本・書籍
料理
2023/1/2 21:15

よだれが出るほど中華料理を堪能できる1冊『中華一筋のべっぴん絶品料理』

2022年は、町中華やガチ中華など中華料理にフォーカスされた1年でしたよね。コロナ禍によって自宅でも本格的な中華料理を楽しんでいる人もいるかもしれません。

 

今回は『中華一筋のべっぴん絶品料理』(鈴木邦彦・著/大和書房・刊)をご紹介します。この本は、従来のレシピ本のように「家庭でも簡単に作れます」という感じでなく、お店じゃないと食べられないような中華料理も紹介されています。今まであるようでなかった、読んでいるだけでも楽しめる料理本です。

 

読んだだけでウマい本とは?

一般的なレシピ本や料理本は、誰もがご家庭で簡単に作ることができる……そんな内容になっているかと思います。しかしこの『中華一筋のべっぴん絶品料理』はちょっと違います。自分では作れないけれど、読んでいるだけで満足! そんな気持ちにさせられてしまう本なのです。

 

せっかく本書を開いていただいたのに早々申し訳ありませんが、無理して作ることはおすすめしません(とはいえ、ご家庭で作れるレシピもあります!)。ぜひ「文章の飯テロ」としてお読みいただき、「読んだだけでウマい!」を感じていただき、「読んだだけでお腹が空いて困ったじゃないか!」と叱っていただけたら本望でございます。

(『中華一筋のべっぴん絶品料理』より引用)

 

そう、この本、読んでいるとお腹が空いてくるんです。

 

私も初めて手にしたあと、仕事帰りの電車の中で読んでしまい、めちゃくちゃお腹が空きました。夕飯は中華料理になったのは言うまでもありません(笑)。『中華一筋のべっぴん絶品料理』には、50種類のレシピが紹介されているのですが、どれもまぁ〜美味しそうなものばかり! どのページを開いても、よだれが出てきちゃいますよ!

 

中華料理の人気メニュー「回鍋肉」のトリビア

本の中には、中華料理の人気メニュー「回鍋肉」も登場するのですが、ソーセージで作ってみたり、チャーハンにしてみたり、知らなかった回鍋肉の魅力を深掘りできます。実はこの回鍋肉、ガチ中華から言わせるとちょっと違う食べ物なのだとか。

 

日本で一般的に食べられている回鍋肉は、故陳建民氏が日本で手に入る食材で、日本人でも美味しく食べられるようにとアレンジを施した回鍋肉なんです。

(『中華一筋のべっぴん絶品料理』より引用)

 

陳建民さんは、料理の鉄人こと陳建一さんのお父さん! 日本では当たり前にピーマンやキャベツが入っていますが、本場の回鍋肉は見た目も味も違うそう。日本人からするとあの回鍋肉以外の回鍋肉を想像するのが難しいですが(笑)、豆知識として知っておけると、中華料理屋さんでトリビア披露できるかもしれせんね。

 

また読みたくなる、記憶に残る料理本

レシピ本って、一度レシピを覚えてしまえば「また本を開く」という行為がなくなってしまうのですが、この『中華一筋のべっぴん絶品料理』は何度も読みたくなる、読み返したくなる文章なのも魅力です。例えば、小籠包の「つくり方」はこんな一文から始まります。

 

「小籠包のつくり方を493文字以内でお願いします」と編集の方に言われました。嘘でしょ。料理工程多いのに……。そんなことを言っているうちにもう70文字を越えてしまいました。ヤバい。

(『中華一筋のべっぴん絶品料理』より引用)

 

今までこんな料理本あったでしょうか?(笑) とてもカジュアルに本格料理のレシピを知ることができるので、記憶の中にも残りやすく、また読みたいと思えるんですよね。

 

他にも、セクシーな豚足の蒸し煮込みや、まかないガールズこと女性スタッフのゆったんが作る大根漬け、読むだけでよだれが止まらなくなるよだれ鶏など、魅力的な料理が紹介されています。

 

普段料理をする人は参考になる知識が満載ですし、食べる専門の人もその一口に辿り着くまでにどんな工程があるのか面白おかしく知ることができます。ぜひ文字からおいしさを体感してみてくださいね!

 

【書籍情報】

中華一筋のべっぴん絶品料理

著者:鈴木邦彦
発行:大和書房

本書は、時に面白く、時にわかりやすく、ちょっぴりキモい、中華料理のプロ集団『中華一筋』によるマジウマい「文章の飯テロ」。読むだけで、腹が減り、読むだけで、腕が上がる、画期的な中華料理本です。

楽天koboで詳しく見る
楽天ブックスで詳しく見る
Amazonで詳しく見る