“旅”と“写真撮影”は切っても切れない関係にある。
だが、旅と撮影のどちらにウエイトを置くかによって、選択すべき使用機材(カメラや交換レンズなど)は変わってくる。旅を満喫することに主眼を置くなら、楽に携行できる小型軽量タイプのカメラが良いだろう。必然、交換レンズの数も最小限に抑えたい(1、2本)。しかし、絶好の被写体や風景を求めて旅をするなら、できるだけ高性能なカメラボディや交換レンズを選びたくなる。
今回はJR東日本の青梅線沿線を訪れる。そして“高性能で本格的な機材”を選んで、沿線の豊かな自然美を存分に撮影したい。
【今回の旅の相棒】
パナソニック
LUMIX G9 PRO(20万4400円/ボディ)ほか、交換レンズ3本
撮影旅の必要装備とその理由
青梅線は、東京都の立川市から奥多摩町まで続く鉄道路線である。始発駅の立川から東青梅くらいまでは、遠くに山並は見えても、沿線は街中の様相を呈している。しかし、次の青梅になると山並は一気に近くになり、一気にローカルな雰囲気が漂うようになる。
今回旅の相棒に選んだカメラは、パナソニックのミラーレス一眼「LUMIX G9 PRO」。優れたAFや高速連写機能を搭載し、進化したボディ内手ブレ補正機能も搭載する、LUMIX Gシリーズのハイエンドモデルである。
そして、あわせる交換レンズは、高品位な作りで仕様や性能もハイレベルな「LEICA DG VARIO-ELMARIT」銘柄から、広角ズーム8-18mm、標準ズーム12-60mm、望遠ズーム50-200mmの3本を選択。この3本のズームレンズで、35mm判換算で16mm相当の超広角から400mm相当の超望遠域まで切れ目なくカバーできる。また、3本とも「防塵・防滴仕様」になっている点も心強い。
このように、今回はボディも交換レンズもハイスペックな製品を選んだ。しかし、マイクロフォーサーズ規格の製品なので、よりセンサーサイズの大きい35mm判フルサイズやAPS-Cサイズの製品と比べると、かなりコンパクトで軽量なシステムを組むことができる。
そのほか、下記の機材を用意した。
<テレコンバーター>
LEICA DG VARIO-ELMARIT 50-200mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S.に対応する、1.4xテレコンバーター「DMW-TC14」(実売価格5万290円)。全長約22mm・質量約120gのコンパクトなレンズアクセサリーで、防塵防滴の仕様になっている。これを装着することで「560mm相当」の超望遠域までカバーできる。
<フラッシュライト>
LEDライト搭載フラッシュライト「DMW-FL200L(GN20)」(実売価格2万3230円)。高さを抑えたコンパクト設計ながら、垂直方向90度までのバウンス機能を搭載する。携行性に優れるので、旅のお供に最適。
<三脚>
今回の撮影旅は、基本的に“手持ち撮影”を想定。だが、もしかしたら、低速シャッターを使った撮影もあるかも……ということで、中型のカメラバッグやザックに装着できる、脚部反転収納式のコンパクトな三脚(ベルボンのウルトレックシリーズ)も持参した。
<モバイルバッテリー>
旅の撮影で心配なのは、カメラのトラブル……よりも“バッテリー切れ”である。予備のバッテリーを用意するのがベストだが、LUMIX G9 PROは、スマホなどで利用されるモバイルバッテリーからのUSB給電が可能(カメラ付属のUSBケーブルを利用)。これは心強い仕様である。今回はアンカーの「PowerCore 10000」(実売価格2799円)を持参