本・書籍
2017/12/18 11:00

合流時のウインカーは右か左か。当て逃げされたことを機に、運転ルールを再確認してみた。

ちょうど一週間前、当て逃げされた。
一週間前の雨上がりの朝、生まれて初めて当て逃げされた。

 

悔しいので、二度言ってみた。

 

36210565 - young sad woman hurry to work while standing in traffic

保育所に娘たちを送って車に戻ると、なんだか違和感が。前方右側のバンパーが少し傾いている。よくよく確認すると、傷がズズッと入っている。相手の車の塗装もついている。これが、世に言う当て逃げか!

 

うちの保育所は駐車場がなく、川沿いに駐車して送り迎えをしている。この場所は、保育所の保護者が主ではあるが、他の人も停める場所。もしかすると、前日夜に行ったスーパーでやられた可能性もゼロではない。

 

いずれにしろ、相手が分からなければ保険はおりず、修理代は自己負担となる。警察に届け出はしたものの、このまま泣き寝入りをするしかなさそうだ。

 

 

苦手意識をなくすには、運転ルールを再確認すべし

当て逃げされたのはショックだが、本音を言うと、自分が誰かに当てなくてよかった。

 

実は3年前に今の車を購入した直後に、駐車時に前に出すぎて花壇にコツンと当ててしまったことがある。駐車場から左後方へ出ようとハンドルを大きく切ったら、死角だった壁に擦ったこともある。いずれも相手はおらず、傷も目立たない程度だったが、その2回の出来事がトラウマになってしまった。しかも、今年京都に引っ越してきて、周りは狭い道ばかり。すれ違うのにも一苦労なので、いつか擦るんじゃないか、ぶつけるんじゃないかと、戦々恐々の毎日なのだ。

 

そもそも、どういうとき、どちらの道が優先なのか。パッシングはどんなタイミングで使うのが正解なのか。一度できてしまった苦手意識をなくすため、『運転大百科』(大久保千穂・著/学研プラス・刊)』を片手に、今一度運転ルールを見直すことにした。

 

 

クルマ同士のコミュニケーション法を学ぶ

車を運転するうえでは、ドライバー同士で意思の疎通をはかることが大切だ。人によって方法は違うが、本書に載っていたコミュニケーション法を紹介する。熟練ドライバーの方もぜひおさらいを。

 

・パッシング

信号がない交差点や右折待ちの際の対向車からのパッシングは、「お先にどうぞ」の合図。一方、後続車からのパッシング(もしくはハイビーム)は「早く進んで」「道を譲って」など、いわば煽られている状況がほとんどなので、慌てず状況判断を。

なかには、「この先で取り締まりをやってるよ!」とパッシングで教えてくれる対向車のドライバーも。

 

・クラクション

基本的に警告の合図だが、短く鳴らす場合は「ありがとう」もしくは「ちょっと道を譲って」の意味が多い。「ありがとう!」と伝えたくて軽くクラクションを鳴らしたら、思いがけず「ブー!」と長く鳴ってしまうことがある。反対に、「危ない!」と伝えたかったのに「プ!」と小さな音しか鳴らないケースも。慣れない人は、鳴らし方を練習しておいたほうがいい。

 

・ハザード

道を譲ってもらった際、ハザードで「ありがとう」を示す場合が多い。また、高速道路で渋滞が発生している場合、後続車へ知らせるためにハザードを長めに点滅させることも。

 

これらが一般的なコミュニケーション法だが、使い方は人それぞれであるし、相手がその意図を汲んでくれるかどうかはまた別問題。「せっかく譲ったのに、お礼(ハザード)もなしか!」などと怒ってはいけない。相手は、そのルールを知らないかもしれないのだから。

 

 

合流時のウインカーは「右」か「左」か?

もうひとつ、ウインカーについて考えてみたい。

 

ご存知の通り、ウインカーは右左折時や車線変更時の意思表示。ウインカーを出さずに車線変更するなど言語道断だ。だが、その出し方にも人それぞれの解釈がある。

 

たとえば、幹線道路などに合流する際。ウインカーは「左」に出すべきか、「右」に出すべきか。

 

高速道路であれば、「右」が正しい。助走路から走行車線へ車線変更をすると解釈できるからで、これは本書もほかの専門家の意見も同様である。

 

では、一般道路ではどうだろか。
左に曲がって進行するという意味で「左」が正しいのか、高速道路と同様「右」が正しいのか。

 

実はこの問題、さまざまな説がある。実際、教習所でも教え方がバラバラのようで、道路交通法にも明確に記載されていないのだ。

 

基本的には、進行方向のウインカーを出すのが正しい。ある専門家は、一般道路では一方通行であろうと対向車線があろうと、「左」が正しいと断言していた。つまり、次にハンドルを切る方向のウインカーを出すということだ。

 

停止線があれば左折するとみなして「左」ウインカー、停止線がない場合は「右」ウインカーという説もあるが、「右」ウインカーを出していると、合流後に右車線へ行きたいと勘違いされると指摘する声もある。一方で、「左」ウインカーでは幹線道路を走っているドライバーに見えづらいという意見も。個人的には、進行方向のウインカーを出すと聞いたことがあるので、斜めに合流する場合でも「左」を点灯させることが多いのだが、こればかりは臨機応変に判断するのが一番だと感じている。

 

それよりも、右左折する30m手前から、車線変更する際は3秒前からウインカーを点灯させることの方が重要だ。ウインカーを出した直後に曲がったり車線変更したりするクルマが多いので、要注意である。

 

 

心にゆとりを持って、事故を防ごう

『運転大百科』には、駐車する際の細かな方法や最低限のメンテナンス法など、初心者ドライバーならずとも改めて確認しておきたいテクニックとマナーが満載だ。まずは自分の知識とスキルを再確認すること。そのうえで、他府県ナンバーが走っていたら、土地勘がないから急に止まるかもしれない。大きく凹んでいるクルマは、運転に不慣れなドライバーの可能性も。そんな周囲の状況や先を読む力が養われれば、事故はぐっと減るだろう。

 

年末年始は長時間運転する機会も増える時期。十分すぎるくらい注意して、楽しいドライブを。ちなみに、万が一相手の車にぶつけてしまったら、当て逃げせず、正直に申し出ることをおすすめする。

 

【著書紹介】

GKNB_BKB0000405912654_75_COVERl

運転大百科

著者:大久保千穂
出版社:学研プラス

運転が苦手で、ドライブではクラクションを鳴らされ通し…。そんな人に向けた、クルマの運転のコツとマナーがわかる本。ポップなイラスト満載で、見ているだけで楽しくなる。もっとドライブを楽しみたい! と思うようになる一冊。

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