が「レンタル1日目」になるので、撮影日や出発する日に合わせて、その日の出発前に受け取る(夜明け前などは難しいが)とお得

 

 

到着した日の翌日を1日目と数えるケース

到着日の翌日を「レンタル1日目」にカウントする店もあります。この計算方法だと、上の例と同時間に受け取るとしたら半日ぶんお得になるため、価格表上は多少高価でも納得できます。

↑到着日の翌日を「レンタル1日目」にカウントする店もある。この計算方法だと、上の例と同時間に受け取るとしたら半日ぶんお得になる。価格表上は多少高価でも納得できる

 

【補償制度の有無や適用範囲を確認しよう】

レンタル品を破損させたり、紛失や盗難が発生したり……。そういうトラブルへの対応はショップによって異なります。レンタル代とは別に補償料金が必要か、海外でのトラブルにも適応されるかなどを事前にチェックしましょう。今回挙げたショップでは、ビデオエイペックスなどが国外でのトラブルに対応しています。

 

これから本格化する行楽シーズン、レンズレンタルをうまく利用して思い出をとびっきりの写真で残しましょう!

 

解説/吉森信哉  写真/河野弘道

 

協力/マップレンタル