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2022/12/8 11:35

ダイソン未発売の空気清浄ヘッドホンに新情報、科学的アプローチで高音質を実現か

ダイソンは12月8日、同社初のウェアラブルデバイスである「Dyson Zone」の、オーディオ部分の仕様を公開しました。

↑Dyson Zone。Bluetooth接続のほか、3.5mmプラグの有線接続にも対応しています

 

Dyson Zoneは、外出先でも浄化された空気と、高品質な音響システムで騒音を遮断できる、ノイズキャンセリング機能付き空気清浄ヘッドホン。2022年3月に発表されましたが、これまで詳細な仕様などは公開されてきませんでした。ですが、ここにきてヘッドホンの詳細が明らかになった形です。

 

まずバッテリーについて、ノイズキャンセリング機能をオンにした状態でオーディオ再生すると最大50時間の再生が可能。空気清浄機能とオーディオ再生を合わせると約4時間再生できます。また、USB Type-C経由で100%まで3時間で充電できるとのこと。

 

騒音を遮断するとあるだけに、アクティブノイズキャンセリングも搭載。内蔵されている8個のマイクを使い、1秒間に38万4000回も周囲の音をモニタリングしているそうです。これにより、20Hzから20kHz範囲のノイズを最大38dbまで低減可能といいます。

 

通話用に2個のマイクも搭載し、通話や音声録音、音声コントロールもできます。通話時は、それぞれのマイクからの信号を組み合わせることで装着している人の後方や横からのノイズを除去するビームフォーミングにより、より明瞭でクリアな音声通話を実現しているとのこと。

 

音質面においては、ダイソンのエンジニアが音響を研究したほか、ユーザーへのトライアルで検証するなど、科学的なアプローチで作りこんでいったとしています。

 

作りこんだ部分のひとつは、音の歪みを徹底的に抑えたこと。ドライバーのほか、電子機器、構造、素材など、各部分で発生する歪みを最小限にするよう設計しているそうです。

 

ドライバーは40mm径を搭載し、再生周波数帯域は6Hz~21kHz。低音、中音、高音までの、可聴帯域全体にわたってよりクリアな音を実現したといいます。

 

加えて、科学的な指標とユーザーへのテストを基に、明瞭で繊細な音質を実現するために、周波数カーブを最適化する独自のEQ設定を採用。これによりHi-Fiなオーディオ体験が可能になったとのこと。EQは独自のスマホアプリで設定可能です。

↑アプリ画面

 

また、装着の快適性にもこだわっており、遮音性と両立させるために、従来のイヤークッションよりもあえて平たくし、耳の角度に合わせてクッションの角度を設定。最適な快適性を実現したそうです。

 

製品は2023年1月に中国で先行販売を予定しており、その後3月にアメリカ、英国、香港、シンガポールで販売予定です。日本での販売は未定。

 

これまで空気清浄の分野でリードを続けてきたダイソンなので、ヘッドホンとしてはやや落ち着いた性能になると想像しそうなところ。ところが、科学的なアプローチでオーディオ部分もしっかりと作りこまれていそうな仕様が公開されました。あとは日本での販売アナウンスを待つだけですね。

↑空気清浄の装置を付けるとこのようなイメージに