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2019/7/25 18:00

夏カメラといえば「タフネスコンデジ」! 2019年アウトドアで使える防水&頑丈なおすすめ7選

夏休みは海や山など、アウトドアで楽しむ機会が増え、仲間や家族、子どもたちとの楽しい時間を写真に残したい! と思うシーンに数多く出会うと思います。そうしたとき、高画質・高機能な一眼レフやミラーレスカメラを持っていくのも悪くありませんが、機材が大きく重くなって持ち歩くのが億劫になってしまったり、環境的にも扱いがラフになりがちなアウトドアシーンに精密機器を持っていくのが躊躇されたりするケースも少なくありません。そんなときにおすすめなのが、丈夫で水やホコリをかぶっても平気な「タフネスコンデジ」です。本稿では、この夏おすすめのタフネスコンデジの魅力と選び方、おすすめモデルについて解説します。

↑記事後半で紹介するおすすめモデル7機。さまざまなシーンでの撮影が楽しめるタフネスコンデジは、スマホでは難しい水中や雨、雪が降るなかでも撮影できるのが最大の魅力です。一般的なカメラに比べ、多彩なカラーのモデルがラインナップしているのも特徴

 

タフネスコンデジの特徴と魅力

コンパクトデジタルカメラ(コンデジ)は、以前に比べると随分数が減ってしまいましたが、小型で高画質なものや高倍率なズームレンズ搭載で望遠撮影に強い機種など、特徴のあるモデルはいまなお人気が高く、各メーカーが力を入れて開発しています。そうした特徴あるジャンルの1つに、丈夫で防水や防塵にも対応した「タフネスコンデジ」があります。

 

これらのタフネスコンデジは、概ね以下のような特徴を備えています。

 

①防水仕様で水中での撮影が可能

②防塵仕様で土ぼこりなどに強い

③耐衝撃性能を持ち、誤って落としても壊れにくい

④屈曲光学系採用でレンズが突出しない

⑤アクセサリーが比較的多く拡張性が高い

 

海や水辺、山やキャンプ場などアウトドアで撮影しても壊れる心配が少なく、カメラが汚れても水で洗えばOK(①②)。しかも、外付けのアクセサリーなどがなくても本格的な水中撮影が可能です(①)。加えて、落下させても壊れにくく丈夫なので、長く使えるのはもちろん、子どもに持たせるためにタフネスコンデジを購入するという人も増えています(③)。

 

こうしたタフネスコンデジは、一見特殊に見えるため、日常的に使うカメラとしては使いにくいのではないかと思われがちです。しかし、通常のコンデジに比べると丈夫に作られているぶん、やや重さはあるものの、レンズが突出しないフラットなボディ(小さめのグリップなどはありますが)の製品が多く、収納性に優れていて持ち歩きに便利(④)。機種によっては、対応アクセサリーが多数用意されていて、さまざまなシーンに対応できる(⑤)など、日常使いのカメラとしてもほかとは少し違った写真が楽しめる、魅力的なカメラになっています。

 

最近、アウトドア用のカメラというと、いわゆる「アクションカメラ」をイメージする人も多いと思いますが、それらは主に動画撮影を念頭においたカメラであり、静止画撮影では使い勝手や画質面で不満が残るものも少なくありません。一方、タフネスコンデジは写真(静止画)撮影を念頭において設計されており、画質面でも満足できるものとなっています。もちろん、タフネスコンデジでも基本的な動画撮影を行うことは可能です。ただし、ウェアラブルな使い方に関してはアクションカメラに軍配が上がります。

↑一眼レフやミラーレス機の一部モデルも「防滴」には対応するものの、水辺や水中での撮影となると「防水」に対応するタフネスコンデジが安心です(作例はニコン W150のもの)

 

おすすめタフネスコンデジ7選

ではここからは、今おすすめの人気タフネスコンデジを、本格水中撮影なども念頭に置いた【ヘビー級】、ヘビー級ほどではないが水中撮影が十分楽しめて機能も充実している【ミドル級】、機能は簡易的だが丈夫で水中でも撮れる【ライト級】の3つに分けて紹介します。

※価格はすべて、2019年7月23時点の税込価格

 

【ヘビー級】

水深10mを超える防水性能や防塵、耐衝撃性能、耐寒性能などを備え、タフなシーンでも安心して使えるモデルを集めました。選ぶ際は、用意されているアクセサリーによっても向いている被写体が異なっているので、そうした点にも注目してみましょう。

 

【その1】オリンパス「Tough TG-6」

実売価格/5万7240円
2019年7月26日発売予定

長年タフネスコンデジを作り続けてきたオリンパスの「Toughシリーズ」最新機種。防水15m、防塵、耐衝撃2.1m、耐荷重100kgf、耐低温-10℃、耐結露とあらゆるシーンでの撮影が可能なタフネスコンデジの“最高峰”といえるモデルです。マクロ撮影時に無影に近い撮影ができる「LEDライトガイドLG-1」「フラッシュディフューザーFD-1」などの照明機器や、円周魚眼を含む3種類のコンバーターレンズなど、豊富なアクセサリーも魅力です。

■オリンパス Tough TG-6の詳細はコチラ

 

【その2】パナソニック「LUMIX FT7」

参考価格/4万7950円
2018年10月発売

タフネス性能は防水31m、防塵、耐衝撃2m、耐荷重100kgf、耐低温-10℃となっています。マリンケースなどなしで水深31mまで潜っての撮影ができる点は、ほかにはない魅力。約117万ドット相当のEVFを装備しているので、背面モニターが確認しにくい明るい屋外でもクリアな像を見ながら撮影できます。10コマ/秒での連写のほか、30コマ/秒での長時間連写が可能な「4K PHOTO」(4K動画からの画像切り出し機能)に対応するなど、チャンスに強いカメラです。

