日本各地には、現地を訪れないとわからない魅力というものがあります。その土地ならではのお酒を飲むことも、そんな魅力のひとつ。本連載「ほろ酔い道草学概論」は、お酒好きOLコンビがお酒に酔って道草を食いながら、土地に根付く不思議な魅力に触れていくショートストーリーです。
【これまでのあらすじ】
インドアな日々を過ごすOL・秋川千穂は、多趣味で快活な先輩・正宗に酒蔵見学に誘われる。酒蔵で日本酒の味と文化に触れ、好奇心をくすぐるその土地ならではの風土を正宗と楽しむ千穂。オフィス街の知らない顔、地方で行われる呑み歩き、住宅街に根付く歴史、そしてお酒と土地に触れることで人を知ること--千穂と正宗の、酔いと道草を楽しむ日々は続いていく。
【第一話を読む】※画像をタップすると読めます。一部SNSからは表示できません。
さてそんな本作「ほろ酔い道草学概論」ですが、久々の最新話更新となります(お待たせしてすみません!)。連載再開となる今回は、マイペースな千穂のまったりした休日を覗いてみましょう。
あらためて「ほろ酔い道草学概論」は今回より連載再開となります。今回のお話を作るにあたって「再開にふさわしい内容」を意識して物語を考えました。マンガ原稿も仕上がった時期、くしくも新型コロナウイルスの流行による緊急事態宣言が発令。その時点で完成していた今回の内容を鑑みて、掲載を見送りとしました。
時期を考慮しながらも、こうして「外に出かける楽しさ」を描くテーマを変えずに公開することを決めた理由には、みなさんにあらためて「ほろ酔い道草学概論」を通じて、新しくお届けできる情報や思いがあるのではないかと思ったからです。行けないとき、行けない場所を本作を通じてイメージしてもらうこと。また、行きたい場所に行けると思えるとき、本作がそのきっかけになればと願っています。
そして、さまざまな土地の素敵なお酒や、お店を描くことでその魅力を変わらずお届けしたいという思いです。今後も外出に際して細心の注意が必要となりますが、本作も読者のみなさんの気持ちに寄り添いながら、外に出ることへ前向きな気持ちを届けられたらと思います。これからも連載をお楽しみ頂けたら幸いです。
【今夜の一献】
出雲富士 純米吟醸 山田錦50(富士酒造)
縁結びで有名な出雲大社の御膝元、出雲平野の中心に蔵をかまえる富士酒造の代表的な銘柄。柔らかで飲みやすさの中にふわりと広がる心地良い吟醸香、上品な米のうま味ときれいな酸が全体にゆっくりと広がる穏やかな味わいで、お料理と一緒に杯を重ねるごとにこの魅力に引き込まれていきます。
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