TVS REGZAは、レグザの高画質処理技術をさらに進化させた高画質映像処理エンジン「レグザエンジンZR α」の開発を表明し、国内メディアへ披露しました。同エンジンや、同エンジンを搭載した有機ELテレビおよびミニLEDバックライトを使用した液晶テレビは、米国ラスベガスで開催中の国際的なテクノロジーショー「CES 2022」に参考出展されています。
同社が開発中の高画質映像処理エンジン「レグザエンジンZR α」は、ディープニューラルネットワーク(DNN)のAIエンジンを搭載していることが特徴。リアルタイムでの高ビット精度の信号処理と最新の超解像技術を行うことで、圧倒的な臨場感とリアリティのある映像を再現します。
AIエンジンが画面中のエリアごとにニューラルネットワークによる分析を行い、被写体と遠景を識別してそれぞれの部分に適した超解像処理を施す「立体感復元超解像技術」により、画面手前の人物などは細部までクッキリと、背景は超解像処理を抑えることで、実際にその場で見ているかのように奥行き感のある映像を表現します。
また、AIが映像内にある人物の顔をリアルタイムで検出し、顔の肌の色が適切かをより高精度に判定。照明等の影響により不自然にカラーシフトした顔色をより自然な色に補正します。また、人物に適した超解像処理を施すことで、立体感のある美しい人物映像を描き出します。
このほか、文字テロップやワイプ映像など、ノイズが発生しやすい細部までノイズを抑制することで、地デジ放送などもノイズレスに楽しむことができます。
また、テレビ放送だけでなく、ネット動画の高画質化も実現。ネット動画のコントラストや精細感を向上させるほか、ネット動画で発生しやすいバンディングノイズやブロックノイズを低減し、なめらかな階調を再現します。
レグザ初のミニLED液晶テレビもお目見え
また、新エンジンを搭載した4K有機ELテレビと、同社初となるミニLEDバックライトを採用した4K液晶テレビの試作モデルも披露されました。
ミニLEDバックライトは、従来のLEDバックライトよりも小さなLEDを全面直下で敷き詰めることで、よりコントラストが高く階調性豊かな映像を実現します。
バックライトの点灯値の生成には仮想細分割エリアを用いて絵柄に最適なLED点灯を計算し、さらに階調重視信号補正を実施。階調つぶれを監視しながら映像補正を行うことで、明部と暗部の階調性豊かな高コントラスト映像を実現します。
なお、新エンジンを搭載した4K有機ELレグザおよびミニLED搭載4K液晶レグザの一般販売は現時点では未定としています。
数年ぶりにフルリニューアルを果たしたという最新の映像エンジン「レグザエンジンZR α」を搭載したモデルを目にすることができるのはまだまだ先のようですが、今回発表された数々の高画質化技術は、次世代レグザへの期待を高める内容となっています。
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