本・書籍
料理
2017/11/25 19:00

「冷蔵庫にある物でサッと料理できる人」になりたい。

今も昔も、「冷蔵庫にある物で、ササッと何か作れる」というのは、料理上手の条件のひとつであろう。女性はもちろん、男性でこれができたら、もう間違いなくモテる。

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「この料理を作るために必要な材料を揃えて作る」ならば、極端な話、小学生にだってできる。もちろん、レシピ本を片手にだ。

 

一方で、「冷蔵庫を開けたら、◯◯と◯◯、あと白米しかないから……だったら、◯◯を作ろう!」と頭の中でパパッと献立を考えて、サッと料理を完成させるためには、ある程度の料理経験がなくてはできない。料理のセンスも必要だ。

 

そしてもうひとつ、普段買い物をどうやってしているか、ここがキモだと思うのだ。

 

ぶっちゃけ、いま冷蔵庫に何がある?

あなたは、冷蔵庫の中身を常にいっぱいにしておくタイプか、それとも必要最低限のものしか置かず、食材を使い切ったら買い物に行くタイプ、どちらだろうか。

 

私の実家も夫の実家も、冷蔵庫の中は常に満タン状態。

 

一方わが家の冷蔵庫の中は、いつもスカスカだ。買い物に行ったばかりでも、7割入っていれば多い方。冷蔵庫自体が大容量タイプだからということもあるが、基本的にはある程度使い切ってから、買い物に行く。「今日の夕飯と明日のお弁当までは作れるな」と判断したら、その日は買い物に行かない。なんとなく、まだ食材(特に肉系)があるのに買い物に行くのは、負けな気がするのだ。きれいサッパリ使い切れたら、勝ち。誰と勝負しているのか、自分でもわからないが。買い物に行くと、つい余分な物まで買ってしまうので、私なりの節約方法でもある。

 

ただそうなると、もう少しで食材が底をつきそうなときに「お腹空いた! 何か作って!」と言われても、なかなか厳しい話である。だって、調味料くらいしかないのだから。あって納豆やチーズ、ちくわあたり。それに、野菜が少し。あとは米を炊くくらいしかできない。小麦粉もあるし、パンケーキは焼けるか。まあ、なんとか炒飯と味噌汁くらいはできそうだが、それでは「料理上手」の称号は得られないだろう。

 

何を常備しておけばいいのか

では、あるものでサッと料理するためには、冷蔵庫に何を入れておけばいいのだろう。そんなことを考えていたら、『家にあるものだけでスグ作れる! 買い物いらずのラクうまレシピ480品』(フーズ編集部・編/学研プラス・刊)という、なんとも惹かれるタイトルの料理本を見つけた。これを読めば、正解がわかりそうだ。

 

この本で扱われているのは、どこのスーパーでも手に入るメイン食材「豚肉・鶏肉・ひき肉・卵・大豆製品・キャベツ・もやし・トマト・じゃがいも・大根・にんじん・青菜」12種類。それに加えて、食べごたえを出したり、料理にコクやうまみを与えてくれるサブ食材「玉ねぎ・なす・ブロッコリー・きのこ類・ハム・納豆・ちくわ・梅干し・しらす・米」などなど。これらをうまく組み合わせると、なんと480品が作れるという。

 

つまり、「家にあるものだけですぐ作る」には、「メイン食材をできるだけ切らさないように、常にストックしておきましょう」ということだったのだ。私は根本ができていなかった。

 

レパートリーを増やすのと同じくらい、在庫管理能力が必要

子どもたちが大きくなってきて、最近は用意したおかずだけでは足りないことも少なくない。「もう少し食べたい!」にサッと応えて追加でメインをもう一品作れたら、母親としての株は急上昇するに違いない。家族で出かけて、疲れて帰ってきた後の夕食の準備はなんともしんどいものだが、みな腹ペコ状態。そんなときでも、満足してもらえる夕飯を作りたい。

 

たとえば、豚肉ひとつあれば、いろいろなサブ食材と組み合わせて「一口ジンジャーカツ」「豚肉のケチャップソテー」「ブロッコリーと豚こまのかき揚げ」「まいたけとしょうがの豚肉巻き揚げ」など、『家にあるものだけでスグ作れる! 買い物いらずのラクうまレシピ480品』には数えきれないほどのアレンジレシピが紹介されている。「ごめん! 冷蔵庫に何もないから作れない」ではなく、いつ何時食事が必要になっても大丈夫なように、ある程度の食材ストックは必要ということなのだな。

 

料理のレシピは頼りになる料理本に任せるとして、まずは冷蔵庫の在庫管理能力を高めなければ。使い切ってから買い物するのもいいが、せめて1日3食分くらいは作れる食材をストックしておこう。冷凍するのはあまり好きじゃないが(事実、冷凍庫こそガラ空き)、冷凍術をうまくマスターすれば、「ある物でサッと作れる人」にさらに近づけるはず。

 

ちょうど、これから買い物に行く。12種類のメイン食材を意識して、冷蔵庫の中身改革に励むとしよう。

 

(文・水谷 花楓)

 

【著書紹介】

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家にあるものだけでスグ作れる! 買い物いらずのラクうまレシピ480品

編集:フーズ編集部

出版社:学研プラス

キャベツ、じゃがいも、ひき肉など、いつも家にあるお馴染みの素材で作れる、買い物いらずの絶品おかずを大紹介。主菜、副菜はもちろん、ご飯、麺からおつまみまで、バリエーション豊かな全480品が勢ぞろいです。

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