本・書籍
2015/5/4 0:00

タマネギに泣かされない方法、教えます。

私のたちの食生活に欠かせない野菜。普段何気なく調理したり、口にしている野菜だが、ちょっとした保存や切り方のコツを知っていると、快適&美味しく調理ができる。知っているようで知らない。知っているとちょっとトクした気分になれる、マメ知識をご紹介!

 

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なぜ、タマネギを切ると涙が出るの?

 

タマネギを切るのは苦手……、という人は多いだろう。もちろん、理由は目の奥がツーンと痛くなって涙が止まらなくなるから。そもそも、なぜタマネギを切ると涙が出るのだろう?  タマネギを包丁で切るとタマネギの細胞が壊れる。すると、中にある催涙性物質が出てくるのだが、これが目や鼻の奥に入って刺激するために、涙が出るのだ。
実は、そんな症状を簡単に防ぐ方法があった!  ひとつは、よく切れる包丁を使うこと。スパッと切れば、タマネギの細胞の破損が少なくすむため催涙性物質があまり出ないのだ。そして、この催涙性物質は温度が低いと揮発しにくくなる。だから、切る前にタマネギを冷蔵庫でよ~く冷やしておくとなお効果的! ぜひ、お試しあれ! ちなみに、輪切りにしたときよりも、縦切りにしたときのほうが、涙が出やすいらしい。

 

 

アスパラガスを美味しく保存するコツって?

 

スーパーで買ってきたアスパラガス、どのように保存しているだろうか? 横に寝かせて冷蔵庫に入れている、という人がほとんどだろう。しかし、アスパラガスは、立てて保存したほうが栄養価も味もぐーんと長持ちする。アスパラガスは、1日7センチも伸びる!ほど、生命力が強い野菜。それゆえに収穫したあとも生きていて、上へ上へと伸びようとするのだ。
そんなアスパラガスを横に寝かせておくと、自ら立ち上がろうとするために穂先が持ち上がり、さらに茎の部分も持ち上がってくる。一生懸命立ち上がろうとするため、立てて置いたときよりも、余分にエネルギーを使うことになり、そのため栄養価も鮮度も味もダウンしてしまうのだ。畑で育っていたときと同じような状態で保存することで、余計な負荷をかけないようするのが、美味しくいただく秘訣!

 

 

大根はどうして先端が辛いの?

 

大根は葉に近いほうに甘味があり、下にいけばいくほど辛くなる。上の部分は甘味を生かしサラダなどに、先端のほうは辛みを生かし薬味に、と部位によって使い分けるのが大根を美味しく食べるポイントだ。ところで、なぜ、先端にいくほど辛いのだろうか。その理由は、実は害虫を寄せ付けないため! 大根は先端部分の成長が盛んで、活発に細胞分裂を繰り返す。そのため、土の中で育っていく際、成長点である先端を自ら辛み成分で守っているわけだ。
ちなみに、カイワレ大根はダイコンの仲間なのだろうか……? と疑問に思ったことはないだろうか。ダイコンという名前がついているものの、その姿はほど遠い。しかし、カイワレ大根は大根の種子を暗いところで発芽させたもの。なので、そのまま栽培を続ければ、大根になるようだ。

 

野菜を切るとき、保存するとき。ちょっと思い出してほしい。

 

(文・カキヌマヨウコ)

 

 

【文献紹介】

20150504_2202_02

さらっとドヤ顔できる 野菜の雑学
著者:北嶋廣敏
出版社:Panda Publishing

「タマネギがピラミッドを建てた!?」 「キュウリには毒がある!?」 「野菜のアクっていったい何なのか」 「ミカンを食べると、なぜ手のひらが黄色くなるのか」 野菜・果物にまつわる“思わず誰かに教えたくなるような話、知っているようで知らない話、知って得する話”を147本収録!
■著者略歴 北嶋廣敏(きたじま・ひろとし) 文筆家。福岡県生まれ。早稲田大学第一文学部卒。短歌・美術の評論でデビュー。古今東西のさまざまな文献に精通した博覧強記の読書人。面白くてためになる雑学系の著書は多くのファンを魅了している。

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