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2020/5/25 17:00

ホリエモンはどうして未来を予測できるのか?

「もう、パソコンはいらない。スマホがあればどこにいても働けるし稼げる」

 

堀江貴文さんは新著『スマホ人生戦略 お金・教養・フォロワー35の行動スキル』のなかでこう書いています。堀江さんはもうほとんどパソコンを使いません。ビジネスもプライベートも連絡はLINEなどのスマホアプリが中心で、メルマガの原稿もフリック入力を駆使してスマホで書いているといいます。

 

新型コロナウイルスの感染拡大防止策としてテレワークが推奨されているいま、会社に出社してパソコンにしがみついて仕事をしている人は、時代の変化に取り残され、職を失うかもしれません。

 

しかし、スマホを本来の使い方で使えば、時代に取り残されることなく生き残ることができます。スマホで人生を切り開く――その秘訣を新著から一部を抜粋して紹介します。

 

 

「堀江さんは、どうして未来のことがわかるのですか?」と、たびたび聞かれる。

 

YouTubeやメルマガでさまざまな時評を展開していて、「あのビシネスは将来、こうなるだろう」「○○(製品名)はいずれ××に進化していく」など、未来予測もたまに述べている。それが、ことごとく当たっているのだ。

 

例えば僕は10年近く前から、家電製品や電子機器にはジェスチャー機能が搭載されると言ってきた。近年、手をかざすだけでON・OFFできる照明やリモコンの装置が開発され、徐々に普及してきた。スマホでも一部のものはジェスチャー機能が使えるが、やがてすべてをジェスチャー機能で使えるモデルが現れるだろう。

 

どうして未来のことがわかるのかと聞かれても、正直、困ってしまう。いや、誰でもわかるでしょ!?  という気持ちだ。みんな、微妙に勘違いしている。僕が述べている未来はすべて「相対的未来」だ。「絶対的未来」とは、かなり違う。

 

「相対的未来」とは、既存の情報をもとに仮説を立てて予測することが可能な未来だ。だから、手持ちの情報の質と思考のレベルが高ければ予測の精度は上がる。一方の「絶対的未来」とは、思考のベースとなる情報が確定しない未来だ。これを予測しようとすれば「当てずっぽう」の域を出ることはできない。

 

例えばこういうことだ。「明日のドルと円のレートは?」と聞かれても、仮説を立てる根拠がはっきりと固定できない。だから、「それは絶対的未来なので、わかりません」としか答えられない。同様に、仮想通貨は今後また盛り返しますか? などと聞かれても「盛り返すかもしれないし、そうじゃないかもしれない」としか言えないのである。どんなに詳しい専門家でも、だ。

 

絶対的未来には、正解を出すための方程式はない。例え正解が出たとしても、理論上の正解の数は無限にあるので、計算する意味がないのだ。

 

絶対的未来なんて誰にもわからない。だから、考えなくていい。その点、相対的未来は、思考のベースとなる情報があれば予測できる。

 

「コンビニはどのような形態になりますか?」と聞かれれば、キャッシュレスと無人化が進み、総菜や冷凍食品のレベルが上がって、格安居酒屋のシェアを奪い出すはずと、答えられる。世にあるテクノロジーの情報を正しく得ていれば、そのような相対的未来は普通に考えられるだろう。

 

みんな、絶対的未来ばかりを知りたがる。相対的未来を察知する学びの努力をしないから、情報を持っている人に見当違いの質問をしたり、怪しい占い師の未来予測に騙されたりする。人に聞く前に自分で調べたらわかるだろ、という話だ。

 

スマホで質のいい情報を集め、ひたすら考えれば、相対的未来は誰にでも予測することが可能だ。仮想通貨にまつわる怪しい絶対的未来の情報などにも、決して惑わされることがない。ひたすら相対的未来を見つめて、行動していこう。

 

未来の選択肢を失ってはならない

情報を得れば未来についての不安は消える。僕はたびたび、こう説いている。

 

会社の仕事、家族問題、転職、健康、資産……ほぼすべての不安は情報不足が原因だ。もうどうにもならない、逃げ道がないと追い込まれたとしても、解決策は必ずある。必ずだ! 不安は、情報の足りなさが生み出す幻想だ。

 

情報とは、突き詰めれば選択肢のことだ。どの道を選ぶのがいいか、成功する道筋を選ぶためには情報が必要になる。

 

もしも旅先で、手続きのミスで部屋が取れておらず、他のホテルも満室……というとき、誰もが途方に暮れるだろう。でもAirbnbのアプリから情報を得れば安心して代わりの宿を探せる。窮地を脱する選択肢は、情報がもたらすのだ。

 

八方塞がりの絶望的な状況であっても、情報が、九つ目の活路を示す救いの手となる。人生においては何を捨ててもいいけれど、決して捨ててはいけないものが、ほんの少しある。そのひとつが情報だ

 

情報不足のときは、どうしても不安だらけの悲観的未来しか見えてこない。だが情報が足りてくると、「そっちが正解!」という未来の光が差してきて、進むべき方向や選択が、具体的にわかってくるのだ。

 

【書籍紹介】

スマホ人生戦略 お金・教養・フォロワー35の行動スキル

著者:堀江貴文
発行:学研プラス

「スマホとは何なのか?」「どう使えば人生は最大化するのか?」 IT起業家として、インターネット黎明期から第一線を走り続けた堀江貴文さんが今まで語らなかった“スマホの真実”を、縦横無尽に語り尽くします。お金、教養、フォロワー…すべてをゲットして、小さなデバイスで人生を大きく変えていくコツが凝縮された一冊。

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