国内最大級のイヤホン&ヘッドホンの体感イベント「ポータブルオーディオフェスティバル2018 AUTUMN OSAKA UMEDA」(ポタフェス大阪)が10月7日(日)に大阪・梅田で開催されました。
会場となったのは、e☆イヤホン梅田EST店に近い「梅田センタービル」。こちらでの開催は初めてとのことでしたが、開場前から入場待ちの行列ができるほどのにぎわいを見せていました。今回はポタフェス大阪の注目ブースをレポートします。
オーテクの最新モデルが一般初公開
今回目玉となったのは、先日発表されたオーディオテクニカの2018年新製品が一般初公開となったこと。どこよりも早く、ここ大阪で実機を試すことができました。
注目は2つの完全ワイヤレスイヤホン「ATH-CKR7TW」と「ATH-SPORT7TW」。試聴ブースには発売前の製品をいち早く聴こうと、大勢の人が訪れていました。
また、チタンを使ったハイエンドヘッドホン「ATH-AP2000Ti」、カナル型イヤホン「ATH-CK2000Ti」、インナーイヤー型イヤホン「ATH-CM2000Ti」の3機種も勢ぞろい。
実際に音を聴かせて頂きましたが、いずれも高剛性のチタンハウジングならではの、クリアで高い解像感のある音が楽しめました。特に、最近珍しいインナーイヤー型の「ATH-CM2000Ti」は、ヘッドホンのような広がりのある音が特徴で、カナル型とはひと味違うサウンドが印象的。遮音性が無く、音漏れもあるので屋外での使用は難しいかもしれませんが、自宅や個室などでゆったりと音楽を楽しむ用途に向いています。
このほか、Sound Reality(サウンド・リアリティ)シリーズの新モデル「ATH-SR50」や、ワイヤレスタイプの「ATH-SR50BT」および「ATH-SR30BT」、人気のMSRシリーズの「ATH-MSR7b」も展示。
こちらも音を試聴させて頂きましたが、サウンド・リアリティシリーズらしく緻密で精細感のある音色の「ATH-SR50BT」に対し、エネルギッシュな低音も楽しめる「ATH-SR30BT」と、異なる個性を持った音を聴き比べることができました。どちらの音が好みか、ぜひ発売されたら店頭で聴き比べて頂きたいところです。
30万円の桐のヘッドホンに注目
オンキヨーパイオニアブースでは、桐で作られた数量限定のヘッドホンやLightning端子を備えたイヤホン「RAYZ」、完全ワイヤレスイヤホン「SE-C8TW」などを展示。桐のヘッドホンは、クラウドファンディングで受注を行う数量限定モデルで、東京・秋葉原のONKYO BASEでしか試聴ができない貴重なアイテムのため、この機会にその音を聴いてみようと多くの人が集まっていました。
RAYZシリーズは、Lightning端子で接続するiOS機器向けの有線イヤホン。イヤホンジャックが省かれたiPhone 7以降の機種でもアダプター無しで使えるほか、Lightning端子から給電するため、充電不要でノイズキャンセリング機能が使えるなどのメリットがあります。同社の担当者によれば、MacBookなどのUSB Type-C搭載機で使えるモデルも試作中とのこと。
サーモスが手がける新進気鋭のブランド「ヴェクロス」
試聴希望者の人だかりが出来ていたのはサーモスが手がけるオーディオブランド「VECLOS(ヴェクロス)」。真空構造のハウジングを採用したイヤホン・ヘッドホン全6機種が試聴できるようになっており、じっくり音を聴き比べたいという人が列を作っていました。
それぞれ、ヘッドホン、イヤホンともチタンとステンレスの異なる素材を使用した真空構造のハウジングを採用。それに加え、イヤホンではシングルBAドライバー搭載モデルとBA+ダイナミックの2wayモデルの2パターン、計4モデルをラインナップしています。
そのほかの注目ブースを一挙に紹介
NUARL(ヌアール)ブースでは、人気の完全ワイヤレスイヤホン「NT01」のマイナーチェンジモデルとなる「NT01B」に加え、より低価格なエントリーモデル「NT01L」も展示。このNT01Lは、付属品を一部簡略化したほか、同ブランドの特徴であるサウンドシステム「HDSS」も省いて、NT01Bより4000円ほど価格を下げたもの。カラーはビビッドなネイビーとダークグレーの2色が用意されます。
JVCブースでは、初のノズル交換仕様のイヤホン「SOLIDEGE HA-FD01」の試作ノズル3種の聴き比べを実施。製品には「ステンレス」「チタニウム」「ブラス(真鍮)」の3種のノズルが付属していますが、今回用意されたのは「純チタン」「リン青銅」「無酸素銅」の3種類。すでに夏のポタフェスでも聴き比べを実施しており、最も人気の高かった「リン青銅」を特別に追加した限定モデルの発売を検討しているとのこと。
実際にノズルを交換しながら1つずつ試聴させて頂きましたが、純チタンはカリッとした高音、リン青銅はバランスの取れたサウンド、無酸素銅はパワフルな低音と、それぞれ異なる音質が楽しめました。すでにFD01を購入しているユーザーのために、別売でいいので3種類の試作ノズルを販売してほしいものです。
デノンブースでは9月下旬に発売されたばかりのハイエンドヘッドホン「AH-D9200」の展示および試聴を実施。実売価格が19万5000円前後(税抜)という高価格モデルだけに、来場者の注目を集めていました。
ソニーブースでは、10月5日に発売されたばかりのノイズキャンセリングヘッドホン「WH-1000XM3」の試聴を実施。この「WH-1000XM3」は、新開発のQN1チップの採用により処理性能が前モデル比4倍になり、ノイキャン性能や音質向上につながっているとのこと。前モデルの「WH-1000XM2」との聴き比べを体験させて頂きましたが、特にノイズキャンセリング性能が断然よくなっていると感じました。
多くの新製品や発売前のモデルが展示された「ポタフェス大阪」は、オーディオファンなら絶対足を運んでほしいイベント。今回行けなかった方は、ぜひ次回足を運んでみて下さい。