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2019/7/31 6:00

本当の働き方改革をしたいなら、「それって本当に必要?」な、意味のない仕事ごっこをやめよう!

「請求書は原本を郵送してください〜」

「履歴書は手書きでお願いします」

「ファックスで原稿を送ってください〜」

「メール送ったら電話もらえます?」

 

これらって、みなさんどう思いますか?

 

当たり前でしょ! と思った方、あるある…と悲しい気持ちになった方、え!? いまだにそんなこと言っているの? と思った方、様々でしょう。

 

仕事をしていると、職場の常識が「当たり前」として存在しているため、自分としては「おかしいと思うんだよな〜」と思っていても、なかなか言い出せない人も多いはず。今回は、スッと上司の机に置いておきたい本ナンバー1の『仕事ごっこ ~その“あたりまえ”、いまどき必要ですか?』(沢渡 あまね・著/技術評論社・刊)』から、昭和から変わらずに存在している職場の常識をぶった切っていきたいと思います!

 

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なぜ、「手書き=やる気がある」なのか?

履歴書、報告書、申請書、辞表……。

 

ビジネスにおいて「手書き」で提出がマストになっている書類は多々ありますよね。え〜〜い! そんなもん、いらなーい!!!(笑)

 

「一生懸命汗を書くことはすばらしい」

ビジネスの場における手書き主義も、そんな価値観が背景にあるような気がしてなりません。しかし、スピード重視、コラボレーション重視の時代、それは大きなビジネスリスクです。

(『仕事ごっこ ~その“あたりまえ”、いまどき必要ですか?』より引用)

 

確かに「手書きの温かみ」とか「手書きで雰囲気が伝わる」という手書きの良さももちろんあります。そこは否定しないですし、私も「あえて」手書きにするときもあるので、手書きがいいんです! という方は、一生懸命やっちゃいましょう。

 

問題なのは、手書きのメリットを感じないのに手書きを強いられる時です。1文字間違えただけで最初から書き直さなければいけないとか、1枚の書類を書くのに相当な時間がかかってしまう時とか、手書きじゃなくても良いものをあえて手書きで書かなければいけないというのは本当に今の仕事で必要でしょうか?

 

履歴書に関して言えば、今や、採用方法も多様化しており、テレビ電話を通じて採用をしたり、履歴書を送る前にウェブ上でエントリーできるようになっていたりしています。そんな中「手書きの履歴書を郵送してください」って、実際何の意味があるんでしょうか? 正解を知っている方、教えてください!

 

 

「いろんな人」が増えたのに、働き方はそのままですか?

映画『ALWAYS 三丁目の夕日』に出てくるような昭和は、「サラリーマン」を描くなら”スーツにメガネの男性”を思い浮かべるような時代でした。今「サラリーマン」はどんな人が思い浮かぶでしょうか?

 

もちろんスーツにメガネという人もいますが、私服の人もいるし、出勤せずに地方でリモートワークをする人、ダブルワークをこなすフリーランス、子育てをしながら時短で働く人と、男性だけじゃなく女性も活躍するようになってきて、さらには外国籍の人も増えました。

 

それなのに、満員電車に揺られて9〜17時までスーツにネクタイで真面目に出勤するのが一般的だと思っている人……危険ですよっ!

 

そのような変化の時代にあって、旧来の慣習や制度は、もはや私たちの足を引っぱっているかもしれない。合理性のある慣習や制度はさておき、そうでないものはそろそろ終わりにしたいですね。

 

正しく活躍して、正しく価値を発揮できる。

ダイバーシティ本来のゴールは、そこのはず。本質に立ち返り、邪魔するものは少しずつでも排除していきましょう。

(『仕事ごっこ ~その“あたりまえ”、いまどき必要ですか?』より引用)

 

ただただ、多様な人材を「ダイバーシティ経営だ!」と称して採用しているような会社は一度、胸に手を当てて今の状況が本当に正しいか考えてみてはいかがでしょうか?

 

新しい刺激要因として今までの会社とカラーが異なる人を採用しても、その人材を活かせる環境が整っていなければ意味がない。「やっぱりこの人は、うちの会社に合わなかったね〜」と転職していく人を見送るだけでは、会社は変わらないでしょう。なんかこれ、今の日本、全体にも言えるような気がして悲しくなってきたな〜(涙)。

 

 

とは言っても…と、変化が怖い方へ

「これは仕事ごっこだよなぁ〜」とわかっていても、風通しが悪い環境で諦めてしまってなかなか行動に起こせない人も多いでしょう。ちょっとでも変化を起こしたいなら、自分ひとりではなくファンを作ることが大切だと『仕事ごっこ ~その“あたりまえ”、いまどき必要ですか?』には書かれてありました。また、働いているみんなが同じ景色を見ることも大切とのこと。

 

それぞれの立場で、それぞれが変わっていかなければ、働き方の問題はポジティブに解決しません。経営者、部門長、中間管理職、ベテラン、中堅、若手……異なる立場の人が、同じ景色を見て、「仕事ごっこ」をともに認識し、優しくなくしていく。そのために、本書は生まれました。

(『仕事ごっこ ~その“あたりまえ”、いまどき必要ですか?』より引用)

 

ちょっとでも今の会社の「当たり前」を変えたいのであれば、この一冊を読んでみるのはいかがでしょうか? そして読んでみて、やっぱりおかしいなと思うところがあったなら、まずは同じ景色を見ている人に相談してみると変化を起こせるかもしれません。

 

そして、働き方改革をしよう、変化を起こしたい! と思ったなら、『仕事ごっこ ~その“あたりまえ”、いまどき必要ですか?』の事例を同僚と共有して、本当の意味での「働き方改革」をあなたから始めましょう!

 

【書籍紹介】

仕事ごっこ ~その“あたりまえ”、いまどき必要ですか?

著者:沢渡あまね
発行:技術評論社

昭和の常識、もうおしまい!シニカルなものがたり+ツッコミで、職場の常識を笑い飛ばしながらアップデート!累計20万部突破「問題地図」シリーズ著者・沢渡あまねの新境地。

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