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2018/3/27 16:30

ビジネスシーンでは男性も化粧が不可欠? 歴史からひも解くメイクの意味

昔は黒い歯が美しかった

日本の化粧のはじまりは3世紀後半で、古墳時代の土偶や埴輪には赤い顔料が塗られていたそうだ。日本の昔のお化粧でもっとも有名なのが“お歯黒”。平安時代の貴族からはじまった化粧で男女を問わず、成人した日から死ぬときまで歯を真っ黒に染めていた。武士の時代は主君に仕える忠誠心、あるいは結婚している証としてお歯黒をし、当時はそれが美しいとされていたそうだ。

 

昔は化粧は男女の区別なく行われていて、むしろ男性のほうが熱心だったようだ。

 

戦いなどで死んだときの顔や姿が美しく、家のはじにならないことが武士のお化粧では重要で、うっすらとおしろいと口紅をつけて兜には香をしみこませて戦いに出たのよ。

(『お化粧のひみつ』から引用)

 

美の基準は時代によって移り変わるけれども、いつもお化粧をして清潔に、そして自分を美しく見せる努力を怠ってはいけないということだ。

 

 

お化粧の第一歩は“洗顔”と“洗髪”

素肌が清潔で美しければ、それだけで魅力度はアップする。ところが、テカテカとあぶらが浮いた肌、ニキビや吹き出物ができた肌、あるいはその反対で乾燥してカサカサした肌など、悩みは尽きない。皮膚は真皮と表皮でできているが、さまざまな皮膚トラブルは表皮のターンオーバーが外的刺激でうまくいかなくなってしまうことで起きるのだ。

 

角質は表皮のいちばん下の層で生まれていちばん上の層までだんだんおし上げられたもので、最後はアカやフケとなってはがれ落ちていきます。生まれてからはがれ落ちるまでだいたい6週間くらいです。このターンオーバーといわれるしくみのおかげで肌はいつでも健康な状態が保たれています。(中略)乾燥したりしげきを受けると早くダメージを治そうとして大急ぎでターンオーバーが行われるので、不完全な角質ができてしまいます。不完全な角質は十分に機能しないので、体内の水分がにげてしまったり、細菌の侵入を許したりして肌があれてしまうのです。

(『お化粧のひみつ』から引用)

 

これらを解決のするのがスキンケアで、これは男女を問わず、毎日徹底して行いたいものだ。本書ではスキンケアの基本となる洗顔料を使った正しい洗顔法、さらには、清潔で健やかな髪を保つ洗髪法もイラストつきでわかりやすく解説している。

 

さらに、化粧品はどうやって作られるのか? メイクアップ・アーティストの仕事とは? そして、どうしたらメーキャップアップアーティストになれるのか? など興味深い内容も満載だ。

 

 

【著書紹介】

お化粧のひみつ

著者:宮原美香(漫画)、清水めぐみ(構成)
発行:学研プラス

人を美しくしてくれるお化粧。お化粧は大人がするものだと思っていないかな?実は君たちがしている、顔を洗うことや、リップクリームをぬることもお化粧のひとつなんだよ。清潔にすることは気持ちがいいよね。これを読めば、お化粧のひみつがよく分かるよ。

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