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2019/12/29 10:30

iPhoneケースからマニアックキーボード、気鋭のBTヘッドホンまで! 2019年を熱くしたプロが選んだ「My Best プロダクト」

専門家やライターが「2019年のお気に入りアイテム」を紹介する本企画。今回は、デジタルガジェットやオーディオに造詣の深いライターのゴン川野さんのお気に入りのアイテムを紹介します。

 

【その1】シンプルを極めたDeffのiPhoneケース

Deff

Ultra Slim & Light Case DURO Special Edition for iPhone 11 Pro

実売価格6000円(iPhone 11 Pro用)、6300円(iPhone 11 Pro Max用)

超広角レンズ好きの私としては13mmレンズは見逃せないのでiPhone 11 Proを導入。純正の革ケースを使っていたのですが、痛みやすいためDeffのアラミド繊維ケースに変更しました。薄く軽く満足していたのですが、12月に三眼レンズ部分をカバーするSpecialEditionが発売されたのです。

 

従来モデルはほかのメーカーと同じように三眼レンズ部分は四角い枠があり、さらにバランスをとるためか、ケース下の部分にストラップホールもあり両方とも縁取りが派手なシルバーというのがちょっとイヤでした。しかし、なんということでしょう。SpecialEditionはレンズとツライチの穴が3個開き、あの私には無意味なストラップホールもなくなり、シンプルの極みに変身。速攻で注文しました。

↑左側が従来モデル。四角い枠がメタリックな素材で囲まれており目立つ。右がSpecialEddition。枠がなくなりレンズのふちにそってケース自体がカッティングされています

 

届きいたケースを装着してみると、とてもクール。三眼が目立ちます。デスクに置いた時のレンズ保護効果は落ちるかもしれませんが、こちらの方がデザインの完成度が高いので良しとします。どうせレンズは保護ガラスで守られているのでそんなにカンタンにキズ付きません。ケースでありながら、ほぼ重さを感じないのもいいですね。私にとって究極のiPhone 11 Proケースです。

↑ここまでピッタリに作り込むとは、さすがDeff

 

【その2】徹底的にカスタマイズできるキーボードキット

(完成には別途キースイッチとキートップが必要)

遊舎工房

ErgoDash mini

実売価格1万2000円

キーボードの世界には「EndGame」という言葉があります。日本語で言えば“解脱”といったところでしょうか。大概のキーボード好きはFILCO「Majestouch 2 黒軸 US ASCII」から、静電容量無接点型の東プレ「REALFORCE TKL SA」、さらに60%キーのHHKB「Professional2 Type-S」へと進みここで満足するか、左右独立型が欲しくなり「ErgoDox EZ」に手を出します。しかし、キーの数が多すぎて、理想を求めてキットを作り出して沼にはまるというパターンが多いようです。

 

私の場合も、キーボードキットまで進んで56キーで親指ありの左右独立型を作りました。キーボードはメカニカル式のキースイッチで、その上に載せるキートップも自由に選ぶことが可能。さらにこだわれば、親指用のキースイッチは重めにして、小指用は軽め、それ以外は中ぐらいの重さと種類を変えた配置もできます。また、キースイッチのバネを交換したり、グリスアップするなどのカスタマイズも。キートップも素材の違いや形状の違いでタッチが変わってきます。ホットスワップと呼ばれるタイプのキーボードなら、完成後もキースイッチを交換可能。

↑キースイッチは静音のリニアタイプを選びました。キートップは完成後も交換できます

 

最も重要なのがキーマップです。キットのキーボードにはPro Microと呼ばれる制御用のチップが使われており、このマップを書き換えることでキーの割当を自由に変更できます。従来のキーボードはリターンキーやバックスペースなどよく使うキーが小指に割り振られるなど不合理な配置になっていますが、これも改善できます。また、1つのキーに複数の役割を持たせるレイヤー機能を使って、なるべくホームポジションから指を離さないような指づかいを可能して高速入力を助けます。このためキーボードキットは上級者向きほどキーの数が少なくなる傾向があります。

↑レイヤー機能は特定のキーでレイヤーが切り替わり数字キーや特殊キーを入力できる仕組みです

 

私が左右独立型を選んだのは親指が使いたかったからですが、一般的には肩こり低減のために手を左右に開くために使われ、その効果は誰もが認めているようです。まだ慣れないので一体型のキーボードよりも早く打てませんが、ミスタッチは少なく小指の負担は確実に減りました。キーマップはGUIを使ったブラウザで動くアプリでカンタンに書き換えられるため、理想を求めて日々、変更しています。

 

【その3】振動機能で臨場感マシマシのNCヘッドホン

Skullcandy

Crusher ANC

実売価格3万6300円

ノイズキャンセリングヘッドホンといえば、SONY「WH-1000XM3」が定番ですね。私自身は、そんなに飛行機に乗ったり新幹線に乗ったりするわけではないのですが、よく使うのは深夜の寝室でNetflixやWOWOWオンデマンドの映画やドラマを観るとき。隣で妻が寝ているので大音量は出せないという場面です。最近そういうシーンで使うお気に入りのBluetoothヘッドホンとして、Skullcandy「Crusher ANC」が追加されました。

 

その理由はセンサリーベースです。これはスピーカーで言えばサブウーハーで10〜200Hzを再生。10Hzは音ではなく単なる振動なので、ハウジング全体が振動します。体でビートを感じるヘッドホンなのです。さらにノイキャンが付いているので暗騒音レベルが下がって、小音量でもセリフなどがよく聞こえるようになります。

 

また、ハウジングをタッチするだけの外音取り込み機能も。地味な機能ですがパーソナルサウンドという個人の耳の特性を測定して、それに合わせた周波数特性とレスポンスをリアルタイムで補正する機能も存在。この補正データはヘッドホン本体に記憶され、接続機器を変えても有効です。

↑センサリーベースの強さは指先で無段階に調整可能、50%でもかなりの重低音が出ます

 

とにかくこのヘッドホンでアクション映画を見ると最高です。カーチェイスや銃撃戦の迫力をスピーカー以上の大音量と振動で体験できます。サラウンドヘッドホンでないので音に包み込まれる感じや前後の音の移動感などは再現できませんが、それよりもヘッドホン全体がドロロロ〜と振動するのが快感ですね。

↑Amazon「Fire TV Stick」の設定画面でBluetoothヘッドホンとペアリングできます