仕事で初対面の人と会う日は、いつも緊張します。移動中の電車の中で、いったい何を話せばいいのだろうと悶々と考え、あっという間に取引先に到着。
応接室で対面し、名刺を渡した後、言葉が出てこない。ああ、どうしよう……あなたもそんな経験、ありませんか?
なぜ、話が続かなくなるの?
「会話が続かなくて困る!」「会話が苦手」という人に手を差し伸べてくれる一冊が、『実践ノート「話し方」で人生は変わる』(福田 健・著/学研プラス・刊)です。本書によると、初対面での会話が苦手という人は、次のような悩みを抱えていることが多いようです。
・何を話していいのか謎
・相手の反応が悪いと、話が途切れる
・ネタ切れに陥る
初対面の人と話すとき、いきなり「今日は天気がよくてよかったですね」と、天気のことから初めてしまう人はいませんか。この質問は、「晴れですね」と返された後に会話が途切れ、沈黙してしまうありがちなパターンです。
初対面の人に、天気のネタは辞めておくのが無難です。
気まずい沈黙の原因は?
そもそも、会話が続かなくなってしまうのは、質問の“質”に問題があるのです。例えば、本書に紹介されている、“まずい”会話の例を紹介しましょう。
A「Bさんの出身はどちらですか?」
B「広島です」
A「広島のどのあたりですか?」
B「ちょっとマイナーですが、三原というところです」
A「子どもの頃からずっとですか? 大学からは東京ですか?」
B「ええ、大学から東京で早稲田です」
A「そうですか…」
Aさんは、広島のことも三原のことも詳しくなかったので、次の質問を始めてしまいました。その後は、質問、答え、質問、答えの繰り返し。しまいにはネタ切れに陥るというパターンです。これでは会話が続きません。
ところが、このやり取りの中に、会話を盛り上げる言葉が隠されているのです。なんだと思いますか?