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2019/8/19 21:45

「このエモい感じ、もっと的確な言葉で表現したい!」1億2000万人・総発信者時代に降臨した「感情ことば選び辞典」

インターネットが普及し、わからないことがあれば何でもGoogle先生に聞けば事足りる世の中になった。

 

検索窓に知りたい言葉を入力するだけ、なんなら「オッケーGoogle!」や「アレクサ!」と呼びかけるだけで、欲しい情報が手に入る。これでは、国語辞典の存在意義も危うかろう。

 

そう思いきや、実はいま破竹の勢いで売れ続けている辞典があるという。それが、『ことば選び辞典』シリーズ(学研辞典編集部・編/学研プラス・刊)だ。担当編集者・田沢あかねさんは、先日『セブンルール』でもフィーチャーされ、2019年7月現在、累計70万部を突破した話題のシリーズなのだ。

 

「自分の気持ちをピッタリな言葉に言い換えられない」「いつも同じ表現ばかりになってしまう」といった悩みを解決してくれるというもので、なんでもTwitterをきっかけにシリーズ化したのだとか。物書きをはじめ「言葉を扱う職業」に就いている人にうってつけの辞典だ。

 

 

ブログ、インスタ、Twitter…誰もが発信者になれる現代だからこそ需要がある。

 いや、何も物書きだけのものではない。

 

SNSの普及により、いまや1億2000万人誰もが発信者になれる。ブログはもちろん、Twitterやインスタグラム、FacebookなどのSNSを使って、老若男女誰でも世界に言葉を発信できるのだ。

 

「私はSNSやってませんから!」という人でも、たとえば商品や書籍を購入した際にレビューを書いたことはないだろうか。あれだって、立派な「世界に向けた発信」だ。

 

だからこそ、「言葉」に対する意識が変わってきたように思う。

 

Twitterであれば、1ツイート140字しか使えない。したがって、自分が言いたいこと、伝えたい想いを、より的確で端的に言い表す必要がある。そんなときに使えるのが、『ことば選び辞典シリーズ』というわけだ。

 

曲がりなりにもライターを生業にしている私だが、やはり言葉のチョイスには普段からかなり気を遣う。同じ言葉は極力使いたくないし、似たような言い回しも避けたい。けれど、自分が持っている語彙量には限界がある。

 

そこで今回は、シリーズの中でもっとも気になっていた『感情ことば選び辞典』を購入、この数週間デスクの上に置き、鞄の中に入れて持ち歩き、常に手が届く場所で使ってみた。

 

 

「エモい」を的確な言葉で言い換えよ。

ここ数年「エモい」というスラングをよく目にする。「emotional(エモーショナル):感情的・情緒的なさま」の略であり、もともとは音楽ジャンルのひとつとして使われていたようなのだが、近年の使われ方に対して、個人的には少々違和感を覚える。

 

「ヤバい」も同じく。称賛する場合にも拒否感を示す場合にも当てはまる使い勝手の良い言葉ではあるが、なんでも「ヤバい」で片付けてしまうのはどうかと思うのだ。

 

この国には、膨大な言葉があるというのに。それぞれが少しずつ異なった意味を持つのだから、よりピッタリの言葉を探してみたらおもしろいのに。

 

そこで、『感情ことば選び辞典』を手引に、「エモい」を別の言葉で言い換えてみよう。

「愛(愛する)」「熱い」「うるさい」などの感情キーワードごとに、類語や言い換えの表現がずらりと並んでいるので、知りたい言葉のページを見て、より自分が伝えたい気持ちに近い言葉をチョイスする。これが基本の使い方だ。

 

だが、今回のように「エモい」の言い換えを知りたい場合は、巻末の索引を見る。

 

「エモい」はさすがに載ってなかったので、「エモーショナル」の掲載ページを調べてみると、「感じる」と「気持ち」の二か所で紹介されているようだ。

 

早速、該当ページを開いてみた。「感じる」のページには「哀感」「感傷」「感奮」「万感」など計66の熟語が、「気持ち」のページには「殉情」「情感」「熱情」をはじめ、「感じる」と同等数の熟語が紹介されていた。

 

さらに、カタカナで表記する語や和語を中心とした語、オノマトペ(擬音語、擬態語)まで載っている。なんともかゆいところに手が届く、ニクい内容だ。

 

これだけの種類があれば、その時々の気持ちにふさわしい言葉が見つかるだろう。もちろん、すべての言葉には用例付き。編集者の方々の手間暇とこの辞典に対する深い愛を感じ、まさに、今の私の気持ちは「感奮」である。

 

 

ネットでは得られない「自分の気持ちにフィットした表現」が見つかる!

『ことば選び辞典』シリーズは、上記7種類に加えて、先日発売された『和の感情ことば選び辞典』と『色のことば選び辞典』がある。

 

インターネットでも探している表現を検索できるが、あくまでもピンポイント。そこから派生して別の言葉に出会ったり、もっと適切な表現が見つかったりするのが、アナログである辞典の魅力だろう。

 

ちなみに、辞典というある種古典的なジャンルでありながら、「まえがき」が今風かつユニークで、読者にやさしく寄り添って語られている点にも注目。思わず全巻揃えたくなる、文字好き・ことば好きの心をくすぐるシリーズである。

 

 

【書籍紹介】

感情ことば選び辞典

著者:学研辞典編集部
発行:学研プラス

しっくりくる表現が出てこないときに頼れる「ことば選び実用辞典」に、ついに仲間ができました! 気持ちや人物の特性を表現するための「感情ことば選び辞典」が登場。創作者はもちろん、ことばを使う人なら誰もが一度は経験する「この思いが伝わらない」もどかしさを解消するための辞典です。こちらも薄い、軽い、小さいの三拍子でいつでもどこでも使えます。

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