「入門モデルなのにハイエンド機と性能がほぼ変わらない!」「憧れのブランドがこんな手ごろな価格で手に入るなんて!」そんなうれしい驚きのある製品が、オールジャンルで勢ぞろいする「ベスト・オブ・買っていいモノ」企画。どれもプロ太鼓判の逸品なので、安心してお買い求めあれ! 今回は入門機クオリティを凌駕するミラーレスカメラを、専門家のアツいレコメンドとともにお届けします。
※記事内の価格は2019年1/31現在のものです
【解説する人】
カメラマン・永山昌克さん
コンパクト機からミラーレス、一眼レフまで10台以上を駆使するカメラマン。撮影ジャンルに応じて使い分けています。
約390gの小型軽量ボディに「瞳AF」や「バリアングル液晶」など、便利機能満載!
キヤノン
EOS Kiss M ダブルズームキット
実売価格:10万6680円
キヤノンのAPS-Cミラーレス8作目として昨年3月に登場した2410万画素機。画素が撮像と位相差センサーの役割を兼ねる同社独自の「デュアルピクセル CMOS AF」に対応。標準と望遠、2本のズームレンズが付属します。
一眼レフ中級機に匹敵するハイスペックを小型軽量ボディに凝縮
EOS Kissシリーズは、1990年代のフィルムカメラの時代から続く、ファミリー向け一眼レフの代名詞的な存在。その初めてのミラーレス版がEOS Kiss Mです。満を持しての登場だけあって、一眼レフ中級機に匹敵するハイスペックを小型軽量ボディに凝縮。発売直後から安定して高い人気を博しています。
撮像素子にはAPS-Cサイズの2410万画素センサーを搭載するなど、高画素かつ高機能ですが、決してマニアックなカメラではありません。使ってみて感心したのは、レスポンスの良さ。同社独自のデュアルピクセルCMOS AFを採用したことでAFが素早く、瞳AFや追尾AFにも対応します。連写は最高10コマ/秒と高速で、動体撮影も十分にこなせるでしょう。家族スナップだけでなく、旅行や風景、ポートレート、イベント撮影など幅広い用途に役立ってくれます。
また、オート露出とホワイトバランスの安定感が高く、どんなシーンでもシャッターを切るだけで常に最適な色と明るさが得られる点も人気の理由。この性能で10万円前後なら、実にお買い得です。
きれいなボケを楽しみたいなら「ダブルレンズキット」も◎!
運動会などのイベントで望遠撮影をするならダブルズームキットが最適ですが、ボケ表現や室内撮影を重視したい人向けにダブルレンズキットも用意。こちらは標準ズームレンズに加えて、明るい単焦点レンズが付属します。
キヤノン
EF-M22㎜ F2 STM
35㎜相当の単焦点レンズ。開放値がF2と明るく、光量が乏しいシーンでも役立ちます。全長23.7㎜、質量105gと薄型軽量なのも◎。
【参考】エントリーEOS 3モデルを比べてみました
EOS Kiss M | EOS M100 | EOS Kiss X9i | |
実売価格(ボディ) | 7万8300円 | 4万9250円 | 8万9100円 |
画素数 | 有効約2410万画素 | 有効約2420万画素 | 有効約2420万画素 |
画像エンジン | DIGIC 8 | DIGIC 7 | DIGIC 7 |
レンズマウント | EF-Mマウント | EF-Mマウント | EF-Sマウント |
ISO感度 | 100〜25600(拡張:51200) | 100〜6400(拡張:25600) | 100〜25600 |
測距点数 | 最大143点 | 49点 | 45点(オールクロス) |
モニター | 3インチ(104万ドット) | 3インチ(104万ドット) | 3インチ(104万ドット) |
撮影可能枚数 | 約235コマ | 約295コマ | 約600コマ(ファインダー使用時) |
サイズ/質量 | W116.3×H88.1×D58.7㎜/約387g | W108.2×H67.1×D35.1㎜/約302g | W131×H99.9×D76.2㎜/約532g |
EOS Kiss M
EOS M100
EOS Kiss X9i
文/永山昌克 撮影/高原マサキ(TK.c)、我妻慶一