本・書籍
自己啓発
2020/1/30 21:30

Netflixで大人気『クィア・アイ』のファッション担当タンの自伝で、外見も内面もさらに輝こう!

Netflixに入ってから大好きで見続けている番組が『クィア・アイ』。

 

5人のゲイユニット”ファブ5”が、悩みを抱えた依頼人の人生を外見と内面からガラッと変えちゃう、日本で言うなら「奥様改造計画」みたいな番組なのですが、昨年11月には日本に”ファブ5”が上陸した『クィア・アイ IN JAPAN』も公開され、彼らの人気はまさに鰻登り〜♪

 

見ているだけで元気になれるし、いかに自分の価値観がカッチカチなのかとも向き合えるし、変化していく依頼人たちの人生も応援したくなってしまう、最高な番組なので私のように「大好き!」という人も多いのではないでしょうか?

 

でもファッションを担当しているタン・フランスの自伝『僕は僕のまままで』(タン・フランス・著者、安達眞弓・翻訳/集英社・刊)を読んだという人はまだまだ少ないのが現実。「これを読んだらもっと『クィア・アイ』が大好きになるのになぁ〜!」今回はそんないちファンの感想をつらつらと書かせていただきます。

 

Kathy Hutchins / Shutterstock.com

そもそも『クィア・アイ』って何? ファブ5って何!?

2018年からNetflixで配信がスタートした『クィア・アイ』ですが、現在配信されているのは2003年に公開された人気テレビ番組のリブート版なんです! こんなに好きで見ていた私も、タンの本を読むまで知りませんでした。

 

現在の『クィア・アイ』と内容は大きく変わらないのですが、依頼者を素敵に変身させるファビュラスな5人こと”ファブ5”がかなり個性豊かにリブートされています。以前は白人5人のTHE イケメン! な集団だったのですが、リブート版”ファブ5”は、国籍も宗教も経歴も個性豊か。美容担当のジョナサン、カルチャー担当のカラモ、フード担当のアントニ、インテリア担当のボビー、そして『僕は僕のままで』の著者であるタンは、ファッション担当。

 

5人に悩みを打ち明けて、見た目だけでなく心までキラキラになっていく依頼者を見ると「私も頑張ろう!」とか「こんな小さなことでクヨクヨしていられないわ!」なんて思ってしまうのです(笑)。ちなみに日本に”ファブ5”がやって来た『クィア・アイ IN JAPAN』の予告編がこちら。まだ見たことがない、『クィア・アイ』って何? なんて人はぜひこちらをご覧いただき、Netflixに入会ください(なんの回し者でもないですよw)。

 

魅力的な”ファブ5”の中でも、タンの言葉はしみるんです

見ていくうちに、”ファブ5”がアイドルのように思えてくるんですが、最初はカルチャー担当のカラモ推しだった私。『クィア・アイ IN JAPAN』を見ていたら「あれ? 私、タンに心が動いてる?」なんて思えて来てしまうくらい、タンの言葉がしみる、しみる……。

 

もちろんそんな魅力たっぷりなタンの言葉が詰まった『僕は僕のままで』にもいい言葉がたっぷりです。本書は、タンの自伝を読むような構成になっているのですが、途中にコラム部分も多く掲載されており、ファッションのこと、人生観、仕事論に恋愛術などどこかのページを開くだけでタンとお話できるような気持ちを味わえます。

 

そんな中でもお気に入りだった『職場で嫌われ者にならない秘訣』というコラムをご紹介します。

 

・職場とは、誰かを押しのけてひとり勝ちする場所だと考えないこと。

・たとえ同僚が成功しても、自分の目標が達成できないかもしれないと考えないこと。

・同僚の噂話はしないこと。ネガティブな空気は山火事みたいに燃え広がる。

・もしあなたが僕の部下で、同僚をいじめて一歩リードしようと考えているなら、僕はその同僚を評価し、いじめたあなたを解雇するから。そこんとこ、よーく考えてね。

・「アイツはダメだ」と人に言う、あなたの方がダメな社員

・同僚の態度がどうしてもムカつくなら、言葉を選んでこっそり相手に指摘し、気に食わない理由を事務的に−つまり主観を交えずに−伝えること。

(『僕は僕のままで』より引用)

 

実はタン、16〜27歳までの間に30以上の仕事を転々としているんです。これだけ聞くと「とんでもない!」と思うかもしれませんが、どうしてそうなってしまったかはぜひ『僕は僕のままで』を読んでみてください。自分の仕事の仕方や、仕事との関方、コミュニケーションについて私はたくさんのことを考えるきっかけになりました。たくさんの苦労や辛さを味わったのに、こんなに明るく助言できるタン、あぁ〜ますます好きになります!

 

 

タンのパートナー・ロブとのエピソードも最高!

『クィア・アイ』の中ではとくにフィーチャーされることはありませんが、タンは『クィア・アイ』に出演する前にロブと結婚し、ともに人生を歩んでいます。同性同士のカップルというと日本では馴染みのない方も多いし、想像がつきにくいかもしれませんが、男女の夫婦生活となーんにも変わりません! それに最近では、有名人の不倫やら離婚やらが話題になっていますが、有名になったからタンの姿勢が変わることもないってところもすごい好きなんですっ

 

ロブはいつも、僕の目にはすてきに見え、僕だけのパートナーで、僕にとってただひとりの恋人で、できることなら千回でも彼と結婚したいと思わせてくれる人。二〇一八年になって、僕が変わったとしたら、それは、ずっとロブのそばにいると誓う回数が増えたことだろうか。安心したいからじゃない、パートナーのどちらかが脚光を浴び、相手の立場が弱くなったら、僕は僕のままだからねと相手に言うのが自分の義務だと考えている。

(『僕は僕のままで』より引用)

 

日本では多様性を受け入れる体制が整っていなくて、窮屈な生活をしている人もたくさんいらっしゃると思います。どんな立場の人も、どんな境遇の人も、同じようにって本当に大変なことだと思うけど、タンのように自分らしさを大切にしながら輝いている人の話を知れるだけで、今までゆとりたっぷりに暮らして来た自分と向き合い、もっと本当の優しさを与えたい! という気持ちになると思います。

 

東京にたくさんの国の人が訪れる2020年、自分の価値観をバージョンアップさせて、内面から素敵になれるように『クィア・アイ』と合わせて『僕は僕のままで』を読んでみるのがおすすめです!

 

【書籍紹介】

 

僕は僕のままで

著者:タン・フランス
発行:集英社

5人のゲイが依頼人の人生を変える! エミー賞を2018年には3冠、2019年には4冠と、連続受賞を果たした世界的人気リアリティ・ショー『クィア・アイ』。その出演者〈ファブ5〉のひとり、ファッション担当タンがはじめて語る、過去と今、差別と多様性、自分らしさを貫く生き方とは。軽妙なブリティッシュジョークに満ちた、愛すべきエピソードの数々。

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