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2018/5/7 13:30

TDS「ミステリアスアイランド」と「ふしぎの海のナディア」をつなぐもの――「海底2万マイル」

東京ディズニーシーには、「ミステリアスアイランド」というテーマポートがあります。名前の由来は、ジュール・ヴェルヌの冒険小説「神秘の島」です。

 

テーマポート「ミステリアスアイランド」は、ヴェルヌのSF小説「海底2万マイル」も取り入れているので、ネモ船長やノーチラス号などのエッセンスが散りばめられています。

 

つまり! すなわち! 東京ディズニーリゾートに行けば、GAINAXが1990年に制作した傑作アニメーション「ふしぎの海のナディア」と同じ世界観をエンジョイできます。アニメファンの皆さん、ご存じでしたか?

1990年代のヴェルヌ・ブーム

いまから28年前に、ささやかなヴェルヌ・ブームがありました。

 

1990年4月発売のファミコンソフト「ファイナルファンタジー3」では、ノーチラスという飛空艇&潜水艦が登場します。1994年には、ヴェルヌなどの世界観を取り入れた「MYST」というセガサターン用のゲームソフトが発売しました。1996年には、海外ドラマ「ミステリアス・アイランド」がNHK教育で放映されました。

 

いちばん印象に残っているのは、1990年4月に放映開始したNHKアニメ「ふしぎの海のナディア」です。ジュール・ヴェルヌの「海底2万マイル」と「神秘の島」を元に、さまざまなオリジナル要素を加えて、当時10歳だった筆者(わたし)を含めた少年少女たちを楽しませてくれました。

 

 

「ふしぎの海のナディア」を検証する

「ナディア」は、いちおう「原案:海底2万マイル」と銘打たれていましたが……。ストーリーの要所に、総監督(庵野秀明)と監督(樋口真嗣)の宇宙戦艦ヤマトへの愛や、特撮趣味が色濃く反映されていました。ラスト5話の超展開ストーリーは、いまなおアニメファンのあいだで語り継がれています。

 

しかしながら、あらためて「海底2万マイル」や「神秘の島」を読んでみると、ヴェルヌ原作のエピソードを「ナディア」に過不足なく取り入れていることが確認できました。プロフェッショナルの仕事です。

 

「ナディア」は、全39話を3部で構成しています。第1部「ノーチラス号」編。第2部「無人島」編。第3部「N-ノーチラス号」編。それぞれを比較検証したものを、ピックアップして紹介します。

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