いま、燻製はちょっとしたブーム。燻製バーが人気になったり、大手家電メーカーが燻製を作れるアイテムを発売したりと、なにかと話題になる機会が多くなってきました。そんな折、「え、こんなものスモークするのか!」といいたくなるような燻製おつまみを見つけました。それがK&K「缶つまSmoke いかホルモン」です。
これがいかの内臓!? フシギな外観とバラツキのある味に引き込まれる!
いかの内臓というと、身とあえて塩辛にされるイメージで、単品で食べる機会はなく、見た目も味もなかなか想像がつきません。そこで「これは試すしかない!」と思い、本品を手に取りました。
缶詰を開けると、ソフトでありながら濃厚なスモークの香り。一方で、いか独特の香りがかなり弱かったことは意外でした。形状は魚のはらわたにも似たフシギな形をしています。香りと外見だけで、本品を「いかホルモンのスモーク」とわかる方は多くないでしょう。
ひとくちサイズにカットされたいかの内臓は、ソフトな口当たりで粘り気があり、豚などのレバーにも似たねっとりした食感です。ただ、全体が同じ食感というわけではなく、マグロの筋のような噛み切りにくいものがある一方で、ペーストに近いほどやわらかいものもあるなど、幅の広さがあります。味も一様ではなく、スモークの風味が強く沁みとおって濃厚でマイルドな甘みが際立つ箇所があったと思えば、いかの海鮮らしい甘みがあって、コクのある内臓のほろ苦さが若干残っているものも。ひと切れひと切れが微妙に異なった個性を持っているので、どれもじっくり味わって食べたくなります。
なお、油漬けになっている本品ですが、油っぽさが気になることはなく、内臓の臭みや気になるクセもありません。珍味系のおつまみにありがちな食べにくさを感じることはありませんでした。
複雑ながらもやさしい味がお酒を進める
この「いかホルモン」はどんなお酒とも相性がよさそう。濃いとも薄いともとれるスモークの風味の絶妙な加減、さらには甘さ、旨み、ほろ苦さが入り混じった味わいがどんなタイプのお酒をも受け入れてくれます。
たとえば焼酎と合わせれば、複雑なのに素直な味わいで、酒もつまみも自然とのどに通ってきます。本品の丸みを帯びた風味が自然と背中を押してくれる感じがして、ひと口、もう一口と酒をすすめたくなります。パンチ力がある味わいではありませんが、燻製と酒の味を、じっくり愉しみたいときにぴったりな組み合わせです。
また、ウイスキーと合わせると、その深い香りとアルコールの刺激に、スモークの芳ばしく深みある甘さもまざって、焼酎とあわせたとき以上に複雑な味。グッと引き込まれるような強さがあり、アルコールの強さもあって、まるで心をつかまれるような感覚です。
日本酒とあわせた場合もまた別の魅力が。焼酎やウイスキーにはなかった味のまろやかさが出て飲み口もソフトになり、次々と杯を口に運びたくなるのです。本品の相棒にするお酒は、ビールやサワーでももちろんOK。幅広い酒にバッチリ合う新珍味です。
【満足度ポイント】
焼酎(芋・ロック) ★★★★★
ウイスキー(ロック) ★★★★★
日本酒 ★★★★
K&K
缶つま缶つまSmoke いかホルモン(50g)
432円