本・書籍
2020/6/2 21:45

羊は意外と見かけない、起業しやすさ世界1位、お釣りが足し算方式!? みんな知らないニュージーランド

僕は英語がダメ。中学レベルの単語を並べて話すことはできますが、ヒアリングが壊滅的にダメです。英語の歌もほとんど歌えませんし、発音も100%純粋なカタカナ英語になります。

 

普段日本で生活をしているので別に英語が使えなくても困ることはありませんが、仕事で海外出張などがあるときは、英語が話せたらいいな、なんて思うことがあります。一人で4泊6日のイギリス出張は、2日目でホームシックになりましたね……。

 

 

英語力ゼロで移住?

まあ、軽く英語コンプレックスがある感じなんですが、積極的に勉強しようとは思ってないというのが、今の僕。同じような人は結構いるのではないでしょうか。

 

あるとき、「なんか本を読もうかな」と思ってつらつら探していたところ、『英語力ゼロの29歳がニュージーランドに移住したら』(長田雅史・著/学研プラス・刊)という本を見つけました。英語ができないのに移住なんてすごいな、と思い読んでみることに。

 

読む前は、「英語力ゼロでニュージーランドに移住を決意して苦労した話」とか「私はこうやって英語力を身に付けました」といった類いの本かと思っていたのですが、英語力に関する内容はあまり出てきません。メインは「ニュージーランドってこんな国」という、ニュージーランドの紹介がほとんどです。

 

ちょっと拍子抜けした感じでしたが、読んでみると僕がイメージしていたニュージーランドとはどうも違うようなんです。本書に出てくるニュージーランドのおもしろいところをご紹介しましょう。

 

 

羊はそんなにいないらしい

ニュージーランドというと「羊」のイメージがあります。10分20分歩いたら、広大な牧場に羊がいっぱいいて、毛を刈ったりしているというのを想像していたのですが、そうでもないとのこと。

 

オークランドやウェリントン、クライストチャーチなど、発展している市街では、羊を見かける機会はなかなかありません。でも、車を1時間2時間走らせて郊外へ出ると、結構な数の羊を見ることができます。

『英語力ゼロの29歳がニュージーランドに移住したら』より引用

 

まあ、市街地にはいないでしょうけど、1時間2時間車で移動しないと羊を見ることはできないようです。オーストラリアのほうがいるのかもしれませんね。

 

 

起業しやすい国ランキング世界1位

なんとニュージーランドは、起業しやすさにおいて世界1位とのこと。起業したい方にとってはすごい情報ですね。

 

これは、世界銀行(World Bank)が行っている調査によるもの。ニュージーランドは、オンライン作業1回するだけで起業できるんだそう。所要時間は2〜3時間。こりゃ起業し放題じゃないですか! ちなみに日本は106位だそうです。

 

ただし、筆者は起業するなら日本がいいと述べています。

 

ニュージーランドの制度がどれほど都合がよくても、日本なら日本語で手続きができるし、大人になるまでに知り得たいろいろな知識が手助けをしてくれます。

『英語力ゼロの29歳がニュージーランドに移住したら』より引用

 

そうですよね。海外は言葉もそうですが、文化や慣習も違いますから。いくら簡単に起業できるといっても、日本とは別な苦労がありそうです。

 

 

お釣りの渡し方が“足し算方式”

これ、最初読んだときは何のことやらわからなかったのですが、筆者の解説によるとニュージーランドのお釣りを渡すときの習慣のようです。

 

たとえば、550円の買い物で1000円札を渡すと、日本なら「450円のお返しです」と言われてお釣りをもらうのが一般的ですね。ところがニュージーランドでは、買い物金額の「550円」と先に言い、そこに50円玉を渡して「600円」、そしてそこに100円玉を1枚ずつ渡しながら「700円、800円、900円、1000円」とお金を足しながら渡されることが多いんです。

『英語力ゼロの29歳がニュージーランドに移住したら』より引用

 

なるほど。間違いはあまりなさそうな感じですが、急いでいるときなどはちょっとイライラしちゃいそうです。

 

 

英語は建物

僕が期待していた、英語力については、最後のほうに少しだけ出てきます。筆者によれば、英語力ゼロでニュージーランドに渡り、なんとかかんとかサバイブしてきたとのこと。その弊害からなのか、ニュージーランドで自営業となってからあまり英語を使わなくなったことで、うまく英語が話せなくなったそうです。筆者曰く「基礎がない状態」だったわけです。

 

やはり、単語や文法といった「基礎」がないと、英語力は落ちていくのが早いとのこと。筆者は英語を建物に例えています。

 

基礎工事がきちんとされていないと地震など災害時にくずれやすくなってしまいますし、たとえ災害が起こらなくても徐々に傾いてしまうような欠陥建築が生まれてしまいます。英語も基礎ができていないと崩れるのは早いようです。

『英語力ゼロの29歳がニュージーランドに移住したら』より引用

 

そして、英語力を維持&上達するコツとしては「とにかく英語をたくさん話すこと」だと書かれています。いくら単語や文法といった基礎工事を行っても、その上に家を建てないことには住めませんよね。英語も同じように、基礎だけやってもダメ。実際に英語を使って基礎の上に家を建てていくことが必要なのです。

 

いい加減、英語習ったりしたほうがいいのかなとうっすら思っていますが、なかなか重い腰が上がりません。外人の友だちとか作れば、楽しく勉強できそう。これから外人のお友だち、探そうかな。

 

【書籍紹介】

英語力ゼロの29歳がニュージーランドに移住したら

著者:長田雅史
発行:学研プラス

29歳で脱サラし、ニュージーランドに移り住んだ著者がつづる海外生活の驚き&不思議。価値観の違いや新たな気づき、現地の変わった習慣、移住しようと決めた理由、移住に必要なことなど、旅行誌では語られない住んだからこそわかるエピソードが満載です!

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