本・書籍
2021/6/28 6:15

光浦靖子から学ぶ折り返し地点から人生を楽しむためのヒント

人生100年時代といわれます。人生が長くなったので、時間もたくさんあります。タレントの光浦靖子さんは50歳という人生の節目でたくさんの新しいことを始め、生き生きと過ごされています。エッセイ集『50歳になりまして』(文藝春秋・刊)には毎日を楽しく過ごすためのヒントがたくさんありました。

アラフィフで留学や歯列矯正

人生が100年だとすると、50歳はその折り返し地点。この記事を書いている私も50歳ですが、迎えた瞬間、今までのように人生がいつまでもあるとは思えなくなりました。次第に残り少なくなっていく人生をどう過ごそうか、真剣に考えるようにもなりました。

 

光浦さんは、2021年7月から1年間、カナダに留学されるそうです。彼女は東京外国語大出身ですが、英語が話せないことがコンプレックスだったのだとか。その前から英会話教室にも通い、コツコツと勉強されていて、留学したいと前々から考えていたそうです。

 

さらに、留学前に歯列矯正にもチャレンジ。その理由がカナダでモテて恋愛をしたいからというのだから、とても素敵です。実は光浦さんは、恋愛をした経験が一度もないのだとか。50歳になってなお、留学に矯正に恋愛にと積極的に挑戦されている姿に励まされます。

 

人生に遅すぎるということはない

私の周りでは、50代で通信過程ではなく通学過程で大学院に進学した人もいますし、スキーを始めた人もいます。50代で起業した人もいます。実は、2020年の日本の起業者の平均年齢は43.7歳(日本政策金融公庫調べ)。この年齢は年々上がり続けているそうで、人生100年時代を感じさせられます。

 

人生に遅すぎるということはない。学ぶのに年を取り過ぎているということはないという言葉もあります。恋愛に年齢は関係ないという人もいます。多様化の時代となり、自分が今までやりたかったことを叶えやすくなっているのです。

 

自分の中の穴を埋める

光浦さんは、人生100年と知った時、怖かったのだとか。「あと何十年、一人で生きてゆかなきゃいけないんだ? 働き続けなくちゃいけないんだ?」(本文より)と感じたそうです。これは同世代の女性だったら「そうだよねえ」とうなずきたくなります。人生はため息が出るくらい長くなっているのですから。

 

でもそこからが素敵で、光浦さんは学習に逃げ腰になった大学生時代に立ち戻り、改めて学び直すことを決意されました。彼女は大学生活に悔いがあり、もっと勉強しておけばとずっと思っていたのかもしれません。だからこそ英語に挑戦し、自分自身の心に長いこと空いていた穴を埋める作業をされているのでしょう。

 

勇気ある一歩を

この、過去の自分の穴埋め作業は、今後流行するのではないでしょうか。現代人は「前々から、私はあれをやってみたかった」「自分はこれを勉強してみたかった」と思い返し、それを実行する時間があるのです。むしろ足りないのは思い切って始める勇気なのです。

 

光浦さんは、カナダ留学後も、レギュラー出演しているラジオ番組に現地からリモート出演予定だそうです。とても素敵で新しい試みです。彼女のひたむきな生き方に触発され、新たに何かを始める人も、大勢出てくるのではないでしょうか。

 

 

【書籍紹介】

50歳になりまして

著者:光浦靖子
発行:文藝春秋

コロナ禍の変化、更年期のとまどい、そして老後の話…話題沸騰の「留学の話」を含む、書き下ろしエッセイ集。友達、先輩、憧れの人たちの笑い顔とかわいい動物が満載の最新ブローチ集! 手芸エッセイ、大久保佳代子・目つきの悪い猫・純情乙女なブタブローチの作り方も収録。

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