本・書籍
2020/12/29 6:30

「片付けをする必要はどこにもない!」理系作家が説くその真意とは?−−『アンチ整理術』

僕は片付けが苦手だ。だから、部屋に物が溢れかえっている。机の上も非常に乱雑で、人に見せられたものじゃない。だから家に誰かを入れることがすごく嫌だ。

 

僕が片付けが苦手な理由

なんで片付けが苦手なのだろうと考えてみると、「別に片付けをしたいと思わないから」なんだろうなと思う。基本、なんでもかんでも床に置いてしまうため、足の踏み場がない状態。あまりにもひどくなると、ゴミ(たいてい通販の段ボール)を捨てて、スペースを空けるくらいしかやらない。

 

仕事は基本的にノートPC1台あれば済んでしまうので、そのスペースさえあればいいやくらいの気持ちなのだ。こんな感じだから、一向に片付かない。片付ける気もないわけだが……。

 

世の中には、断捨離だったり整理術だったりいろいろあるようだが、積極的にそういうものに目を通すことはしてこなかった。「部屋がきれいな人は性格がマメな人」くらいに思っているので、読んでも自分には役に立たないと思っているからだ。

 

しかし、刺激的なタイトルの書籍を見つけた。『アンチ整理術』(森 博嗣・著/日本実業出版社・刊)だ。著者は文筆家だが、1日1時間しか原稿を書かないという。以前読んだ書籍(『集中力はいらない』)は、共感することばかりだった。

 

そんな筆者が書くものだから、普通の感じではないだろうなと思った。なんせタイトルが『アンチ整理術』だし。

 

部屋の片付けは「身だしなみ」

筆者は、一人で作業をする人の部屋はだいたい散らかっているという。それは、散らかっていても誰にも迷惑がかからないからだ。その上、どこに何があるかは本人が把握しているから、物が多くても困らない。故に片付けが不要というわけだ。

 

じゃあ、なぜ片付けるのか。それは「身だしなみ」のようなものだという。

 

結局、部屋が綺麗に片付いているというのは、そういうった対外的なもの、身だしなみと同種の問題といえる。

(『アンチ整理術』より引用)

 

確かに、僕も家に工事や点検があるときは、一応掃除をしたり片付けをする(それでも全然きれいにはならないのだが……)。逆にそういうイベントがなければ、ほとんど片付けはしない。別に困らないから。

 

もちろん、著者も部屋は物で溢れかえっているようだが、かえってそういう環境のほうがアイデアが浮かびやすいという。文筆業というのは、アイデアが勝負。身の回りに自分の好きなものがいっぱいある状態のほうが、いろいろなアイデアが湧きやすいようだ。

 

パソコンにトラブルさえなえれば、仕事の効率にも影響しない。部屋が散らかっていることは、作業性にも効率にもまったく無関係である。

(『アンチ整理術』より引用)

 

共有空間は整理整頓が必要

逆に、整理整頓が必要なところというのはどういう場所なのだろうか。それは、共有空間だ。自分以外の人間がいる場所、オフィスや学校などは、一定のルールに沿って物を配置しておかないと、トラブルの元になる。

 

また、工場などの一定の作業を効率的に行う場所も整理整頓は必須だ。毎回違う場所に必要な道具が移動されていたりしたら、作業効率が大幅に落ちてしまう。そういうことを防ぐためには整理整頓はかなり重要になってくるだろう。

 

簡単に言えば、「一人の空間は散らかっててもよし」「みんなが使う場所は整理整頓が必要」ということなのだ。つまり、僕は自分の部屋が物で溢れかえっていても、あまり気にしなくていいようだ。

 

別に片付けなくてもいいんだ!

きれいな部屋には憧れるし、たまにものすごくきれいにすることがあるが、どうしてもまた同じ状態に戻ってしまう。だらしない性格な上、面倒くさがりなのでそうなってしまう。

 

でも、別にそれでもいいじゃん。そんな風に思わせてくれる本書。「●●整理術」やや断捨離系の本を読むよりも、本書を読んだほうがなんだか生きる元気が湧いてきた。これからも、物に囲まれた片付けないライフを満喫していこうと思う。

 

 

【書籍紹介】

アンチ整理術

著者:森 博嗣
発行:日本実業出版社

ものは散らかっているが、生き方は散らかっていない。新しい発想は、片づかない場所で生まれる!? 目からウロコの知的生産のヒント。自由に楽しんで生きるために大切な思考・価値観。理系作家の創造的仕事術。

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