まずは「プライベートゾーン」を教えよ!
そうか、少しでも早く性教育をしなきゃ!とは思っても、何から始めたらいいのか迷ってしまう人も多いだろう。まずは、「プライベートゾーン」を教えることから始めるのが◎。
プライベートゾーンとは…
・他人に見せても触らせてもいけない、自分だけの大事な場所。
・「口」と「水着を着て隠れる場所」を指す。
・男の子も女の子も、口、胸、性器、おしり。
(『お母さん!学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!』より引用)
つまり、プライベートゾーンを他人に見られた・触られた、他人から見せられた・触らせようとされたら、緊急事態! その人は危険な人だから、すぐに逃げなくてはいけない! ということが小さな子どもにも伝わる。
水着で隠れる部分はわかるけど、「口」も? と疑問に思う人がいるかもしれない。
幼稚園児同士でチューしているケースも珍しくないようだ。だが、園児同士なら「かわいらしいな」くらいで済むけれど、小学校低学年くらいになったら「え?」とドキッとする。これが高学年同士ともなれば「やめなさい!」と言いたくなるはず。けれど、子どもにとっては「どうして今までチューしても良かったのに、急にダメになるの?」と訳がわからないだろう。
だからこそ、小さなころから「口」もプライベートゾーンであり、お友だちの口を触るのも触らせるのもいけないことだと伝える必要がある。なお、のじま氏おすすめの伝え方は「キスをしているのを悪い人に見られたら? この子はキスしてもいい子だと思われてしまうよ! 自分の身を守るためにも、お友だちとのキスはやめようね」だそう。ぜひ参考にしたい。
「一度きりルール」を肝に銘じよ!
子どもは突然、性に関する質問を直球でぶつけてくる。そのときに「そんなこと知らなくていいの!」と叱ったり、無視したり、戸惑ったような表情を見せることはNG!
というのも、子どもはとても敏感なので、「こういう話を親に聞いたらダメなんだ」と解釈し、二度と質問してくれなくなってしまうから。このことを、のじま氏は「一度きりルール」と呼んでいる。
私自身、一度きりルールは絶対に守りたいと思っているので、これまでにドキッとした質問を何度かされているが、すべて「ウエルカム!よく聞いてくれた!」という姿勢で対応している。
どうやって答えよう…と内心焦るときは、「ちょっとママもわからないから、調べておく!」と正直に伝える。あくまでも、質問自体を否定しないように。聞いてきてくれたことがうれしいよ、という気持ちで接するよう意識している。
おかげで、息子は「ママにはいろいろ聞いてもいいんだな」と思ってくれているようで、特にお風呂に入っているとき、性教育につながるような会話が(今のところは)できている。
「おちんちんがピーンとかたくなるのは、なんでかなぁ?」「コンビニにあるエロい本には絵が描いてあるやつと、文字のやつがあるけど、誰が読むんだろう?」などなど。
このコラムを読んでくれている皆さんは、どう答えるだろうか?
学校任せはNG! 家庭で楽しく性教育を
18歳を対象にしたある意識調査によると、「学校の性教育が役に立たなかった」と答えた人は約4割。そして、20歳未満の人工中絶数が1万4000件以上という現状。
小学校高学年になったら、学校で授業があるから大丈夫…などと思っている人がいたら、それはぜひ考え直すべきではないだろうか。
「性」は決していやらしいものでも隠すべきものでもなく、性教育は「あなたが大切だよ」というあふれんばかりの愛情を伝えるための最善の方法なのだ。
今後の我が家の課題は、子どもたちに自分の下着を自分で洗う習慣をつけさせること。近い将来、息子が夢精でパンツを汚してしまったとき、娘たちがおりものや経血で下着を汚したときに、どうしていいかと焦ったりする必要がないように。どの性教育の講座やテキストにも書かれている実践法なので、ぜひ取り入れたいと思っている。
「うちもそろそろ性教育のこと考えなきゃ」というパパやママは、ぜひのじま氏の著書を手引きに、家庭での楽しい性教育の一歩を踏み出してみてはいかがだろうか。
【書籍紹介】
お母さん!学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!
著者: のじまなみ
発行:辰巳出版
母さん!性教育は今注目のテーマです!! 「あさイチ」「首都圏ニュース」「ウワサの保護者会」「ハートネットTV」「#ジューダイ」「専門家だってヒトゴトじゃない!」「きょうの健康」などNHKでも続々特集! 全国の幼稚園・保育園・小学校から引っ張りだこの性教育アドバイザー「のじまなみ」がお届けする「のじま流性教育」、待望の書籍化です!