■パナソニック「LUMIX FT7」の詳細はコチラ

 

【その3】ニコン「COOLPIX W300」

参考価格/3万4740円
2017年6月発売

タフネス性能は防水30m、防塵、耐衝撃2.4m、耐低温-10℃(耐荷重は非公表)。広角側に強い24-120mm相当のレンズを搭載しており、実質的な画角が狭くなる水中でのワイド撮影に有利。水中撮影用のストロボなど、防水関連のアクセサリーが充実しており、長年水中撮影機材に取り組んできたニコンらしいカメラといえます。高度や水深、位置情報などをボタン1つで呼び出せる「アクティブガイド」機能、電源を切った状態でも使えるLEDライト機能なども便利。

■ニコン「COOLPIX W300」の詳細はコチラ

 

【その4】リコー「WG-6」

参考価格/4万7310円
2019年4月発売

タフネス性能は防水20m、防塵、耐衝撃2.1m、耐荷重100kgf、耐低温-10℃。レンズの周囲に複数のLEDを配した、調光可能なリングライトを搭載。マクロ撮影時のライティングや無影撮影ができるほか、暗い場所での補助光としても活躍します。手にグローブを装着した状態でも操作しやすい形状やボタン配置、撮影モードダイヤルの採用など、操作性を向上させています。工事・建設現場撮影用の「CALSモード」が搭載された“プロ仕様”モデルでもあります。

■リコー「WG-6」の詳細はこちら

 

【ミドル級】

ミドル級のタフネスコンデジは、耐衝撃性能がヘビー級ほどではなく、水中撮影用アクセサリーも少なめの製品です。ですが、よほど深く潜るのでなければ十分な性能で、手を滑らせた程度なら壊れることもありません。何よりコスパに優れているのが魅力です。

【その5】富士フイルム「FinePix XP140」

参考価格/2万6630円
2019年3月発売

タフネス性能は防水25m、防塵、耐衝撃1.8m、耐低温-10℃(耐荷重は非公表)。基本的なタフネス性能を備えつつ、低価格化を実現したお買い得モデルです。ポップなデザインで、イエロー、スカイブルー、ダークシルバーの3つのカラバリが用意されているのも本機の魅力の1つ。約207.4g(付属バッテリー、メモリーカード含む)と軽量で、光学式手ブレ補正や最速15コマ/秒の高速連写機能なども備え、日常使いのカメラとしても適した1台です。

■富士フイルム「FinePix XP140」の詳細はこちら

 

【その6】リコー「WG-60」

参考価格/2万8360円
2018年11月発売

タフネス性能は防水14m、防塵、耐衝撃1.6m、耐荷重100kgf、耐低温-10℃。機能面では、1㎝マクロ機能とデジタルズーム、レンズの周囲に配された6灯のLEDライトを活用した「デジタル顕微鏡モード」がユニーク。専用のマクロスタンドも付属し、子どもたちの理科の観察や夏休みの自由研究でも活躍するでしょう。アクセサリーに粘着マウントなどが用意され、さまざまな場所に取り付けられるのも魅力。WG-6同様「CALSモード」にも対応しています。

■リコー「WG-60」の詳細はコチラ

 

【ライト級】

海や川に深く潜って撮影する人は、実際には多くないと思います。それでも、水辺や浅い水の中で撮ってみたいという場合は少なくありません。また、子ども用に低価格で丈夫なカメラが欲しいということもあると思います。そんなときに最適なカメラです。

【その7】ニコン「COOLPIX W150」

参考価格/2万2680円
発売予定/2019年8月2日

タフネス性能は防水10m、防塵、耐衝撃1.8m、耐低温-10℃(耐荷重は非公表)。“親子で使えるカメラ”がコンセプト。丸みを持たせたデザインで子どもの小さな手にもフィットするように設計されています。メニューをひらがな表示にできるほか、アニメーションやBGM付きの「スライドショー」が可能など、子どもが楽しめるさまざまな工夫がなされています。タフネス性能や基本スペックはそこそこですが、水遊びや山歩き、旅行など多くのシーンで楽しめる1台です。

■ニコン「COOLPIX W150」の詳細はコチラ

 

<その他の基本スペック比較>

焦点距離は28-140mmが標準的。広角端が25mmのパナソニック FT7、24mmのニコン W300は画角の狭くなる水中や記念撮影で有利です。センサーサイズは、ニコン W150以外は1/2.3型クラスでほぼ同等。画素数はパナソニックとリコーが2000万画素クラスですが、暗い水中で撮ることを考えると1200万画素でレンズがF2のオリンパスが有利です。

 

【まとめ】家族みんなで使える“安心感”が魅力

タフネスコンデジは、ニコンのCOOLPIX W150のように明確に親子で使うことをコンセプトにしたものもありますが、そうしたものでなくても、夏休みの旅行や子どもの自由研究、日常の記録など家族みんなで使える安心感の高いカメラです。

 

この使用する上での“安心感”という点では一眼レフやミラーレスよりも優れており、また、スマホのカメラ機能よりも活躍するシーンが広いので、多くの人にとって1台持っておいて損のないカメラといえます。

 

このほか、今回紹介したモデルは、COOLPIX W150とリコーのWG-60(1080p対応)を除き、4K動画撮影に対応しています。ときどき撮る程度でアクションカメラまでは必要ないけれど水辺や水中での高画質動画が撮ってみたい、という人にもおすすめです。