テレワークにも慣れてきて、オンラインでの会議が当たり前になってきました。またオンライン上での「初めまして」も増えましたよね。今までなら「外は暑かったですか?」なんて天気の話をしたり、「電車がこの時間なのに混んでましてね〜」とか近況を話せるネタがありましたが、オンラインだと「あ、何を聞いたらいいんだ……」ってこと多くないですか?
頑張るものでもないのに、雑談をしなきゃ! と張り切るあまり「え〜〜っと」と沈黙してしまったり、「最近どうですか?」と聞かれても「いやぁコロナでね〜」なんて同じような話が多くてギクシャクしてしまったり(笑)。
そこで今回は、『超雑談力』(五百田 達成・著/ディスカヴァー・トゥエンティワン・刊)よりオンライン会議でも使える雑談のコツをご紹介していきます。
雑談は「普通の会話とは違うもの」と心得るべし!
こんなコツを聞かなくても、雑談なんだから適当に会話していればいいのよ! と思っていませんか? 雑談は友達や家族と会話するようなオフの状態でもなく、上司や先輩などとオンの状態でもない「第三の会話」とも言われているそうです。そもそも雑談とはどういうものなのでしょうか? 改めて確認しておきましょう!
雑談とは、「微妙な間柄の人と、適当に話をしながら、なんとなく仲良くなる」という、とても繊細な会話の方式です。
(『超雑談力』より引用)
友達と会話するようにしてもいけないし、相手との距離が遠すぎてもいけない……こうやって考えると雑談ってめちゃくちゃ難しい!!
すでに仲良くなっている間柄や、仕事上で付き合いがある人となら雑談も会話が成立させられますが、「週に一度だけ会議をする上司と二人きりになってしまった時」、「オンラインで初めましてをしたクライアントさんと2回目の商談」、「友達の友達もいるBBQ」、「結婚2年目での親戚の集まり」などは微妙な間柄の人たちと適当に会話をしなければならないシチュエーションですよね。
結局ヘラヘラするだけで仲良くなれなかったら、いつまでも「絶妙な間柄」からは抜け出せないので、やはり雑談を制しておいた方がのちのち自分のためになるのではないでしょうか?(笑)
では、どうしたら雑談を上手にできるのか、ご紹介しましょう!
雑談にはルールがある?
雑談には「基本の7ルール」があるんだとか。ここでは基本中の基本である「雑談の目的」のルールをご紹介します。ちなみに、あなたが「雑談」をしている時、
A:がんばっておもしろい話をしようとする
B:ただ会話のラリーを続ける
どちらを意識していますか? 芸人さんでもないのに「すべらない話」のようなネタを持っておいて、初めましての時にしてくれるような人もいますが、雑談の目的はそこではないようです。
「The show must go on」(直訳で「ショーは続けなければいけない」)という意味がありますが、雑談も、とにかく続きさえすればいい。大切なのは「内容」ではなく「ラリー」です。
(『超雑談力』より引用)
つまり、先ほどのAとBでいうと、雑談をする時に意識すべきは「B:ただ会話のラリーを続ける」ということ。私もついつい、雑談を頑張ろう! としてしまう人間なのですが、内容よりもラリーを意識するとちゃんと相手の話を聞けるようになりますよね。一方通行な会話になりがちだなと思っている人は、「ラリー」することを意識するだけでも大きく変わってきそうですよね。
とはいえ、恐ろしいのが……沈黙!
『超雑談力』を読んで基本ルールを理解しても、実践でこわいのが「沈黙」です。オンライン上だと「あれ? 固まっているのかな? ミュートかな?」と思ったら、ただ沈黙だった……! なんて、まるで一人語りをしているようでとっても悲しくなりますよね。とはいえ、沈黙はつらい! そんな時の対処方法を、例文を使ってご紹介しましょう。
「オリンピック、近いですね」
「うまくいくんですかね……」
「消費税にも困ったもんですね」
「ほんとに……」
「……(会話が途切れた)」
「……(沈黙がつらい)」
「えーと、実は昨日、うちで飼っている犬が、体調を崩しまして」
「あ、犬飼ってるんですか?」
「そうなんです。結構な老犬なんですけどね」
「いいな〜。うちもほんとは飼いたいんですよ」
(『超雑談力 人づきあいがラクになる 誰とでも信頼関係が築ける』より引用)
雑談において大切なのは内容よりも「ラリー」なので、沈黙が訪れたら身近な話に話題を変えて、ラリーできる状態にすることがポイントです。
『超雑談力』には、あなたの今の雑談力がチェックできるチェックシートや、7つの基本ルールの解説、初対面やビジネスなどざまざまなシーンで活用できるコツが36個も紹介されています。オンライン上での付き合いが中心になるであろうwithコロナ時代だからこそこれまで以上に「雑談」のコツを把握し、オンラインでもオフラインでも変わらないコミュニケーションを楽しめるようになりましょう!
【書籍紹介】
超雑談力
著者:五百田 達成
発行:ディスカヴァー・トゥエンティワン
「どうして?」より「どうやって?」と聞く。「あいうえお」でリアクションする。天気の話や時事ネタはNG。超カンタンな話し方のコツ満載!