3月下旬からiOS 10.3が配信され、「AirPods」が探せるようになるなど新機能が追加されました。また、間をあけずに4月上旬にはiOS 10.3.1が配信され、セキュリティが強化されています。まだアップデートしていない人もいると思いますので、主な変更点についておさらいしておきましょう。
アップデートされた機能について
今回のアップデートの大きな目玉は、なんといってもファイルシステムが従来の「HFS+」フォーマットから、「Apple File System」(APFS)という新しいフォーマットに変更されたこと。これにより、従来よりもファイルへのアクセス速度が向上し、さらにストレージ容量の節約にもつながるとのこと。アップデートにより、「iPhoneがサクサク動くようになった」「空き容量が増えた」という声も聞かれます。
さらに、新機能として「iPhoneを探す」「Siri」「CarPlay」なども追加されました。「iPhoneを探す」では、フルワイヤレスイヤホンの「AirPods」の現在の所在地(または最後に確認された場所)を確認できるようになっています。
「Siri」では、支払い用Appを使用して支払いを実行したり、請求書を確認したりすることに対応しています。配車サービスAppとの連携も強化されました。
「CarPlay」も、ステータスバーのショートカット表示や、再生中画面からのアルバム移動など、数点が変わりました。
なお、そのほかの改善・修正については以下の通り。
・iTunesで一度レンタルした映画は使用中のどのデバイスでも視聴可能に
・Apple IDアカウントの情報、設定、およびデバイスが一覧できる新しい設定画面
・“マップ”で現在の気温を3D Touchすると、時間ごとの天気を表示
・“マップ”で“駐車中車両”の検索に対応
・“カレンダー”に迷惑な参加依頼を削除しスパムとして報告する機能を追加
・“ホーム”でアクセサリのスイッチやボタンでシーンを起動することに対応
・“ホーム”でアクセサリのバッテリー残量確認に対応
・Podcastに、3D Touchの対応を追加し、“今日”のウィジェット表示で最新更新されたコンテンツにアクセスすることが可能
・Podcastのコンテンツおよびエピソードは“メッセージ”で共有可能になり、メッセージ上で再生が可能
・位置情報とプライバシーをリセットすると、“マップ”で現在地が表示されない問題を修正
・“電話”、Safari、“メール”でVoiceOverの安定性を改善
「設定」アプリの画面が変わった
実際に追加された機能を、いくつか確認してみました。まず設定画面の表示が変更されたことに目が行きます。
新機能を利用して「AirPods」を探してみました。「iPhoneを探す」アプリを起動してサインインすると、ペアリングしているAirPodsの位置も表示されました。
音を鳴らして探す場合には、画面下部の「アクション」をタップして、「サウンドを再生」をタップ。イヤホン部分をケースから出している場合に限り、「ピッピッピッ……」とリズミカルな音が聞こえるになっています。GPSでだいたいの位置を特定したら、音を鳴らして正確な場所を見つけるといったように使えそう。デバイスが部屋のなかで行方不明になったときなどは助かりますね。
Siriに「タクシーを呼んで」と言ってみる
Siriで「タクシーを呼んで」と指示してみたところ、筆者は配車用のアプリをインストールしていなかったので、「App StoreでAppを検索」という画面が表示されました。ここをタッチすると「App Store」が起動し、該当のアプリが表示されます。試しに「Uber」をインストールして、再度「Siri」に呼びかけたところ「“Uber”を使いますか?」と表示されました。
最後に「マップ」アプリで3D Touchを試してみました。同アプリで一定範囲の地域を表示すると、画面右下に天気のアイコンが表示されます。ここを3D Touchで軽くプレスすると、時間ごとの天気が表示されました。
ちなみにさらに押し込むと「天気」アプリが起動し、表示していた地域を簡単に追加できます。
ファイルシステムの変更という大きな変更があったにもかかわらず、いまのところiOS 10.3へのアップデートに関して目立ったトラブルは出てきていない模様。様子を見ていた人もそろそろインストールして問題なさそうです。