みなさんは、宇宙人がいると信じているだろうか。
僕は、子供の頃から宇宙人はいると思っている。いい大人が何を馬鹿なことを、と思われるかもしれないが、可能性はゼロではない。よって、いる可能性はあるわけだ。
宇宙は想像できないほど広い。地球の周りの惑星には生命体はいないかもしれないが、そのほかの惑星にはいるかもしれない。今の地球より文明が遥かに進んでいて、すでに地球にその惑星の生命体がやってきて、いろいろな活動を行っているかもしれない。いや、行っているはずだ。根拠はないが、そう思う。
宇宙人と聞いて思い浮かべるのは?
みなさんは、宇宙人と聞くとどんな容姿を思い描くだろうか。おそらく、2パターンあるだろう。
ひとつが、グレイと呼ばれるタイプ。全体的にグレー色で、面長の顔に大きなつり目。ファッションブランドのロゴマークになっていたりもする。僕は、このグレイのついた文房具や洋服などを集めまくっていた時期がある。
そしてもうひとつが、火星人タイプ。タコのように足が何本もある、ちょっとユーモラスな体型の宇宙人だ。
このイメージを決定づけたのが、H.G.ウェルズの小説『宇宙戦争』だ。この小説の挿絵に、足が複数ある火星人が描かれていたのが広まったのだろう。
火星人の誕生は誤訳から
では、なぜ数ある太陽系惑星のなかでも火星に宇宙人がいるとされたのだろうか。それはとある勘違いが発端となっている。
『宇宙がまるごとわかる本』(宇宙科学研究倶楽部・編/学研プラス・刊)によると、火星を望遠鏡で見たときに見える線上の模様がことの始まりのようだ。
イタリアの天文学者が、この模様をイタリア語で「溝(あるいは水路)」を意味する「canali」を記述したところ、英訳する際に「運河を意味する「canal」と誤訳してしまったところから、「火星には運河がある」という説が広まった。
そして、運河があるなら、当然それを作った文明もあるはずだという考えから、火星人が存在すると信じられるようになった。
(『宇宙がまるごとわかる本』より引用)
時代が進み、火星まで探査機を飛ばせるようになると、火星にある模様は運河ではなく、そこには砂と岩石だけであることがわかった。ちょっと残念。
遠い将来は火星への移住が当たり前になっているだろう
今では火星の探索も進み、生命体はいないとされている。ただし、遥か昔には水があったと思われる証拠も発見されている。ごくごく小さなバクテリアのようなものが作り出す痕跡のようなものもあるとされており、議論されている。
そして、火星へのテラフォーミングも計画されている。
NASAは、2030年ごろまでに人類が火星に到達し、長期滞在しながら火星探査や資源開発を行う見通しを発表している。
火星進出計画の中には、人間が居住できる基地を建設するだけでなく、火星の環境そのものを地球に似た環境に変える「テラフォーミング」など、さまざまなアイディアも検討されている。いつの日か、火星が人類第2に故郷になるのかもしれない。
(『宇宙がまるごとわかる本』より引用)
僕が生きている間に、テラフォーミングが実現するとは思えないが、あと数百年後には火星への移住プランなどが現実のものとなり、地球と火星を行き来したりすることが可能になっているかもしれない。いや、なっているはずだ。
(文:三浦一紀)
【文献紹介】
宇宙がまるごとわかる本
編者:宇宙科学研究倶楽部
出版社:学研プラス
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